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戸籍法第10条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法コンメンタール戸籍法

条文

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【本人等による戸籍謄抄本等の請求】

第10条
  1. 戸籍に記載されている者(その戸籍から除かれた者(その者に係る全部の記載が市町村長の過誤によつてされたものであつて、当該記載が第二十四条第二項の規定によつて訂正された場合におけるその者を除く。)を含む。)又はその配偶者、直系尊属若しくは直系卑属は、その戸籍の謄本若しくは抄本又は戸籍に記載した事項に関する証明書(以下「戸籍謄本等」という。)の交付の請求をすることができる。
  2. 市町村長は、前項の請求が不当な目的によることが明らかなときは、これを拒むことができる。
  3. 第一項の請求をしようとする者は、郵便その他の法務省令で定める方法により、戸籍謄本等の送付を求めることができる。


解説

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戸籍に記載されている者又はその配偶者、直系尊属もしくは直系卑属にあたる者は「本人等」と区分される。 「本人等」はその戸籍を請求するについて委任状(承諾書の類)の提出を求められることはない。配偶者、直系尊属もしくは直系卑属として請求する場合は、その関係(婚姻関係にあることや親子関係が存在すること)を証明する資料を提出しなければならない。 「本人等」として請求する場合はその請求理由を明らかにする必要はない。しかし第2項にあるとおり、市町村長はその理由が不当な目的である時はその請求を拒むことができるとされている。

「不当な目的」とは

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平成20年4月7日法務省民一第1000号より、嫡出子でないことや離婚歴などを探る目的で戸籍を請求することは不当な目的であるとされた。

戸籍の郵送請求

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第3項にあるとおり戸籍謄抄本等は、戸籍を管理する市区町村の窓口に出向かずとも、郵便などによっても請求することができる。 ただし、戸籍謄抄本などの各種証明書は信書に該当するため、信書を扱うことのできるサービスを利用しなければならない。

参照条文

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前条:
戸籍法第9条
【戸籍の表示】
戸籍法
第2章 戸籍簿
次条:
戸籍法第10条の2
【第三者による戸籍謄本等の交付請求】


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