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民事訴訟法第142条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法コンメンタール民事訴訟法

条文

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(重複する訴えの提起の禁止)

第142条
裁判所に係属する事件については、当事者は、更に訴えを提起することができない。

解説

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文言上、「事件」の同一性が重複起訴禁止の要件となっている。解釈上問題となるのは「事件」の意義である。

本条の趣旨は、(1)既判力の生じる判断の矛盾抵触を防止すること、(2)訴訟経済、(3)被告の応訴の負担を軽減すること、である。そこで、とくに(1)の機能に着目すると、「事件」の同一性とは、両訴訟の[1]当事者の同一性(既判力の主観的範囲)、[2]訴訟物の同一性(既判力の客観的範囲)をいうと考えられる。

重複起訴禁止に触れる場合、裁判所は両訴訟を併合審理するか、訴え却下判決を下すことが必要である。

参照条文

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前条:
第141条
(呼出費用の予納がない場合の訴えの却下)
民事訴訟法
第2編 第一審の訴訟手続
第1章 訴え
次条:
第143条
(訴えの変更)


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