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民法第424条の2

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法民法コンメンタール民法第3編 債権

条文

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(相当の対価を得てした財産の処分行為の特則)

第424条の2
債務者が、その有する財産を処分する行為をした場合において、受益者から相当の対価を取得しているときは、債権者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り、その行為について、詐害行為取消請求をすることができる。
  1. その行為が、不動産の金銭への換価その他の当該処分による財産の種類の変更により、債務者において隠匿、無償の供与その他の債権者を害することとなる処分(以下この条において「隠匿等の処分」という。)をするおそれを現に生じさせるものであること。
  2. 債務者が、その行為の当時、対価として取得した金銭その他の財産について、隠匿等の処分をする意思を有していたこと。
  3. 受益者が、その行為の当時、債務者が隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたこと。

解説

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2017年改正により新設。

参照条文

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否認権に関する条項

各第1項はほぼ同旨。第2項に、処分の相手方(≒受益者)が法人の役員や親族である場合、当該行為の当時、倒産者が同項第二号の隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたものと推定する旨の規定をおく。

判例

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立法前の判例

  1. 詐害行為取消請求(最高裁判決 昭和39年11月17日)
    債務者の適正価格による財産処分行為が詐害行為にあたるとされた事例。
    債務超過の債務者が、とくにある債権者と通謀して、右債権者だけに優先的に債権の満足を得させる意図のもとに、自己の有する重要な財産を右債権者に売却して、右売買代金債権と同債権者の有する債権とを相殺する旨の約定をした場合には、たとえ右売買価格が適正価格であるとしても、右売却行為は民法第424条所定の詐害行為にあたるものと解すべきである。
    • 債務超過の債務者が、特に或る債権者と通謀して、右債権者のみをして優先的に債権の満足を得しめる意図のもとに、自己の有する重要な財産を右債権者に売却して、右売買代金債権と同債権者の有する債権とを相殺する旨の約定をした案件
      訴外有限会社D商店は、昭和28年3月10日頃債務超過の状態であつたところ、原判示の事情のもとに、同日債権者である上告人らと通謀して、他の債権者らを出し抜いてその犠牲のもとに、D商店から上告人らに対しそれぞれ原判示の物件を売却し、その代金債権を以て上告人らのD商店に対する原判示の債権と相殺する約旨で売買契約を締結したというのである。従つて、右認定の事実関係のもとでは、たとえ売買価格が適正価格であるとしても、右売却行為は民法424条所定の詐害行為にあたる。

前条:
民法第424条
(詐害行為取消請求)
民法
第3編 債権

第1章 総則
第2節 債権の効力

第3款 詐害行為取消権
次条:
民法第424条の3
(特定の債権者に対する担保の供与等の特則)
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