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日本国憲法第99条

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条文

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【憲法尊重擁護の義務】

第99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

解説

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憲法改正の議論

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「この憲法を尊重し擁護する」とは、憲法を守り、その効力を確保することであり、内閣総理大臣をはじめとする国務大臣や国会議員などが憲法の「改正」を主張し、実行することと矛盾するものではない。
しかしながら、その場合は、憲法第96条の定める手続きに則って「改正」を主張し、その手続きに従って「改正」行為が行われることが必要である。当然、改正手続を無視した改憲手続を主張することは許されないし、それの実行は、本憲法の枠外の行為(一種の革命)となる。また、改正限界説の立場からは、限界を超えたかどうかの判断は困難ではあるが、限界を超えた変更を主張し実行することは憲法破壊とみなされ許されない。また、そのような改正が実現するまでは、大臣等の職務が憲法に従って公正に行われていることが必要である。したがって、例えば、国務大臣が憲法改正を主張することはもちろん自由であるが、その主張の仕方や主張に伴う言動が、職務の公正さに対する信頼を損なうような性質や内容であれば、本条との関係で問題が生じる余地がある[1]

参照条文

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判例

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脚注

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  1. ^ 樋口陽一佐藤幸治中村睦男浦部法穂『注釈日本国憲法 下巻』第1版(1988年)p.1507 青林書院

前条:
日本国憲法第98条
【憲法の最高法規性、国際法規の遵守】
日本国憲法
第10章 最高法規
次条:
日本国憲法第100条
【施行期日、施行の準備】
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