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日本史/近世/江戸時代/中期

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

この日本史/近世/江戸時代/中期では江戸中期におこったことおよび文化を述べる。江戸時代すべてに共通する事項は日本史 江戸時代を参照。

そもそも中期は江戸時代という時代の内、最も安定していた時代と言っても過言ではないだろう。初期のように戦乱もなく、幕末のように外国船が訪れてくることもなかったためである。なお、このページでは主な将軍ごとに解説をする。

5代将軍徳川綱吉

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5代目に将軍となった徳川綱吉は本格的に文治政治を行っていく。文治政治とは大まかに言えば3代将軍徳川家光までの武断政治と正反対のものである(詳しくはw:文治政治参照)。4代将軍徳川家綱の頃から行われていた文治政治だが、綱吉はさらに推し進める。後述の生類憐みの令は後期に出されたものだが、前期は善政と呼ばれるような政治を行っていた。

生類憐みの令

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綱吉は学問を好み、城で家臣、更には意欲ある庶民に講義を行うほどだった。こうした背景から、法令にもそういった効果により儒教などが反映されたものが作られた。

同じ頃、綱吉は跡継ぎができないことに悩んでいた。綱吉の母、桂昌院が強く信心を寄せる仏僧、隆光に「上様にお子ができないのは前世で命を粗末になされたため」と言われたことを受けてか、生類憐みの令(しょうるいあわれみのれい)を出した。しかし、この令は初期は良かったものの、だんだんとエスカレートし悪法と化していく。[1]綱吉が戌年であったためか、犬は特に重んじられ、犬の戸籍も作られるほどだった。また、蚊すら殺してはいけなかった。具体的にはw:生類憐みの令を参照。

別の見方

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前述の生類憐みの令は現代から見れば今につながる動物愛護法の元祖と見ることができる[ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]。度が過ぎていた[ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]が。

赤穂事件(忠臣蔵)

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w:赤穂事件参照。

6・7代将軍 徳川家宣・徳川家継

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ウィキペディア新井白石の記事があります。

綱吉の死後、将軍となった徳川家宣は自身の家臣で儒学者の新井白石を登用した。家宣が将軍となってまず最初に行ったのは生類憐みの令の撤廃である(なお、綱吉はこの世を去る間際に「自分の死後100年は生類憐みの令を公布せよ」と言い残している)。この法令の撤廃に際して牢から出ることを許された者は数知れず、ほぼ全てのこの時代を生きる人間は歓喜した。その結果、彼らの施政者としての評価は江戸時代を最も高かった[ウィキブックスの1編集者の見解または意見に過ぎません]。白石は以下の可能ような時代政策を進める。

  • 朝鮮との国書に使用する「日本国大君」を「日本国王」に変更
    • かつて朝鮮との国交樹立に際し対馬藩が偽造した国書にも使用されている。8代吉宗以降は元に戻る。
  • 朝鮮通信使の待遇を簡素化
  • 海舶互市新例(かいはくごいちしんれい)を制定
    • 金銀の海外流出の防止のため。詳細は後述。

ところが、白石の儒教に基づく理想主義の政策が現実と食い違ったことにより、政治は混乱した。

海舶互市新例(かいはくごいちしんれい)

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ウィキペディア海舶互市新例の記事があります。

白石が定めた海舶互市新例(通称:長崎新令)。金銀の海外流出を防ぐために施行された。清とオランダに対してそれぞれ定められている。

内容

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以下は内容である。

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清からの船を1年に30隻に限ること、および、そのうち出発地ごとに隻数を設定している。以下に表としてまとめた。

キャプション
発地 隻数 可搬荷高
台湾 2隻 銀130貫
広東 1隻 銀270貫
寧波 11隻 銀190貫
南京 10隻 銀190貫

他シャム (タイ) など各地にも設定されているが、ここでは詳細を省く。そして、以上の制限を実行するため、信牌(しんぱい)制を実行した。すなわち、貿易許可証である。

ホーランド
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1年に2隻とすることが定められた。清と異なり、特に詳しくはさだめられていない。


まとめ

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江戸時代中期は、5代将軍綱吉による極端な儒教に基づいた政治の後、6・7代目将軍の政治を担った新井白石による理想主義の政治が台頭した。

出典

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  1. ^ 『山川 詳説日本史図録』160頁、詳説日本史図録編集委員会編、山川出版社発行、2015年1月25日発行、2019年10月20日閲覧、ISBN 978-4-634-02526-4

参考文献

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  • 『山川  詳説日本史図録』 詳説日本史図録編集委員会編、山川出版社発行、ISBN 978-4-634-02526-4

関連項目

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日本史
前の時代
1603-1700頃
日本史 江戸時代
この時代
1700頃-1750頃
日本史/近世/江戸時代/中期
次の時代
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日本史 江戸時代/後期
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