戸籍法第96条
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条文
[編集]【姻族関係終了届】
- 第96条
- 民法第728条第2項の規定によつて姻族関係を終了させる意思を表示しようとする者は、死亡した配偶者の氏名、本籍及び死亡の年月日を届書に記載して、その旨を届け出なければならない。
解説
[編集]本条は、姻族関係終了の届出について規定している。民法728条2項の規定により、夫婦の一方が死亡した場合には、生存している配偶者が、姻族関係を終了させる意思を表示することが出来る。失踪宣告により配偶者が死亡したとみなされた場合にも、姻族関係終了の届出が出来る。
この届出をしない限り、姻族関係は終了しない。したがって、再婚した場合であっても、姻族関係終了の届出がない限り、前婚の姻族関係は継続する。
姻族関係を終了するかどうか、いつ姻族関係を終了をするかは、生存配偶者の自由意志に委ねられ、他人の同意や家庭裁判所の許可は不要である。また、この届出が出来るのは生存配偶者のみであり、死亡した配偶者の血族の側からこの届出をすることは許されていない。
本条と同じく本法10節に規定されている復氏届(戸籍法95条)とは無関係であり、いずれを先に届け出るか、同時に届け出るかは自由である。
姻族関係終了の届出があっても、戸籍上はその旨を記載するのみであり、戸籍の変動(復籍や新戸籍の編成)は生じない。生存配偶者が婚姻前の戸籍に復籍したい場合は、戸籍法95条に規定する復氏の届出が必要となる。
参照条文
[編集]- 民法第728条(離婚等による姻族関係の終了)
参考文献
[編集]- 加藤令造 『新版 戸籍法逐条解説』 岡垣学補訂、日本加除出版、1981年4月1日、改訂2版。
- 青木義人、大森政輔 『戸籍法』 日本評論社、1982年9月20日、全訂版。
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