学習方法/中学校国語
主に高校入試の対策における、「国語」科目の勉強法について、述べる。中学での日ごろの学習方法は入試対策とは別物だと思いますが、諸事情で入試対策に偏向した記述になっています。試験と学歴だけが人生ではありません。点取り虫になってはいけません。
漢字
[編集]漢字の勉強法
[編集]漢字の専用の教材を学校でもらうと思いますので、その専用教材で、漢字を勉強しましょう。
教科書では、巻末の漢字の一覧では、字が小さくて見づらく、不適らしいです。もっともこれもウィキブックスの一編集者の意見で、常識的には大きい活字で重要漢字を書いておくなど、工夫された教科書もあると思います。
たとえば凡庸(ぼんよう)の「庸」の字とか、小さい字で書かれると、正確に書けないですよね。
もしその専用教材が、解答が無くて独学に不便だと感じる場合は、書店で、他社の中学漢字の専用教材を手に入れるといいですね。学研などが出しています。
国語の漢字よりも理社の用語の漢字かも
[編集]国語の漢字を勉強するよりも、高校入試を考えて、なるべく理科と社会科の用語の漢字を練習した方がいいかもしれません。
たとえば、理科の植物の「道管(どうかん)」「篩管(しかん)」「維管束(いかんそく)」という漢字の理科での入試の出題頻度と、国語での「凡庸」(ぼんよう)の入試に出題頻度、どちらが高いかというと、理科のほうです。
日本語の熟語は4万個あると言われます。「凡庸」はそのうちの1つに過ぎませんので、4万分の1です。
いっぽう、「道管」は、これ以外に、植物の道管を説明する言葉がありません。維管束は理科で頻出なので、かなりの確率で、「道管」と「篩管」を漢字で書かせる問題が出題されます。なので、おそらく4分の1以上くらいの確率で、「道管」の漢字は入試に出るでしょうか。
理科の用語の漢字を練習するほうが、受験に特化した勉強では有利でしょうね、同様に、社会科の用語の漢字も練習しておく価値はあります。
とはいえ、国語科の漢字の勉強も、しなくていいという事ではないでしょう。大学入試でも、総合型選抜や指定校推薦などでも、国語の現代文が入試に出る場合が良くあります。矢張り、国語は国語で重要な教科であり、そこで学習する漢字は日本語の基本です。
現代文について
[編集]現代文と入試
[編集]国語の技能的な学習では、漢字と古文・漢文、諺や故事成語などが重要でしょう。
現代語の文法は、学校で学習する機会は有りますが、直接的に文法を問う問題は、入試では基本的に出題されないようです。
作文の仕方、スピーチの仕方、などなど、参考書にも書かれていますが、あまり入試には出題されません。
その他、歌舞伎や能、狂言、戯曲などのの芸能もあるかもしれませんが、やはり出題されないようです。
このため、国語の参考書にある現代文の単元の多くの内容が、入試には、めったに出ません。
でも、国語という教科、現代文周辺は凄く面白い内容がありますけどね。
書き取り練習は、四字熟語や故事成語などの語彙の書き取りをしておきたいですね。
文学史も、多くの作家の名前が、参考書には書いてありますが、しかし入試に出るのはそのうちの一部であり、社会科の教科書にも出てくるような有名人物ばかりです。
小説家の名前をどこまで知るか?、美術史や音楽史などの歴史教科書に載る人物だって歴史上重要な芸術家ですよね。
現代文と社会科
[編集]社会科と理科も普通は日本語で語られますよね。この教科の知識があると、国語の学習も進みます。
一方四字熟語などの語彙も必要ですね。国語の参考書の巻末に纏められていることが多いです。
社会科の参考書は、入試対策とは別に、中学生の教養にふさわしい適度な話題がある程度書いてあります。国語科の文章の読解にも役立ちますので、読書として、社会科の難易度の高い参考書(受験研究社、旺文社、学研パーフェクトシリーズのいずれか)を読むことを推奨します。
現代文の単語集
[編集]古文漢文の単語集というものが書店にありますが、これとは別に、現代文の単語集というものもあります。
これは凄く有用だというのが前編集者の主張です。兎に角前編集者は小説を読むほど馬鹿げたことは無いと思っている様です。
文法(現代文法)なんか入試には出ないから、とにかく現代文単語集を読めと。
参考書の巻末にも現代文の評論などで使われるキーワードなどの一覧がありますが、例文がない場合がとても多い。意味しか書いてない場合があります。
恐らく辞書よりお手軽で、有用なのが現代文の単語集らしいです。
ただ、中学生むけの単語集というのは、書店でも、種類がとても少ない。そこで、もし市販の中学生むけの単語集が合わないなら、必要に応じて、小学生むけ、または高校生むけの単語集を読みましょう。
また、入試とは別に、今の、というか昔から現代文の文章には、中学校の社会科や理科などの用語もよく出てきます。社会科や理科の勉強も、良くしておきたいですね。
一方多くの高校では、国語の単語よりも、英語の単語を知っていることが重視されます。
これは、大学入試が、英語重視だからでしょう。
- まとめ
- 現代文の単語集が有用。
- とにかく現代文の小説を読んだり問題演習するのは時間の無駄(※前編集者の個人的意見)。とにかく現代文の単語集が史上最強。
国語辞典もあまり要らない。とにかく現代文の単語集最強。高校入試ぐらいの学習だと、辞書を1回も使わなくても良いかもしれない…らしい。
理科と社会の学習も、国語の学習と関連有り。現代文の読解では、社会と理科の知識があると、文章の理解が深まる。
参考書
[編集]国語の参考書、教科書ガイドを手に入れたい。
- 高校入試対策のため、参考書を手に入れよう。公立高校志望・私立高校志望どちらとも。
中学生用の易しめ(やさしめ)の参考書推奨。
参考書で学問的な内容を理解しつつ、漢字や熟語など言葉の学習を一方でしておくといいですよ。
- 教科書ガイドがあると有用。
教科書ごとに用意されていますね。自分の学校で使う教科書のガイドを手に入れるといいでしょう。教科書に書かれていない情報や知識が満載なので、面白いと思います。
