高等学校 生物/生命の起源
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地球は約46億年前に誕生しました。太陽系の誕生初期に生まれた多くの微惑星が衝突・合体して誕生しました。地球の表面は非常に熱いマグマで覆われていたため、生命環境は出来ておりません。その後、隕石の衝突が少なくなり、表面が冷えてくると、大気中に含まれていた水蒸気が雨となり、海が形成されました。この海こそが、生命が誕生した鍵を握っていたと考えられています。
生命は、海が形成され、地球の環境も安定した約40億年前頃に誕生したと考えられています。紫外線の雨が降った陸地ではなく、深海で生命が誕生したという有力な説があります。
当時の地球の様子は、現在の地球の様子とは大きく違っています。生命が誕生した経緯について述べましょう。
生命は生物からしか生まれません。しかし、約40億年から38億年前の地球上で、少なくとも1回は、無生物から生物が発生したと考えられます。
生物はタンパク質や核酸などの多くの有機物から構成されています。誕生時の地球にはこれらの有機物は含まれていませんでした。無機物や簡単な有機物から新たな有機物を作るようになって、生命が誕生したと考えられています。この仕組みの解明をスタンリー・ミラーが証明しています。
スタンリー・ミラーの実験 |
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化学進化[編集]

隕石や彗星中には、宇宙で作られた有機物が含まれています。彗星が地球からそれたり、隕石が衝突し、宇宙から地球に有機物が持ち込まれたかもしれません。海底には、硫化水素やメタン・水素などを含む350度以上の熱水が噴出する熱水噴出孔があります。このような場所で、有機物を作り出したかもしれません。その周辺では、高い水圧がかかっており、簡単な有機物を作り出しています。さらにタンパク質や核酸など、生物を構成するのに必要な物質を作り出しました。このような準備段階を化学進化といいます。