小切手法第21条
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条文
[編集]【小切手の善意取得】
- 第21条
- 事由ノ何タルヲ問ハズ小切手ノ占有ヲ失ヒタル者アル場合ニ於テ其ノ小切手ヲ取得シタル所持人ハ小切手ガ持参人払式ノモノナルトキ又ハ裏書シ得ベキモノニシテ其ノ所持人ガ第十九条ノ規定ニ依リ権利ヲ証明スルトキハ之ヲ返還スル義務ヲ負フコトナシ但シ悪意又ハ重大ナル過失ニ因リ之ヲ取得シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
現代語
[編集]- どのような理由であっても小切手の占有が失われている場合、その小切手を取得した所持人は、小切手が持参人払いのものである時または裏書を要するものでその所持人が小切手法第19条【裏書の資格授与的効力】によって所持の権利を証明したときは、占有者に返還する義務を負わない。ただし、悪意又は重大な過失によって取得がなされたときはこの限りではない。
解説
[編集]参照条文
[編集]- 手形法第16条第2項
- 事由ノ何タルヲ問ハズ為替手形ノ占有ヲ失ヒタル者アル場合ニ於テ所持人ガ前項ノ規定ニ依リ其ノ権利ヲ証明スルトキ(裏書の連続)ハ手形ヲ返還スル義務ヲ負フコトナシ但シ所持人ガ悪意又ハ重大ナル過失ニ因リ之ヲ取得シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
- 民法第520条の5 - 指図証券の善意取得
- 何らかの事由により指図証券の占有を失った者がある場合において、その所持人が前条の規定によりその権利を証明するとき(指図証券の所持人が裏書の連続によりその権利を証明するとき)は、その所持人は、その証券を返還する義務を負わない。ただし、その所持人が悪意又は重大な過失によりその証券を取得したときは、この限りでない。
- 民法第520条の15 - 記名式所持人払証券の善意取得
- 何らかの事由により記名式所持人払証券の占有を失った者がある場合において、その所持人が前条の規定によりその権利を証明するとき(記名式所持人払証券の所持)は、その所持人は、その証券を返還する義務を負わない。ただし、その所持人が悪意又は重大な過失によりその証券を取得したときは、この限りでない。
判例
[編集]- 小切手金請求(最高裁判決昭和38年8月23日)
- 銀行振出の自己宛小切手の期限後譲渡と小切手法第21条の有無。
- 呈示期間経過後譲渡された小切手については、銀行振出の自己宛のものであつても、小切手法第21条の適用がない。
- 小切手が呈示期間経過後引渡により譲渡された場合は、呈示期間経過後の裏書の場合と同様、指名債権譲渡の効力のみを有し、小切手の善意取得に関する小切手法21条の適用がないと解するのが相当であつて、銀行振出の自己宛小切手についてもこれと別異に解すべき理由はなく、また、呈示期間に関する所論商慣習法の存在も認められないから、上告人は、悪意または重大なる過失なくして本件小切手を取得したとしても、呈示期間経過後引渡によりこれを取得したものとして、小切手法21条により本件小切手上の権利を取得しうるものではない。
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