全教科をバランスよく勉強する
[編集]勿論生徒によって教科の好き嫌いはあるでしょうから、好きな科目ばかり勉強したいという事は有りますよね。国語が好きだという子も多いから、国語ばかり勉強したい、本も沢山読みたい。
好きこそものの上手なれ、という事でそれはそれでいいのですが、しかし基本的には学生時代は全教科、バランスよく学習したいですね。数学理科社会英語。受験に関係のない、技術教科、芸術教科もそこそこ力を入れたい。
全ての学問、技術、文化はそれぞれの分野同士関係性を持ち、相互作用しているので、世界の全体をバランスよく知ると、自分の興味分野、好きな分野での知見も広がります。
国語の教科書の文章の豊かさ
[編集]「約款」(やっかん)という漢字、中学3年で習うかもしれない。
商業高校で、この「約款」の、くわしい意味を学習します。(※ なお、wikibooksでは『高等学校商業 経済活動と法/契約と意思表示』に約款の意味の解説がある。) 普通科高校では、「約款」の意味は習いません。
科学評論で「不可逆」(ふかぎゃく)という言葉を読むかもしれません。この「不可逆」の意味は、大学の理科で習う用語がもとになっています。高校の理科では、「不可逆」の意味を習いません。
(wikibookでは、『高等学校物理/物理II/熱力学』で「不可逆」について発展的事項として説明。)
「心筋梗塞」(しんきんこうそく)という病状は、中学高校の保健体育では言及されません。
「嫡子」(ちゃくし)は、中学校の社会科では習わずに、高校か、もしかしたら大学の法律学などで学習します。
「戸籍謄本」(こせきとうほん)、「戸籍抄本」(こせきしょうほん)などは、大学の法律学で習うでしょう。
「婚姻」(こんいん)と「姻戚」(いんせき)、「姻族」(いんぞく)の関係も、詳しい内容は、大学あたりで語られるでしょう。
漢字や熟語
[編集]書き取り練習
[編集]国語の勉強は、まず、漢字や熟語などの書き取り練習をしたい。
熟語は無数にありますので(日常でも3万個ある)、それらのすべての練習は出来ません。漢字ドリルに書き取り問題として紹介された熟語だけ練習すれば充分でしょう。
常用漢字は2000個です。そのうち1000個は小学校で学習済みです。残り1000個と、あとは漢字ドリルにある熟語の練習です。
もちろん、古典文学や近代文学を読んだり、あるいは文法を理解したりも大切ですが、まずは漢字や熟語などの書き取り練習を重視したい。
基礎的な言葉の知識をまず身に着けたい訳です。
文法の勉強でも、教科書や参考書の説明を読むだけではなく、市販のドリルやワークブックなども利用して、演習で、書いて覚えるといいですよ。
鉛筆でノートに書くという行為が、物事の理解を進めることも良くあります。
受験にむけての漢字練習
[編集]漢字は、基本的には、すべての1文字の漢字を、練習してください。(※前編集者の個人的な推奨。一番効率的らしい。)
熟語は無数にあるので(日常で使うものだけでも2万個以上はあるらしい)、それらをすべて書き取り練習するのは事実上無理ですよね。
基本、熟語は、読めれば十分です。
同音異義語、故事成語(「矛盾」とか「四面楚歌」とか)、などは、書き取り練習すると良いと思います。市販の漢字ワークブックも、そうなっていると思います。
3万語とか4万語とかの熟語すべての練習を網羅するのは無理ですよね。
古文単語や漢文の単語などの書き取りもありますので、あまり現代語の聞きなれない熟語の書き取りにまでは、深入りの必要はありません。
類義語
[編集]たとえば、「過小」と「過少」の区別は、基本的には入学試験では問われないでしょうね。過小は小さすぎること、過少は少なすぎること、つまり、小さい、少ない、という言葉に意味が依存しているわけです。
ですからまあ、「過少」「過小」のそれぞれを漢字を書ければ充分、ということになるでしょうね。
同様の理由で、「異常」と「異状」も、まあ入試問題にはならないでしょう。異常は正常の反対語で、普通とは異なる物事一般を表します。異状は、異常な状態、の意味ですね。
一般社会でも、類義語のうちのどちらが適切かが、業界によって異なる場合もあります。こういう事例もあるので、あまり類義語の区別は問われない。類義語である事さえ分かれば十分。
ただし、類義語でない(宇宙の)「衛星」と(清潔などの)「衛生」のような同音異義語は、きちんと区別したいですね。
定期テストでは教科書から出題される
[編集]中学および高校の定期テストの出題範囲は、授業で習ったところから、ほとんど出ます。ほんの少し、1割ほどの数問は授業以外からも出るかもしれませんが、ほとんどの問題は授業の範囲から出るはずです。
課題図書など、何冊も紹介されたとしても、定期試験には出題されないでしょう。(ただし課題図書が1冊しか紹介されていない場合は例外かも。)
前編集者は課題図書や小説本を読むことを徹底的に否定、誹謗中傷していましたが、現編集者はそうは思いません。我々の歴史の中で蓄積された名著の数々は、明らかに読む価値があります。
授業で習った作品から定期テストに出る。もう一度書きます。
[編集]時間的な問題もあり、検定教科書にある作品を授業でぜんぶ紹介はしないと思います。ほか資料集などで、良書が紹介されるかもしれません。
せっかく、自発的に授業以外の本を読んでも、少なくとも定期テストには、あまり出ません。(ただし1割ていどは授業外からも出る場合はある)
せっかく資料集などの良書の推薦どおりに読んでも、試験には出ない、という事ですね。もちろん何度も書きますが、中学校生活も人生も、試験だけが重要なのではありません。
授業中教師の解説や板書は、基本的にはノートに取っておきたいですね。ちなみに文書の読解で、特定の権威者の解釈を暗記して、試験でそれを書くというのは、国語の学習ではありません。
授業中ノートを上手に取れないなら、教科書ガイドがあるといいですね。定期テスト対策には、参考書よりも教科書ガイドのほうが良いでしょう。
