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会社法第577条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法商法コンメンタール会社法第3編 持分会社 (コンメンタール会社法)

条文

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【定款の記載又は記載事項・任意的記載事項】

第577条
前条に規定するもののほか、持分会社定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこの法律の規定に違反しないものを記載し、又は記録することができる。

解説

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前条において、定款に必須事項を規定するが、その他、以下の事項を規定することができる。

  1. 定款の定めがなければその効力を生じない事項
    1. 持分の譲渡に関する条件(第585条
      原則、他の社員全員等の承認を要するが緩和することができる。
    2. 社員の業務執行の方法(第590条
      • 持分会社の社員は業務の執行をするが、一部の社員の業務執行を定款で制限できる(出資のみの有限責任社員を創出できる)。
      • 社員複数時の取り扱い - 原則社員の過半数によるが、これを破ることができる。
    3. 業務執行社員の選出、選解任の方法、監督の方法(第591条第592条
    4. 業務執行社員による事業報告(第593条
    5. 業務執行社員の競業・利益相反取引の禁止の解除(第594条第595条
    6. 代表社員の選出(第599条
    7. 社員の退社の条件(第606条第607条
    8. 社員の地位の一般承継(第608条
    9. 計算書類閲覧の制限(第618条
    10. 定款変更における総同意の緩和(第637条
  2. その他の事項でこの法律の規定に違反しないもの
    1. 利益等の分配に関するもの
      • 利益の配当を請求する方法その他の利益の配当に関する事項(第621条
      • 利益又は損失の一方についてのみ分配の割合についての定め(第622条
      • 出資の払戻しを請求する方法その他の出資の払戻しに関する事項(第624条
      • 残余財産の分配(第666条
      以上に関する取り決めが無い場合、「損益分配の割合について定款の定めがないときは、その割合は、各社員の出資の価額に応じて定める。(第622条第1項)」に見られるように、出資を基準に社員分配することが公平の理念に適うが、全てが有限責任社員である合同会社には適用できても、合名会社・合資会社においては、無限責任会社に対する定量的な権利と責任を曖昧にすることは適当では無いので、定款に明記すべき事項(慣習)となっている。
      この場合、定款の記載例として以下のものが挙げられる。
      • 損益分配の比率を記載するパターン
        「当会社の損益分配の比率は、出資の価額に関わらず、次のとおりとする。
        社員A(無限責任・労務出資):50%
        社員B(有限責任・金銭出資):50%」
      • 労務や信用をあらかじめ「いくら相当の価値があるか」社員間で合意し、「評価(金銭換算)」して定款に記載するパターン
        「社員Aの出資の目的は労務とし、その評価額は金500万円とする。」
    2. その他
      • 会社の存続期間・解散事由(第641条

関連条文

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前条:
会社法第576条
(定款の記載又は記載事項)
会社法
第3編 持分会社
第1章 設立
次条:
会社法第578条
(合同会社の設立時の出資の履行)
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