高等学校歴史総合/近現代史関連用語解説

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 ここでは、重要用語を載せています。

国家・政治・社会[編集]

  • 主権国家とは、他国に助けてもらわなくても、自国の領土と国民を運営出来る国家をいいます。
  • 独立国家とは、その国民の団結力、文化、言語、歴史に基づく独立した国家をいいます。
  • 帝国とは、一人の皇帝が複数の民族や国を支配している国をいいます。また、強力な軍事力を使って世界中に植民地を広げた近代列強にも使われます。
  • 立憲制とは、憲法に基づいて、国民に権力を持たせる行政の仕組みをいいます。
  • 共和制(共和政)とは、王や女王がいない政府の種類をいいます(君主制の反対の考え方)。国民が多くの権力を持つ場合だけでなく、選挙が少なかったり、一部の人しか権力を持たない場合も民主主義といえます。ヨーロッパの歴史では、「共和制」といわれる場合も少なくありません。
  • 制限選挙とは、お金や納税額、社会的地位などの条件から、投票する人を制限する制度をいいます。
  • 普通選挙とは、制限を設けず、ある年齢以上の全ての国民に投票権を持たせる制度をいいます。
  • 政党内閣とは、首相をはじめ、ほとんどの閣僚が同じ政党からなる内閣をいいます。
  • 全体主義とは、一人一人の欲求や自由よりも、国家や社会全体の欲求を優先させようとする思想や運動をいいます。
  • 社会運動とは、社会問題を解決したり、様々な権利を拡大したり、制度を改善したりしようとする活動をいいます。
  • 民族自決とは、他の国や民族に邪魔されずに、それぞれの民族が自分の所属や政治体制を自分で決められるという意味です。
  • ナショナリズムとは、民族や国家が自由になって、団結して、発展しようという考え方や運動をいいます。「国家主義」「民族主義」などと訳されますが、個人や国民の利益より国家を優先させる場合は「国家主義」と訳されます。

経済・貿易[編集]

  • 広い意味の資本とは、事業を行ったりするためのお金の出所をいいます。狭い意味の資本とは、生産に必要な三要素(労働・土地・資本)の一つです。工場・機械・道具・原材料や製品の在庫などを新たな生産活動に投入します。
  • 外国資本とは、外国人・外国政府が投資した資本をいいます。
  • 民族資本は、植民地や従属国に住む人達から生まれた資本をいいます。
  • 恐慌とは、経済の混乱・失業・企業の倒産をいいます。
  • 自由貿易とは、政府が外国と貿易を行う時に、何の制限を設けず、関税などの貿易障壁をなくす貿易です。
  • 保護貿易とは、政府が国内産業を保護して発展させるために、外国貿易を政府の意思で行えるようにする貿易です。保護貿易では、関税をかけたり、輸入に制限を加えたりします。

領土支配[編集]

  • 列強とは、軍事力・経済力ともに強い国をいいます。特に19世紀後半から20世紀前半にかけて、日本や欧米諸国が帝国主義を支えました。
  • 宗主国とは、他国や地域の政府・外交・軍事などを動かす権利を持つ国をいいます。
  • 保護国とは、条約によって他国から保護を受ける独立国をいいます。保護する国を保護国、保護される国を被保護国ともいいます。保護国になると、通常、国内政治は認められますが、外交は制限されます。
  • 植民地とは、外国の人々がその国に移住して作った場所や外国から政治・経済を支配された地域をいいます。経済がその国と密接に結びついたため、原材料の供給地となって、商品や資本が送り込まれました。
  • ある国が他の国から土地を借りて、そこに長く滞在する土地を租借地といいます。多くの場合、土地を借りた国は、借りた土地に対して様々な政治的支配、軍事的支配を行えました。このため、土地を貸した国は、その領土を実効的に支配出来るようになりました。