しかし何度も書きますが、絶対の勉強法など世の中にはありません。あれしろこれしろと理屈を駆使してお喋りする人の話は、眉につばをつけて聞くか、一切聞かないか、完全にこの二択です。
古文・漢文
[編集]古文の自習の際、古語辞典などで単語を一字一句、調べにいくのは推奨しない。もの凄く手間と時間がかかる。中学の古文の自習は、まず、参考書などで口語訳つきの解説を読もう。ただし文章の詳細な分析が全く無駄、無意味だという訳ではない。英語でも熟読と速読の二刀流を勧める。ただし、詳細な分析は、非常に大変ではある。
訳と解説を読んでおおよそのストーリーを頭に入れたら、古文の本文を読んで、古文の単語をストーリーに対応させよう。
- ※ ただし高校入学後の勉強法とは異なる。高校生は古文単語集で学ぼう。なお、漢文の良い単語集が無い。
- ※ 中学生むけの単独の古文単語集みたいなのは販売されてないか、あったとしても普及していない。
中学用の参考書を何冊か読めば、中学の古文漢文で紹介するような作品は、だいたい、口語訳つきで、解説をしている。
いっぽう、高校の古文漢文の参考書を読んでも、中学で習う作品については、まず解説していない。
たとえば『平家物語』だと、中学では那須与一(なすのよいち)の章を習うだろう。中学参考書でも、たぶん何冊か読めば、那須与一の章の解説が書いてある。しかし高校での『平家物語』では、木曾の最期(きそのさいご)の章などを習い、高校参考書を読んでも那須与一の章は、解説していない場合が多い。
漢文も古文と同様、中学の範囲の作品や章は解説してない場合が多い。
- 覚える事
古典の読解は、理解も必要ですが、いろいろと覚えないといけないこともあります。
ただ、何度も書きますが、特定の解釈を暗記してテストで答えるのは国語の学習ではありません。兎に角目の前の文を自分で読んで意味を考えてみましょう。一度読んで解釈した文章は、暗記などしなくても、それなりの意味が理解できていると思います。自分自身の言語感覚で、試験文の意味を考えてみてください。試験でいい点数を取ることが最重要ではないはずです。
- 高校入試は教科書外からも出る
高校入試の古文は、教科書にない作品からも出題されます。公立高校入試でもそうです。
兎に角古文、漢文の学習を続けましょう。基本的な単語を覚え、「係り結び」などの古典文法も、知る必要があります。
文法
[編集]学校文法
[編集]中学生は、文法の用語を覚える必要があります。
中学校で習う現代日本語の文法の理論は、俗に「学校文法」と呼ばれるものです(1940年代の日本語学者・橋本進吉の名前をとって「橋本文法」ともいう)。
現在の大学の国文学系の学科などでは、学校文法・橋本文法に対する反対説なども提唱・議論されています。
外国人に日本語を教える教育現場で採用されている外国人むけの日本語文法の理論は、日本の学校文法とは、大きく違っています。
文法を知らない、興味ない人間ほど学校文法を批判しますが、とりあえず不十分ではあるけども、学校文法が中学生、高校生にとっては国語文法のスタンダードであるのは事実なので、あまり舐めてかからず、学習していくのがいいと思います。
参考書の傍注は入試に出づらい
[編集]現代語の文法に関する限り、参考書の傍注にある発展知識は、入試に出ません(旺文社の国語参考書を例にしています)。
まあ入試に特化した勉強法ほど馬鹿馬鹿しいものは無いのですが、取り敢えず前編集者は出ないと断言しているので、そうらしいと思っていましょう。
参考書に書いていることはどれも有用で面白い事が多いので、楽しんで読んでいくといいと思います。現編集者は、その教科や物事を深く理解していれば、暗記学習はほとんど要らないと思っています。まあ中学国語の段階では、漢字くらいは書きとり、暗記学習が必要かもしれません。
文芸の読書と参考書
[編集]文芸の読書作品を探す場合、中学国語・高校国語の教科書や参考書に書かれた文芸作品を読むと、受験勉強や予習も兼ねるので、いいかもしれません。
基本的には教科書や参考書で取り上げる作品は、世の中で評価の高い作品が多いし、読書のし甲斐があると思います。
入試対応
[編集]参考書は解説がついている本がよい
[編集]普通の参考書を手に入れれば、大抵は解説がついていますけどね。
いきなり問題集に取り組むのは、非推奨。特に、うすい問題集は、良くないようです。
まずは、参考書や教科書に掲載された、近代文学や古典文学の作品本文をじっくり読むのがいいですね。
参考書に書いてある解説もよく読む。
中学の参考書、教科書に掲載された作品本文は、文量が短めですので、作品本文を比較的に短時間で読めます。
高校入試の古文・漢文は教科書外からも出題される
[編集]高校入試の古文・漢文は、教科書にない作品からも出ます。公立高校入試でもそうです。
基本的な単語や文法の理解は重要になりますね。
読書では古典をやや優先
[編集]要するに、古い作品の方がある程度評価が定まっているので、出題されやすく、入試対策の学習として適しているという事です。
現代に近い文学作品や、評論文は、今現在の未解決の重要問題に切り込んだ作品が多く、(もっとも古典でさえ多くは本来そうですがね)、学習資料としては扱いづらい。
試験対策に特化した学習としては推奨できないという事です。
勿論学校の勉強とは離れて、自分自身の娯楽や、教養のため、現代の過激な最先端の作品群を読書するのはいい事だと思います。
しかしそれはオプションであり、常識的な学校での学習とはまた別の話なので、このページでは議論、言及は出来ません。
漢字は書ける事が重要
[編集]学校配布の教材では「読み」の問題であっても、難関私立高校の受験では、その漢字を書き取り問題として出題してくる場合があります。
なので、漢字や熟語は、すべて書き取り練習するのがいいでしょう。問題集を探すより、標準的な参考書や漢字教材にある漢字と熟語を、すべて練習するのが早道です。
多くの漢字や熟語は、書ければ読める場合が多い。
