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学習方法/中学校社会全般

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

学習方法/中学校社会全般では、中学校社会科全般に関する学習方法について、簡単に解説します。

社会科は参考書3冊が必要か?

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色々な問題があって、社会科は、予習用の平易な参考書が必要です。なので、定期テスト対策用の参考書を買いましょう。特に中1地理と、中2の歴史。

検定教科書と、受験参考書の落差が激しい。

ほか、「脱ゆとり教育」などで覚える事が増えたので、受験参考書だけでは地図や歴史人物の肖像画などが不足している。

社会科は、伝統的な受験参考書である受験研究社の参考書が、中3の子のための復習用になっています。このため、予習としては使いづらい。

なので、定期テスト対策の、平易な参考書をまず読む。もしかしたら、数研あたりも使えるかもしれない。

旺文社など、受験研究社以外の受験参考書もまた、地図や肖像画などが少なめである。あまり予習用には作られていない。

入門用の参考書1冊と、受験参考書の2冊で、合計で3冊が必要になってしまうかもしれない。

まあ、入門用の1冊は、資料集のような感覚で使おう。

もちろん、学校などで資料集をもらったら、肖像画や地図などには、きちんと目を通しておこう。特に画像系の情報は、参考書だと入手しづらい。

地理の教科書と参考書の落差

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地理は、検定教科書と、参考書とで、情報量の格差がとても大きい。

検定教科書は、イメージしやすいように写真が多めである。一方、参考書は、そういうのは検定教科書などにゆずり、文字での情報が多めである。このため、参考書と検定教科書との情報量には、かなりの落差がある。

対策として、遅くとも中2の半ばごろから、参考書を読み始めるのが良い。

もし中3になってから、この落差に気づくと、中1から参考書や塾などで勉強していた競争相手の子に追いつくのが、とても難しい。

参考書にある地理の一部の単元は、歴史の知識が無いと中1~中2には理解しづらいかもしれないが、そこは軽く読んでみて分からなければ、読み飛ばそう。

もっとも、地理の検定教科書も、けっして無駄ではない。参考書だけでは写真の例が不足しているので、検定教科書はこれはこれで、目を通しておこう。

教科書と資料集

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予習の際には参考書と、そして学校配布の資料集も気にして、活用すると良いでしょう。

資料集に書いてあることが、他の出版社の教科書に記述されることもあります。たとえば、帝国書院 (教科書の出版社)の資料集に書いてあることが、帝国書院の検定教科書では紹介されていなくても、他の出版社の検定教科書では取り上げられて、解説されている例があります。

もし資料集を無くしてしまったら、教科書取次店(とりつぎてん)で注文して購入することができます。どの地域にも、教科書の取次店があるので、保護者の方や担当教員に相談して、なくした資料集を注文して手に入れるといいですよ。

参考書

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小学校の復習は不要

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参考書を手に入れるときは、中学校用のその教科対象そのものの参考書を用意するのが最善でしょう。

特に小学3・4年の社会は身近な地域について知ることが目的です。日本全体の姿や歴史を学ぶのは5年以降ですし、その内容のほとんどは中学で改めて学びます。そのため、小学校の復習に時間をとる必要はありません。

ただし、小学校5・6年で使った参考書は簡潔にまとまっています(特に歴史)。中学1・2年での復習用の参考資料として時々は見てみるのも便利かもしれません

中学社会科の参考書

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中学社会科は地理・歴史・公民(3年生から)の3分野ですが、市販の参考書にもいろいろな形態があって、三分野がまとめて一冊の大冊になっているものもあります。

最終的に受験勉強のために2~3冊の参考書を1教科あたり買うことになるので、最初の1冊目の入門レベルの参考書(定期テスト対策の参考書のヤツ)はもう1年生くらいのうちに買って、地理と歴史くらいは読み終えてしまいましょう。公民は少し予習が難しいかもしれませんが、地理と歴史なら予習しやすいはずです。

