高等学校 理数探究基礎/テーマを考える

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 質の高い探究を行うためには、探究テーマが個性的なテーマになっていなければなりません。しかし、優れたテーマを考えるには、それなりの時間を必要とします。ここで、優れたテーマとはよく調べられ、よく考えられ、具体的な内容が充分に盛り込まれているテーマとなります。優れたテーマなら、研究や実験がしやすく、優れた成果を導き出せるでしょう。

 ここでは、テーマの見つけ方、優れたテーマの作り方を紹介します。

テーマを探す[編集]

 テーマを見極めるには、普段から様々な分野に興味を持ち、注意深く観察して、批判的に見なければなりません。

 そのまま鵜呑みにしないで、原因・理由・対策を考えてみましょう。

理由を忘れない[編集]

 「なぜだろう」という気持ちで、あらゆる状況に対応していきましょう。

 教科書に書いてあるような内容や当たり前のように思っている内容も、疑ってみましょう。科学が進歩すれば、これまで述べてきた考えや理論が変わるかもしれません。

 そのため、自分の体験や観察で納得出来ない部分があれば、それを研究テーマにしてもよいでしょう。

日常生活上の問題点[編集]

 日常生活の中で、あなたが悩んでいたり、こうだったらいいなと思っているような内容があれば、それは探究のテーマとして相応しい考え方だと思います。実現しそうにない自分の考えをいつも意識して、その考えがどこから来たのか、よく調べてみましょう。

個人的に見つけた規則性[編集]

 規則性を個人で見つけたら、疑問に思わなくても探究のテーマになります。規則性を個人で見つけ、いろんな人に見てもらいやすい形にしていくのが探究の楽しみです。この場合、規則性を個人で見つけたらそのまま「仮説」になります。

先輩達のテーマの継承[編集]

過去のテーマから探す[編集]

インターネットの利用[編集]

 テーマにふさわしい話題をインターネットで検索しても構いません。インターネット上で流行している話題は、個人・社会双方にとって、重要なテーマと思われます。しかし、そのテーマについて知識不足だったり、無関心だったりして、テーマの重要性を十分に理解出来ないかもしれないので、気を付けなければなりません。インターネットで検索して、注目話題・自分の関心分野を探してみましょう。その分野がどんな話題なのか、みんながどんな関心を持っているのかが分かれば、検索する時にテーマを探しやすくなります。しかし、インターネット上には無根拠情報が出回っています。テーマがある程度絞られているからこそ、より信頼性の高い論文などの資料を読まなければなりません。そうすると、より信頼性の高い情報になります。