常用漢字は約2000個しかありません。常用外の漢字も何百個か習うかもしれませんが、その程度です。
そのうちの1000個はすでに小学校で習っているので、あとは残り1000個を書き取り練習して、一緒に熟語も練習すれば、それで漢字対策はかなり充実します。
ですから、新しく習う漢字は、最低でも3回くらいは書き取りをしましょう。
そして、自分で高校受験用の参考書または漢字教材を手に入れましょう。学校用の漢字教材は、読みの問題で、書き取り練習をできるようには作られていません。
参考書の読み方
[編集]一冊の参考書の解説を十回も読み返す必要はありません。2回ほど通読すれば、あとは問題練習や、もっていれば他の参考書も読んでみて読み比るのがいいでしょう。
国語の参考書を複数冊読み比べてみると、どこの参考書にも解説されている知識があります。そういう知識は入試で頻出です。書き取り練習や問題練習などをして理解を深めるといいですね。
書き取り練習や問題練習は重要ですが、それは暗記とは違います。スポーツの反復練習も修練であり、体で覚える事であり、慣れる事であり、暗記、丸覚えではありません。自分で物事を考え自分で理解するのが言語ですから、他人の、王様に与えられた言葉を繰り返していてはいけません。
熟語は、基本的には暗記でしょうか。国語の学習で、書き取りが重要なのは事実ですね。参考書に書いてあることはもちろん重要ですから、よく読んで知っておきたいですが、決して暗記、丸覚えではありません。権威者の言う事を鸚鵡返しに繰り返していてはいけません。自分自身で考え、正しい事を見つけ出さなければいけません。それが言葉の世界です。
音読も重要です。例えば、文法の活用変化は、「かろ・かっく・いいけれ」とか、「く・から・く・かり・し・き・かる・けれ・かれ」など、音読で覚えるのもいいでしょう。
入試を最重要視するなら、現代文対策は、問題演習を優先
[編集]基本的に文芸や書籍の読書も、大きく言えば国語の勉強ですが、実際の即物的な学習ではないでしょう。あくまでも趣味であり、楽しみであり、総合的な教養であり、学校の勉強そのものとは一線を画しているように思います。
では学校の国語としての現代文の勉強は何かというと、学校の授業の予習復習であり、問題演習である、という事になるでしょう。
私立高校対策・評論文
[編集]評論文についての勉強ですが、余裕があれば予備知識として、国語だけでなく社会科の勉強として、高校の初歩の勉強をすると効率的かもしれません。
そのための手段として、
- 参考書:難関高校受験用の社会科(特に公民)の参考書か、
- 高校の教科書:あるいは高校の『現代社会』(という科目がある)などの教科書、
を読むと、よいかもしれません。
これは、私立高校の出題傾向を考えた、前編集者の個人的な推奨ですが、あくまでもオプションの推奨ですね。しかも私立高校入試現代文評論文対策に特化した推奨。
そこそこ難関の私立高校入学を最重視する生徒は、考慮する価値はあるかもしれません。
然しあくまでオプションの提言でしょう。
中学生はそれぞれ自分のやりたいこと、自分の希望があって、人生の時間は限られているから、その間にもっと自分で考える別の行為をした方が、有意義かもしれません。
中学校の敬語理解
[編集]日本語の敬語についても、大学など最先端の世界では色々な学説があります。そのため、中学の国語教科書でも、どの学説を採用するかで、教科書会社ごとに説明が違っています。
しかし基本的には中学校では、3種類(尊敬語、謙譲語、丁寧語)に分類するでしょう。4種類(3種類+美化語、または3種類+丁重語)に分類する、5種類(3種類+美化語・丁重語)に分類するなど、もちろん最前線の議論は有りますが、そこまで煩雑な考え、他分類化を中学校に持ち込むことはあまりありません。
文学史
[編集]現時点における文学史の学習法としては、参考書の文学史の単元を読むのが一番でしょう。
参考書では、多くの場合作家が2つの章に分けられ、より重要だと見なされている作家たちと、オプション的な作家たちが紹介されています
重要だと見なされる作家たちだけ覚えておけば十分です。その作家を重要視する理由や、その作者周辺の話題が参考書に書かれているので、読んでおくといいですね。
うすい入試対策本などで、羅列的に作家名と作品名の組み合わせだけを覚えるのは、やめた方がいいです。覚えることが多すぎます。
言文一致(げんぶんいっち)運動とか、リアリズムの導入とか、文学史として重要な課題も参考書でよく読んでおくといいですね。
高校入試では、重要度が低いとみられる作家は、あまり問われません。特に西洋作家。
ただ、文学史で紹介される作者の作品は素晴らしいものが多いので、入試とか、学歴とか、そんなことはあまり気にせず、時間のある時にこれはと思った作品を読んでみてもいいですね。
入試に出づらい分野
[編集]一般入試に感想文は出づらい
[編集]公立高校の一般入試には、読書感想文などは出ないのが基本です。(私学でも、ほぼ同様でしょう。)
「上記の○○を要約せよ」のような、字数が短い読解問題はあるかもしれませんが、原稿用紙を何枚も使うような長い作文はまず出ないでしょう。あまり聞いたことがありません。
ただ、入試問題としては有りませんが、学校の授業として、原稿用紙にそれなりの量書く、作文や読書感想文の課題はあるでしょうね。まとまった文章を自分自身で書くいい機会ですので、楽しんで参加するといいと思います。
演劇映像、漫画、映像メディアは出ない
[編集]学校用の国語教材には、戯曲や演劇に関する話題が紹介されたり、(紙の書籍で読む)漫画の基本の様式(コマ割りとかフキダシとか)を紹介したり、小説以外のメディアも言及されます。
しかし、一般入試の読解問題としては、現代演劇や漫画などは全く出題されません。入試の「読解問題」としては、映像作品や漫画の話は全く聞きません。
漫画なら原理的には出題が印刷された問題用紙でも掲載が可能かもしれませんが、しかし漫画問題の出題の話を聞かないです。漫画史の出題も聞きませんね。漫画周辺の話題の文章に関する読解問題はあるかもしれません。