定期テスト対策ではない受験参考書を買う消費者の行動としては普通、新年度のタイミングの前後などに、その学年で学習する内容を手に入れるでしょうし、そしてそのほうが最新の冊子が手に入って無難です。

しかし、受験参考書ではない予習用の入門的な参考書なら、そこまで最新の情報を気にする必要もありません。

あるいは、次に述べる方法は情報が古くなってしまう懸念はありますが、兄弟や先輩のお下がり、あるいは古本を手に入れても、まったくその学習が無意味だというわけではありません。特に歴史は極端な内容の変化が少ないので、多少古くても問題はありません。逆に公民は日本の政治や国際社会の変化が激しい場合がありますので、なるべく新しいものがいいでしょう。

もちろん教科書も有用ですが、しかし中学校の学校教科書は多くの場合、授業の導入であり、その学科の概要、入り口を示しているものが多いので、あまり十全な解説や内容を持っているとは言いがたいものがあります。

授業は学校教育のかなめですが、それ自体はリアルタイムで過ぎ去ってしまうものですから、あとから確実に見直すことができる参考書および各種の学習教材が実質的に必要です。

社会科の暗記・記憶事項について

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社会科において、些末(さまつ)な暗記は最終手段です。勉強法の本を読むと、そういう事が書いてあります。

例えば、2016年の統計として、「一日の原油生産量は1位はアメリカ、2位はサウジアラビア、3位はロシア」という事実がありますが、こういうことの暗記は最終手段にすべきでしょう。

直接的な丸暗記をさけるため、なるべく他のイメージと結びつけるようにしましょう。

こういった事の記憶術は、教科書だけを読んでも難しいので、参考書や平均レベルの問題集などを参考にしてください。 参考書や入門的な問題集に無い内容の暗記は、特に暗記する必要は無いでしょう。

入試では、難問奇問(なんもん きもん)も出ますので、入試で満点を取る必要はないのです。入試では、他の普通のマジメな受験生も解けない問題は、自分も解けるようになる必要はありません。

そもそも私立高校の入試では、多くの高校で、理科と社会科が無く、国語・数学・英語の3教科だけというのは私立の典型的なパターンです。

また、理科と社会を出す平均的な公立高校の入試でも、あまり雑多な暗記問題は出ないはずです。

配布された検定教科書

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特に、地理の検定教科書は、ビジュアル重視のためか文章量の少ないものが多いので、最終的には参考書で補う必要があります。

どちらにしろ学校配布の教科書は高校入試の前提になるものなので、目を通しておくといいと思います。

漢字

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社会科に限ったことではないのですが、中学の社会科では、教科書で漢字で紹介されている用語は、テストでは漢字で書けないとバツになります[1]

なので、社会科でも、国語の漢字などと同様に、書き取り練習もしておきましょう。とりあえず、3~4回くらい練習養子などに用語を漢字で書いておけば、おおよそは大丈夫だろうと思います。

地理→歴史→公民の順序が伝統的

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中学生はあまり意識する必要が無いかもしれませんが、中学の社会科の教育順序は、2パターンあります。

伝統的パターン: 1年で「地理」、2年で「歴史」、3年で「公民」、という昭和の古くからの伝統的なパターン。
新パターン: もう一つは、1~2年生のあいだに「地理」と「歴史」、3年生で公民、というパターンで、規制緩和などにより現代ではこういうパターンも認められている。

ただし、基本的に、中学「歴史」の教科書は、2018年になっても地理の内容を前提にしています[2]

同様、中学「公民」の教科書も、それ以前にならったはずの地理および歴史を前提にしています[3]

このため、特別な理由が無い限りは、伝統的な順序で学習したほうが効率的です。

おそらく、市販の参考書でも、地理・歴史・公民の3分野が1冊でセットになっているタイプの参考書では、伝統的パターンと同じ順序で構成されているでしょう。

予習復習をする際も、伝統的パターンを意識する必要があるでしょう。

たとえば、社会科の中1地理の得意な中学1年生がどうしても地理以外を予習したい場合は、(「公民」ではなく)まず中学「歴史」を予習するのが効率的です。

また、中学2年生になったら、歴史の教科書にも地図はあるはずなので、国名と位置ていどの大まかな地理は歴史教科書でも学習できるので、あまり地理には戻らないようにする、というのが効率的です。

