初等数学公式集/解析幾何

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

平面[編集]

2点間の関係[編集]

2点A, Bにおいて、

  • 距離:
  • に内分する点:
  • に外分する点:

関数のグラフの移動[編集]

平行移動[編集]

  • の表すグラフを x軸方向にay軸方向にb移動したときのグラフを表す式:

対称移動[編集]

  • の表すグラフを x軸に関して対称移動したときのグラフを表す式:
  • の表すグラフを y軸に関して対称移動したときのグラフを表す式:
  • の表すグラフを原点に関して対称移動したときのグラフを表す式:
  • の表すグラフを に関して対称移動したときのグラフを表す式:
    の逆関数をと表す場合、

直線[編集]

  • 2点 , を通る直線の式:
    • 2点 切片, 切片(但し、ab≠0とする)を通る直線の式:
  • を通り、傾き の直線の式:
    • 傾き を方向ベクトルと捉えると:
  • と直線の距離:
     =

平均変化率[編集]

  • xaからbまで変化させたときの関数の変化の割合(平均変化率):

接線の方程式[編集]

  • 関数のグラフ上の点における接線:

二次曲線[編集]

[編集]

  • 原点を中心とする、半径rの円の方程式(標準形):
    • 上記円を、移動させた、半径rの円の方程式
      , 中心座標
  • 円の方程式の一般形
     ただし、
  • について一般角を用いた媒介変数表示
    • について一般角を用いた媒介変数表示
  • 上の点における接線:

楕円[編集]

  • 楕円の標準形:
    上記楕円の、軸、軸との交点を、とすると、
    の長い方を長軸、短い方を短軸という。長軸と短軸を合わせて主軸という
    は、で垂直に交わる。点を楕円の中心、点を楕円の頂点という。中心を通る弦を直径という。
    直径:
    • 上記楕円の一般角を用いた媒介変数表示
楕円と焦点
  • 2定点までの距離の和:が一定値:である点の軌跡は以下の式となる(なお、)。
    これは、を長軸、を短軸とする楕円である。
    この時、を楕円の焦点という。
    2焦点を通る直径を長軸、2焦点の垂直二等分線である直径を短軸と定義できる。
    標準形: の焦点:
    • ならば、
    • ならば、
  • 楕円:上の点における接線:

放物線[編集]

  • グラフが点 を頂点とし,2次の項の係数が である二次関数の式:
  • グラフが点 を頂点とし,点 を通る二次関数の式:
  • 二次関数のグラフの頂点:
  • グラフが2点 , を通り,2次の項の係数が である二次関数の式:
  • グラフが3点 , , を通る二次関数の式:
準線 L と焦点 F
  • について、定点を通らない直線上の点でと距離をなすに関して、であるときの点の軌跡は放物線となる。この時、定点焦点、直線準線という。
    :、焦点を:、準線の式を とするとより
  • の焦点:、準線:
  • 放物線:上の点における接線:

双曲線[編集]

双曲線
  • 双曲線の標準形: 軸対称、右図青色で示されるもの)
    上記双曲線の漸近線:
    特に、a=bである時、この2つの漸近線は直行し、この双曲線を特に直角双曲線という。
    直角双曲線:について回転させると、
    ,
    ,
    、即ち、となり、反比例のグラフとなることがわかる。
  • 双曲線:上の点における接線:
  • 一般角を用いた媒介変数表示
双曲線と焦点
  • 2定点までの距離の差:が一定値:である点の軌跡は以下の式となる。
    において、なので、。従って、であり、と置くことができ、この軌跡は、双曲線であることがわかる。
    この時、を双曲線の焦点といい、焦点を結ぶ直線を主軸(上記の場合、軸:)という。
    双曲線と主軸の交点を求めると、、交点はとなり、これらを、双曲線の頂点、頂点の中点を双曲線の中心という。
    • 標準形: の焦点:

その他の図形[編集]

  • 原点O・点・点を結んでできる三角形OABの面積S:
    ただしはそれぞれ直線ABx切片・y切片。
    または (サラスの公式)
  • 2次関数()上の3点を結んで出来る三角形ABCの面積S:
    , , とすると、

三次元空間[編集]

  • 2点A, B間の距離:

直線の式[編集]

  • を通り、方向ベクトルがである直線の式:
    • 2点 , を通る直線の式:

平面の式[編集]

  • 一般式
    なお、である時、と表せる。
    また、ならば、であり、原点を含む平面となる。
    • を通り、法線ベクトルがである平面の式:
    • 3点 切片, 切片, 切片(ただしとする)を通る平面の式:
    • 同一直線上にない3点 , , を通る平面の式:
      ただし、
      ※通常は、 .or.  に代入して、三元一次方程式を解く。その結果をクラメルの公式を用いて表したのが上記。


  • と平面の距離:
     =


  • 平面と直線との交点
    • 平面 と直線 との交点。
      (解法)
      直線上の点をパラメータで表すと
      これを、平面の式に代入し、について解くと、 = が得られる。これを、直線の式に代入し交点を求める(代入の結果は割愛)。
      • なお、 かつ ならば、平面と直線は交点を有さない。
        • この時の平面と直線との距離は、
      • また、 かつ ならば、直線は平面上にある。
      • は、平面の法線ベクトルと直線の方向ベクトルとの内積であり、この値がであるということは、これらが直行していることを意味し、直線が平面と交わらないか、平面上にあることとなる。


  • 2平面の交差
    • 平面 と平面とが交わる時、二面角(ただし、)とすると、以下の式が成立する。


  • 2平面の交線
    • 平面 と平面とが交線として直線を有するとき、以下の関係が成立。
      1. 平面1及び平面2が交線を有する条件: 平面が一致ないし平行ではない。
        したがって、平面 と平面の各々の法線ベクトル:, について、 ()
        • 二面角をとして、
      2. 直線の方向ベクトル:は、法線ベクトル:, と直行する。
        そのような、ベクトル:の一つとして、各々の成分が以下のものが存在する。
      3. 直線上の点は、以下の等式を満たす。
        • と置くなどして方程式を解き、を一意に決めることができる。
      4. 上記2. 3.により直線の式を得ることができる。

球面の式[編集]

  • 中心座標、半径rの球の方程式(標準形):
  • 球面:上の点で接する平面