基本的には言語的なメディアが、国語試験の出題になるでしょう。古文としての、狂言や能、近代周辺の戯曲文ならありうるかもしれません。
答えが定まらないものは入試に出づらい
[編集]現代の短歌俳句は出づらい
[編集]現代の俳句や短歌も、読解問題としては、(映像作品・漫画ほどではないですが)なかなか出題されません。
読解鑑賞の解釈が、ある程度読者や研究者の間で定まっていない作品は、高校入試の課題としては出題しにくいようですね。
入学試験というのはある程度客観的な指標であり採点ですから、あまり曖昧で議論を呼ぶ現代の芸術作品に関して、試験問題にはしないでしょう。
しかし古典としての江戸時代の松尾芭蕉や、近代の与謝野晶子などの作品は、出題される可能性は高い。季語や枕詞(まくらことば)など、俳句や短歌の技巧に関する様々な事項は、授業でも話題になりますし、当然試験でも出題されます。
歌詞はまず出ない
[編集]検定教科書では、若者に流行の歌謡曲の歌詞なども掲載されることもあります[1]。
しかし、高校入試には、まったく出ないのが実態です。受験参考書などを見ても、音楽の歌詞は、めったに扱ってないと思います。
なお、探究学習などで流行歌を研究するにも、音楽に限らず一般に流行作品の研究は、かなりの難関です(客観的に研究するのが難しい。なのに先行研究が少ない)。なので、流行の研究は、中高生の段階では避けたほうが安全です。(中央大の付属高校の教師の人が、いちいち音楽とか指定してないが、流行を探究レポートで深堀りするのは高校生には上記のような理由で無理だとネット公開された資料で言ってます。)
ほか、高校教育側の立場としては、数年で流行が終わるかもしれないものを入試などで出すのは、気が引けるという事情があります。十年、二十年以上の年月が経っても語り継がれる物事の教育を、できれば子供たちには与えないのです。
あと、雑誌などを文献として読んでも、その雑誌の取材の内容が実はウソだったりする場合があります(真相ではなく宣伝を雑誌が書いていたりする。娯楽雑誌だったりすると、本当のことより楽しいウソのほうが読者層に喜ばれるので)。このような事情もあり、流行は、素人や業界以外の門外漢には、研究がとても困難です。
大学院レベル以上じゃないと、音楽と日本語、音楽と英語、音楽とフランス語とか、そういう複合分野を研究するのは困難でしょう(音楽と国語または語学の両方の専門知識が必要なので)。
研究ではない「総合的な(探究ではなく)学習」なら、音楽とか演劇とかもいいでしょうが(小学校の音楽教育にも、そういう側面があると思います)、しかしそれを研究につなげるとなると、かなりの難問であり、中学生には手に追いきれないでしょう。
しいて教科書を褒めるなら、よく「音楽に国境はない」とか言いますが、実際には歌詞があるので、国語や外国語の知識が必要という意味では、教科書は教育的ではある。まあ、BGM(バックグラウンド・ミュージック Back Ground Music)のように歌詞の無い音楽もありますが。「ミュージック・ビデオ」 Music Video なんてのもあって、楽曲にビデオ映像をつけたものもありますが。
入試に出ない文学作品について
[編集]西洋文学の作品は、入試に出づらいのが基本です。
資料集とかの副教材で紹介される作品もあるかもしれませんが、しかし出ません。
たとえばカフカの『変身』はよく紹介され定番ですが、なかなか入試に出づらいのが現状です。
ほか、中学生むけに教材で紹介されていそうなのはシェークスピア『ロミオとジュリエット』や(20世紀のころは英語科目で紹介されてた過去もあります)、ドフトエフスキー『罪と罰』、ほかゲーテの詩なども短いので紹介の可能性ありでしょうか。しかし、たとえ何らかの教材で紹介されていようと、それが入試に直接的に問われることは、めったに無いです。(ただし、もしかしたら間接的に、「西洋文学についての説明文」みたいな形で問われる可能性はあるかもしれない。)
高校入試どころか大学入試ですら、まず入試に西洋文学の読解問題は出ない。
べつに、これらの入試外の古典作品や近代作品などを、すべて読む必要はない。そもそも読む時間が足りない。他に勉強しなければならない教科もある。ただし、こういった作品の知識についての弱点が、学校の国語教育では存在していることは自覚するべきだろう。
高校入試・大学入試で、文学史の西洋古典が問われる可能性もあるが、参考書で学習できる程度の問題だろう。
また、たとえ日本国内の古典であっても、『里見八犬伝』は入試にあまり出ないだろう。(よく、公立小中の図書室とかに、里見八犬伝の現代語訳の小説が置いてあります。)
漢文ですら、ほとんど『三国志』も『水滸伝』も『西遊記』も『封神演義』も入試に出ないわけだが、そもそも小中学生むけの教材では漢文で紹介されてないので、気にする必要は無い。
また、日本国内の近代文芸作品であっても、推理小説やSF小説とか冒険小説とかの娯楽小説などは、入試に出ないだろう。江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)の推理小説も(よく国語教材や学校教材などでは紹介されるが)、入試にめったに出ないのが普通。当然、元ネタである外国作品のエドガー・アラン・ポー作品も、入試には出ないだろう(西洋文学は出でいし、推理小説も出ないので、二重に出ない)。
方言は入試に出ない
[編集]各地の方言は、基本的に公立高校の入試には出ません。少なくとも、直接的に方言の単語とその意味を問うような出題はされないでしょう。
なお、大学入試でも方言は問われません。
そもそも歴史的な経緯として、そもそも、明治維新の近代化のさい、方言では、欧米から輸入した先端の学問を語るには不便だったから、標準語が開発されていった経緯があります。
中学の教科書には、方言がどのようなものか概要は書いてあります。しかし、各地の方言の暗記は、入試対策としては不要です。
