高等学校 地学/プレートテクトニクスとマントルの動き

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 1960年代の終わり頃までに、ほとんどの人がプレートテクトニクスの考え方に納得しました。現在、プレートテクトニクスは、マントルがどのように動いていて、地球全体がどのように動いているかという視点から理解されています。

プレートテクトニクスの展開[編集]

 プレートテクトニクスは、造山帯がどこから来て、どのように大陸が組み合わされるのかを改めて考えるきっかけとなりました。その結果、次の内容が明らかになりました。

  • 造山帯に見られるように、地殻の激しい変動は起こっています。
  • 造山帯に見られるように、過去の地殻の激しい変動は、現在起こっている変動と変わりません。

 多くの観測結果から、プレートが移動したため、大陸が移動して海溝や尾根、山脈などの大きな地形が出来たと考えられるようになりました。アルフレッド・ウェゲナーの大陸移動説は、プレートテクトニクスに変わり、その事実が証明されました。

プレート運動の実測[編集]

クエーサーのイメージ

 クエーサーと呼ばれる遠方の天体からの電波を利用して、地表の2点間の距離を精密に測定するVLBI(超長基線干渉法)という方法を使います。その結果、2000年から2010年にかけて太平洋プレート上の日本列島とハワイ諸島の距離が約61cm(1年あたり約6.1cm)縮んでいる様子が明らかになりました。

 現在、最も速く動いているのは太平洋プレートです。日本列島周辺では、1年に10cmも動いており、これは回転運動と考えても構いません。一方、ユーラシアプレートはゆっくり動いています。

計算問題対策 VLBI(超長基線電波干渉法)の原理[編集]

マントルの動き[編集]

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