刑法第108条

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条文[編集]

(現住建造物等放火)

第108条
放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

改正経緯[編集]

以下のとおり改正。施行日については未定(2022年10月5日時点)。

(改正前)懲役
(改正後)拘禁刑

解説[編集]

Wikipedia
ウィキペディア現住建造物等放火罪の記事があります。

既遂の時期につき諸説あるが、判例は「火が放火の媒介物を離れて客体に燃え移り、独立して燃焼する状態に達したことをいう」とし独立燃焼説に立つとされる。

参照条文[編集]

未遂は、罰する。

判例[編集]

  • 大審院第一刑事部大正7年3月15日判決
    1. 放火罪は公共的法益に属する静謐を侵害する行為なりと雖も其半面に於ては個人の財産的法益を侵害する行為なるを以て各別に1人若くは数人の所有に属する数箇の家屋に放火し之を焼燬したるときは単一の公共的法益を侵害するに止まるときと雖も同時に数箇の財産的法益を侵害したるものに外ならされは犯罪の箇数は数箇なりとす
    2. 苟も放火の所為か一定の目的物上に行はれ導火材料を離れ独立して燃焼作用を営み得へき状態に在るときは公共の静謐に対する危険は既に発生せるを以て縦令其目的物をして全然其効用を喪失せしむるにおよはさるも刑法に所謂焼燬の結果を生し放火の既遂状態に達したるものとす
  • 最高裁判所第二小法廷昭和32年6月21日判決
    刑法第108条にいう「人」とは、犯人以外の者を指称する。
    • 犯人のみが現住する建造物への放火は、刑法第109条の「非現住建造物等放火」となる。
  • 最高裁判所第三小法廷昭和33年9月9日判決
    不作為による放火罪の成立する事例
    自己の過失により事務室内の炭火が机に引火し、燃焼しはじめているのを仮睡から醒めて発見した者が、そのまま放置すれば右事務所を焼燬するに至ることを認識しながら、自己の失策の発覚をおそれる等のため、右結果の発生を認容して何らの措置をすることなくその場から逃げ去つたときは、不作為による放火の責任を負うべきである。
  • 最高裁判所第二小法廷平成元年7月7日決定
    エレベーターのかごの側壁の一部を燃焼した行為につき現住建造物等放火罪が成立するとされた事例

前条:
刑法第107条
(多衆不解散)
刑法
第2編 罪
第9章 放火及び失火の罪
次条:
刑法第109条
(非現住建造物等放火)


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