方言には、古語の影響や、地域の文化の影響があったりするので、国語学者には方言の勉強が必要かもしれません。
推薦図書などは受験対策としては不要
[編集]国語科の検定教科書が学校配布の国語資料集など、国語科の書籍教材には「推薦図書」などが紹介されていることもありますが、しかし受験対策としては不要です。
なぜなら、解説が書いてないので、自分の国語力に欠点が無いかどうかの確認にならないからです。
学校の感想文などの宿題にならないかぎり、せっかく読んでも、国語力の養成にはなりづらいのです。
せっかく、宿題でない推薦図書を自発的に読んでも、誰かが読み方を採点してくれるわけでもありません。
推薦図書を「読むな」とは言いませんが、しかし、読んでも特に受験対策にはならないことは理解してください。
だいたい、夏目漱石だとか森鴎外などの作品のような、読むと教育効果の高い作品は、そもそも検定教科書に採用されています。だから「推薦図書」とは、その名に反して検定教科書に採用されない理由がある、教育的には二番手の作品だという事情を理解してください。
たとえばカフカ『変身』とかダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』とかみたいに、海外作品の物語なので検定教科書に掲載できない作品が、推薦図書に回ったりします。
「推薦図書」の実態は、「小中学校の図書室に置いても良い程度の品質だと、保証します」くらいの意味合いでしかありません。たとえば、三国志のマンガ(横山光輝(みつてる))が、ある検定教科書またはその国語資料集の推薦図書として紹介されていましたが、まさに横山三国志がよく小学校の図書室に置いてあるので典型例です。
ただし、文学史などで、推薦図書に選ばれた近代日本の小説などは、私立高校受験などでは問われる可能性があります。とはいえ、長編小説などは読むのが大変でしょうから、参考書にある文学史などの解説などを読めば、受験対策としては十分でしょう。
趣味で長編を読みたければ勝手に読めばいいですが、しかし受験対策にはならないことを理解してください。
どうしても推薦図書などを読むなら
[編集]教科書以外でも、図書館の団体が推薦図書を提示したり、あるいはそのほかの教育系の団体が推薦図書を提示したりします。
どうしても各種の団体の「推薦図書」を読むなら、注意事項として、なるべく5教科の分野の本をバランスよく読みましょう。ただし数学の書籍は少なそうですが、それでも理科の本はそこそこ出版市場にあるだろうし読めるはずです。
「教科書・参考書以外にも視野を広める」といった観点から考えても、文芸ばかりを読むのではなく、社会科や理科の話題を扱った本も読むほうが適切です。(ただし、推薦されているか知りませんが。)
理科の本は、中高生の学力にあった適切な本を入手するのが難しいかもしれませんが、しかし社会科だったら比較的に入手しやすいはずです。図書室に行けば、歴史の本が多くあります。
各種の推薦図書は、物語など架空の文学作品などが多いですが、しかしそれは、高校入試対策としてはズレています。特に将来的な大学入試においては、小論文などを書く際、文芸よりも社会科っぽい内容の本を読んで思考を整理しておくことのほうが有利です。なぜなら、大学の学部の多くは、経済学部や法学部などといった現実の世界の課題をあつかう学部だからです。
中学では国語で「推薦図書」が紹介される事が多いという特徴上、読書感想文の書きやすい文芸小説や物語などが紹介されることが多そうですが、しかしその比率を真に受ける必要はありません。なお、そもそも高校入試や大学入試では基本的に、読書感想文は無いのが普通です。
よって、各種の感想文コンクールの「課題図書」は、それ自体は、あまり入試には関係ありません。単に、吹奏楽コンクールとかああいうのと同じ、その趣味で名を売ろうとしている中高生の大会です。
あるいは時代によっては、もしかしたら推薦図書のうちの文芸の比率が下がっているのかもしれませんが。
ともかく、5教科の本をバランスよく読んでおくのが無難です。
歴史的な経緯なのか、小中高の図書室や市立図書館などは、文学や小説などの書籍が、やたらと多いです。しかし21世紀、もう文学にそこまでの需要は無いのが実情です。少なくとも、大学入試の多くの学部では、文学は需要がありません。
もし戦前や戦後昭和のような、社会科の教育内容の質が丸暗記ばかりで質の悪かった時代だったなら、今よりも文学の価値は高かったのかもしれません。しかしそれは、21世紀の日本にはもう成り立ってない事です。
21世紀の書籍では、かつて昭和の時代には「大人向け」とか「大学生・高校生向け」くらいだった経済や歴史や法律などの内容を、今では小学生・中学生くらいでも分かりやすく読めるように解説した社会科や理科の内容の本もあります。そういうのが昭和の時代は無かったか、少しあっても値段がとても高かったりしたのです。しかし令和の今は、もうそういう事情はありません。
そもそも昭和の時代は、社会科や理科などの「調べ学習」がロクに無かったのです。「調べ学習」という用語は、昭和の頃は聞きませんでした。この用語が普及したのは平成の頃からだと思います。
図書室にやたらと文芸が多いのは、直接的な理由としては法律の要請であり、「学校図書館法」という法律の要請ですが、ではそういう法律になった理由はたぶん、社会科や理科の「調べ学習」の対象になる子供むけの良書がロクに無くて読書感想文しか出来なかった時代の名残でしょう。
なお、配分比率については、
佐藤亜希 著『学校図書館は「ラノベ」禁止? 蔵書の基準やジャンル別比率とは』2016.10.21 Fri 16:15
全国学校図書館協議会が定める図書選定の基準では、蔵書の配分比率を冊数比で明確に定めている。
たとえば、小学校では配分比率がもっとも多いものは「文学」で26%。ついで、「歴史」が18%、「自然科学」が15%、「社会科学」と「芸術」が9%。もっとも比率が少ないのは「哲学」で2%。中学校・高校・中等教育学校でも「文学」の比率がもっとも多い。