第二次大戦後の現代史の単元に入るまで、基本的に「地理」教科書に戻る必要は無いはずです(必要な説明は歴史教科書および参考書に書いてあるはず)。

また、高校入試の地理は、歴史や公民で習うはずの現代地理も含めての範囲ですので、なので中1地理と高校入試地理とは、かなり難しさが違います。なので、あまり教科書に戻る必要も無いでしょう。

なので入試の地理対策は、参考書などを基本に行うべきでしょう。

思考力を参考書で鍛える

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社会科の学習には、思考力も必要です。

中学レベルの定期テストまでなら用語暗記だけで対応できてしまいます。しかし、高校入試に通用せず、また、高校入学後の学習では学習量が急に増えるので、高校から通用しなくなります。

よくあるパターンとして、中1~2の地理・歴史は得意だった子が、3年生の公民になって急に社会科の成績が悪くなる現象があります(及び、高校1年からの成績悪化)。

このような成績悪化を未然に防止する必要があります。

このため、なるべく背景となっている経済的な現象のメカニズム、あるいは政治的な現象のメカニズムを理解するようにしてください。

このような思考力を使う勉強は、検定教科書だけでは難しいと思います。なぜなら検定教科書は極度の客観性のために、分析的なことは書けないからです。また、ページ数の制約もあります。

このため、参考書を購入して読んでください。特に、塾講師などの書いた参考書に、そういう分析的な事があります。分析を鵜呑み(うのみ)にする必要はありませんが、手掛かりにして、頭の中に、政治学的・経済学的・そのほかの思考的な回路を作ってください。

中1の地理だけでも良いので、中学入学の当初の早めの段階で、塾講師の参考書を読んでおくと良いでしょう。

参考書を買う際、一冊、そういう分析的な解説の多い参考書を買います。

これとは違う種類の、たとえば網羅的・羅列的な参考書を使うのは、その後です。

検定教科書は、これはこれで事実だけが書かれているので、これはこれで必要です。

探求学習にも不要

仮に中高一貫校などの授業で探求学習をするのに時事を活用するにしても、決して探求学習では、時事の網羅的な知識は求められていません。もしかしたら、時事ニュースで知って感心をもったテーマを探究するという可能性はありますが、時事ニュースの項目を暗記することは求められていないです。 なので、通読以上のことは、基本的には不要なはずです。なぜなら、時事資料集は、探求学習用の深入り用には作られていないからです。

一般入試では出ない。せいぜい公募推薦など

高校入試で時事が出るとしたら、せいぜい、ごくごく一部の高校などの自己推薦系入試とか公募推薦とかの入試で、小論文のテーマや面接のさいの口頭試問(こうとうしもん)などで時事について問われる可能性があるくらいでしょうか。なお、小論文は採点の手間があるので、一般的なペーパーテスト型の入試では小論文は出ないのが普通です。どうしても受験用の時事の資料集が必要な場合は、書店では、もし中学校用の参考書売り場になくても、小学生用の売り場、中学受験用の売り場に、売っている場合があります。

大学受験用の時事資料集は、高校の「公共」科目または「政治経済」科目の売り場に置いてあると思いますが、しかし中学生には使いこなすのが難しいと思いますので、避けるのが無難です。

関連項目

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参考文献

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  1. ^ 坂本七郎 著『マンガでわかる! 中学生からの最強の勉強法』、ナツメ社、2023年5月10日 第9刷発行、P153
  2. ^ 田中耕治 編『よくわかる教育課程 第2版』、ミネルヴァ書房、2018年2月28日 第2版 第1刷 発行、P.128
  3. ^ 田中耕治 編『よくわかる教育課程 第2版』、ミネルヴァ書房、2018年2月28日 第2版 第1刷 発行、P.128