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特許法第195条の3

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

特許法第195条の3

特許法に行政手続法の適用がない旨規定する。本条は、実用新案法、意匠法、商標法で準用されている。

条文

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(行政手続法の適用除外)

第195条の3 この法律又はこの法律に基づく命令の規定による処分については、行政手続法(平成5年法律第88号)第2章及び第3章の規定は、適用しない。

解説

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特許法または特許法に基づく命令の規定による処分については、行政手続法第2, 3章の規定は、適用されない。これは、特許法には、手続便覧、審査基準[1]、審判便覧などの作成・公表、拒絶理由、無効理由、却下処分などにおける理由の通知とそれらに対する弁明の機会の付与、通常実施権の裁定に先立つ工業所有権審議会の意見聴取など、行政手続法にいう申請に対する処分や不利益処分に対する手続に該当する処分を定めた規定が多数あり、行政手続法第2, 3章の規定を適用する必要がないのであって、別に行政手続法の目的「行政運営における公正の確保と透明性の向上」(行手1条1項)をないがしろにしているというものではない。

脚注

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  1. ^ 文言は同一だが、行手5条にいう審査基準にはあたらないとするのが裁判例である(知的財産高等裁判所大合議部平成17年11月11日判決など)。

改正履歴

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  • 平成5年法律第89号 - 追加
前条:
195条の2
特許法
第10章 雑則
次条:
195条の4