です。中学・高校だと文学の比率が少し下がって社会科学の比率が上がりますが(高校では「文学」が19%)、それでも高校ですら文学が一番比率が多く、文学が減った分は哲学と社会科学が増えるだけで、ほかの分野の書籍も基本的には小学校の比率とあまり変わりません。
なお、「哲学」と言っても、おそらく「思春期の悩み」とか心理学とか、そういうのも「哲学」に分類されたりもあるかと思います。べつに「カント哲学」とかそういうのを小中学生が読んでるとは限りません。
学校図書館法の定める比率は、現代の入試対策に必要な比率とはズレています。それどころか、現代の「調べ学習」や総合学習などに必要になりそうな比率からもズレがあります。社会科や理科の調べ学習において、文学は、ほとんど、まったく役立たないのが実情です
高校生むけの蔵書比率については、たとえば、公益社団法人全国学校図書館協議会『学校図書館メディア基準』2021 年 4 月 1 日改訂 など[2]
また、人格形成の観点からも、文学ばかりを読むよりも、歴史や社会科学など他分野の本も読んだほうが良い。
高校入学後の国語についてデマ注意
[編集]2022年度から、高校では国語科目の構成が変わります。2019年以降の中学生が高校に入学する頃には、新カリキュラムが適用されてるかもしれません。
2022年以降の高校国語の必修科目でも、従来どおり、現代の文章に加えて、古文漢文や近代文学なども扱う可能性の高い見込みです。
2022年以降の高校国語では必修科目で『現代の国語』『言語文化』という必修科目があり、『言語文化』で古典文学や漢文や近代文学などを扱うことになると思います。なので、結局、必修科目でも古文漢文や近代文学は、あつかわれるでしょう。
しかし世間ではデマで、「高校から文学が必修科目から無くなる! 」とかデマが流れています。デマの原因は、どうも「高校国語が(選択科目の)『論理国語』と『文学国語』の2つに分かれる!」という事を、必修科目から文学が分かれる根拠にしているようですが、しかし、そもそも『論理国語』『文学国語』などは(必修科目ではなく)選択科目です。
中学生はデマにまどわされず、古文や漢文なども勉強しておきましょう。
困ったことに、ネット上では文学系の人がデマを拡散しています。なるほど、こりゃあ、文学偏重の国語教育が問題視されるのも当然だし、『論理国語』の教育が必要視されるのも当然なわけですね。
高校受験では国語よりも数学・英語と理科・社会
[編集]受験勉強では、国語よりも、数学・英語・理科・社会に時間をかけるべきです。
どういう事かというと、私立高校入試では。基本的には、英語と数学で、やや高校レベルに入ったような難しい範囲が出ます。英語が典型で、高校初級の英単語を出す私立高校が多数あります。数学は、一見すると分かりづらいが、高校の範囲の数学を、中学の知識をつかって解くような問題が出たりしています、私立高校入試では。
高校入試で国語の難問を出しても、それが高校入学後の授業で活用しづらいのです。
マニアックなコトワザを入試で出しても、高校の普段の国語の授業では、そういうコトワザを使わない。仮にコトワザを使う場合があっても、その時に説明をすれば済む。
もし「夜目遠目笠の内」とか高校入試で出たとしても、いちいちそんなのを辞書で調べてられない。
いっぽう数学の場合、高校の英単語をそのまま難関私立の入試では出題したりしますので、そのまま高校入学後の授業でも使えます。
数学も、高校1年程度の数学を出題してきますので、入学直後ではないですが、そのまま1年生の授業で使えます。
しかし国語は、そうなっていない。
なので国語は、基本的に、そんなに難しい問題を、ほとんどの私立高校は出しません。
むしろ、国語で難しい問題を出すような高校は、数学や英語では、もっと難しい問題を出します。
また、国語で難問を出す超難関の私立高校の場合、理科や社会科も試験教科にある場合も多いので、国語の難問よりも理社のほうが優先です。
コトワザや故事成語など、参考書を読んでも、どうして記憶に残らないコトワザもあると思います(「夜目遠目笠の内」みたいなの)。普段使わないコトワザなど、記憶に残りづらいでしょう。
そういうのは、記憶を諦めましょう。どうせ大学入試でも、そういうのは、あまり出題されません。
単純な事なのですが、大学入試は当然ですが、高校の範囲から出ます。なので、一部の難関私立高校受験でしか習わない事は、基本的には、大学入試の範囲ではありません。
大学入試の現代文は基本、実際に世間に流通している書籍のうち、大人社会で通用している書籍の文章から出ますので、マニアックなコトワザや故事成語や熟語などを多用している作品は、そもそも大学入試に出ないのが普通です。たとえば、三島由紀夫(みしま ゆきお)が、わざと現代語では全く使わない古風な単語ばかりを用いた文学作品があるのですが、現代の普通の日本語とは大きくズレているので、新共通テストにはそういう実験的な作品は出ない。大学入試の「現代文」は当然ながら、実際に現代に通用している文章の多い著作から出題されます。仮に出題されても、教育業界からの批判がとても大きいはず。
たとえ東大合格者の毎年100人以上の開成(かいせい)高校や灘(なだ)高校とかがどんな国語の難問を高校入試で出そうが、開成も灘も大学を持っていませんので、私立大学入試には関係ありません。また当然ですが、国公立大学入試は、私立高校入試には合わせません。
なので、高校受験の国語のコトワザだの故事成語だのは、せいぜい、そのコトワザや故事成語の漢字の書き取りを練習しておいて、もし書き取りが出題されたら、漢字を書けるようになっていれば十分です。
高校の古典単語のwikibooks教科書を書いた編集者・某Sですら、意味を知らないコトワザとかあります。「夜目遠目笠の内」とか、編集者Sは2024年になってから知りました。そういうマニアックなことわざは、あまり大学入試には、つながらない。そんなコトワザを知らなくてもwikibooksで高校の漢文の教材すらも作れる。
