コンテンツにスキップ

電気通信大対策

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
Wikipedia
Wikipedia
ウィキペディア電気通信大学の記事があります。

本項は、電気通信大学の入学試験対策に関する事項である。

電気通信大学(以下、電通大)は東京都調布市にある国立の理工系単科大学である。設置されている学部は情報理工学部の1学部だけである。情報理工学部は昼間コースと夜間コースの2つのコースに分かれているが、本項では昼間コースの2次試験対策についてのみ記述する。ちなみに、2次試験科目は英語、数学、理科2科目(物理、化学)の計4科目である。問題は、基礎~標準的なものが中心に出題されているため、どれだけまじめに学習に取り組んできたかが如実に表れる。

科目別対策

英語
大問3問の構成である。大学入試としては標準的な難易度である。毎年、超長文と英作文が出題されている。大問1は長文問題で、文章は長いが語彙は基礎的なものが中心であり、速読が要求され、大問1の設問には4択の選択問題が出題される。ただし、2022年の前期大問1では騒音公害に関する論文の一部が出題され、使用される語彙はハイレベルであった。この傾向が今後も続くかどうかは不明であるが、ある程度の準備はしておきたい。また、単語の意味が直接分からなくても前後の内容から推測し、文意の概要がつかめることも大切である。 大問2は250字~300語程度の要約問題が含まれる。大問2は過去問や同程度の要約問題を出題する佐賀大学の2次試験英語の要約問題を演習するとよい。以前は小説が出題されていたが、近年は評論のみが出題されていて、内容も理系的なものが多い。また、そのほかの特徴として、新聞記事からの出題が多く、日本で発行された新聞からの出題もあった。今まで英文の新聞記事を読む機会の少ない受験生は受験日までに練習しておきたい。大問3は自由英作文が出題され、2つの質問から任意の質問を1つ選びその質問に対する自分の意見を記述するものである。解答字数は100語程度。大学入試の自由英作文としては比較的長いものであり、この問題で受験生の間で差が出る。しっかりと自由英作文対策をしておこう。 出題される質問は基礎的なものであるため、対策すればするだけ得点につながる。可能であれば学校の先生に添削してもらうとよい。 文法・語法問題は近年出題されていない。(かつては頻出であった。)

数学
前期は大問4問、後期は大問5問の構成で、記述式である。大問はどれも多目の小問からなっており、丁寧に誘導されながら解いていく流れである。近年の難易度は、標準的で微分積分数列ベクトル、複素数平面に関する出題が中心である。問1、問2は三角関数、指数関数の微積分計算問題で、極値、面積、体積の基礎的な計算問題が多い。過去問の問1、問2をすらすらと解けないようでは演習不足である。教科書傍用問題集等の問題数の多いテキストを用いて反復演習を行い、徹底的に計算力を養うとよい。 また本学では過去に微分係数の定義に関する出題が比較的多く、この分野は学習が疎かになりやすいので注意が必要。ただし近年はあまり出題されなくなった。全体的に工学的な素朴な問題が多いという印象を受け、数学的な思考・発想・論証力よりも様々な解答方法をマスターし、微積分の計算を確実にすることが合格への近道となる。傾向はあまり変わっていないため、赤本などで過去問をよく分析することが大切である。 近年はやや難レベルの問題も出題されている。数列・漸化式を扱った問題で多項を扱い、数え上げていくような問題が多い。

物理
大問3問の構成で記述式。近年の難易度は基礎的なものが多い。出題される問題は教科書の例題、章末問題程度の高校物理の基礎が中心である。問題、難易度の傾向は90年代中盤ごろからほとんど変わっていない。1992年以前は、受験生泣かせの難問も出題されることがあった。問題に特別変わった設定や工夫などを凝らしたものはなく、解き易い問題である。国立大学の二次試験問題としては最も易しい部類に入ると思われる。また出題傾向もパターン化しているので、数学同様に過去問の分析は必須である。特に熱力学の定圧・定積変化の出題率が非常に高い。 基礎的な問題が中心ではあるが、これらの問題をミスなく正確に解くことが重要で、ケアレスミスが命取りになりうる。センター試験と違って記述式なので、考え方や計算式などを丁寧にまとめて書くことが要求される。一見やさしそうであっても乱雑な解答、内容が飛躍していたり行間が書けていない不親切な解答では減点されかねない。80%以上の得点は確保したい。

化学
大問2問の構成で記述式。近年は基礎的な問題が中心である。対策は教科書の内容と傍用問題集で基礎力を充実、あとは過去問を研究し、記述で説明する問題をよく練習し押さえておくこと。 理論・無機・有機を満遍なく押えておくべきであるが、化学は大問2題のみのため年によっては有機がほとんど出題されないこともある。 理論では反応速度や化学電池の分野の主題率が比較的高い。環境問題を題材にした応用問題が出題されることがある。

外部サイト