マニアックなことわざを覚えるよりも、中学の普通の高校受験参考書を通読して漢字の書き取りをしたり、あるいはいっそ高校の国語の参考書を予習したほうが、難関私立高校の対策には効果的です。
そして何より、国語よりも英語・数学ですし、5教科の入試のある高校の場合は理科・社会に時間を掛けるべきです。
国語の入試の難問と違い、理科と社会は、よほどの難問奇問の高校入試問題に挑まない限りの比較的に、大学受験につながりやすい。国語の難問にいどむ時間があるなら、理社のやや発展的な問題にいどむべきです。もし、その理社の高校受験対策もクリアしたら、さっさと高校範囲の国数英の先取りに入りましょう。
資料集との距離感
[編集]手紙の書き方とか、入試には出づらいです
[編集]国語教科書には、資料として手紙の書き方とか巻末にあったりしますが、基本的には、入試に出ません。もし出たとしても「拝啓」「敬具」みたいな有名どころのコンビを押さえておけば十分でしょう。
「謹啓(きんけい)」「謹白(きんぱく)」とか、たとえ資料集に書いてあっても、いちいち覚えてられない。
仮に一時的に覚えても、時間が建つと、忘れてしまいます。こういう知識って、そもそも基礎学力ではないのです。
では、基礎学力とは何か。説明しよう。
たとえば、故事成語のひとつで「矛盾」(むじゅん)を知らないと、「矛盾」という語を用いた論理的な文章が読めなくなるので、ほかの教科の勉強もできなくなる。
だから「矛盾」という故事成語の知識は、基礎学力。
しかし、「謹白」を知っていても、それは、特に かしこまった手紙でしか、使い道がない。これを知らなくても、数学・英語・理科・社会科の勉強には、なんの支障も無い。
なんというか、地理の地図帳で、いちいち中央アジアの国名の首都名とか、覚えないのと同じ。たとえ学校教材に書いてあろうが覚えないし、高校入試にも出ない。そういう知識は、基礎学力ではなく、せっかく暗記しても、そこで行き止まりだから、です。
たとえば、タジキスタンの首都の名前を、wiki編集者の一人・某S は、まったく憶えていません。
資料集は読めば十分
[編集]国語の資料集は、読んでおけば十分です。ただし、公立高校入試などの漢字問題や読解問題の元ネタになる場合があるので、読んでおいてください。
参考書を十分に読んでるなら、検定教科書の巻末など学校配布の資料集は読まなくても良い。
狂言の細かなストーリーは出なくても(芸術系の問題は、諸般の事情で、入試には出づらい)、「狂言」(きょうげん)という漢字問題は出る可能性がある。
- (※ 編集者へ)
- 出典を『中学校国語/現代文/報告書の書き方』に書いときました。要出典タグは、自分で調べても分からないときに使うべきものでしょう。調べてもないのに「ぼく分からないから教えて下さ―い」と使うものではないと思います。子供じゃないんだから。少しは自分で調べましょう。
検定教科書でも、意見文や批評文など、論理的な文章の書き方について説明されています。
しかし、内容がまちがっています。
対策としては、作文については、参考書で勉強しましょう[ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]。旺文社(おうぶんしゃ)の中学国語の参考書などが、よく、まとまっています[要出典]。
教科書にある、作文教育のまちがいとは、たとえば、よくある間違い[要出典]で、「起承転結(きしょうてんけつ)を意識して書こう」のようなノウハウがあります。
しかし、『実社会』では普通、意見文や説明文や報告書には、起承転結のテクニックは不要です[要出典][ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]。
むしろ、企業の報告書では、起承転結は、ダメな書き方です。もし、社内の上司への報告書類などに起承転結があると、企業などでは、上司から、ダメな文章の書き方をしているとして、書き直しを命じられる場合もあります。[要出典]
なぜなら、起承転結の、転の部分を読む前のまだ「起承」を読んだ時点では、読み手に誤解を与えかねない書き方である[要出典]からです。
「起承転結」とは元々、漢詩の書き方です。漢詩などの、娯楽であり短い文章ならば、あえて読者にわざと誤解を与えて、いろいろと考えさせるのも、暇つぶし(ひまつぶし)[ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]になるでしょう。
ですが、会社の書類は、暇つぶしではないのです。
あくまで「起承転結」は、詩や物語などの書き方[要出典]です。けっして、報告書の事実を述べる書類や、説明文などの論理的な文章の書き方ではありません[要出典]。
なので、中学国語の検定教科書での、作文の書き方の教育内容は、まちがっています[要出典][ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]。もし中学卒業後に説明文の書き方などを勉強したい場合は、参考書を手本にしましょう[ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]。
ついでにいうと、困ったことに、高校の検定教科書で習う、論理的とされる文章の書き方の教育も、まちがっています[要出典][ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]。
しかも、高校では、参考書をみても、まともに、論理的な文章の書き方などについては、書いてない状況[要出典]です。
なので、もし大人になって、論理的な文章の書き方を練習する必要が生じたら、高校生むけ教材ではなく、小学生や中学生むけの国語参考書を手本にしましょう[ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]。