古典ラテン語/接続詞
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古典ラテン語の 接続詞 (coniūnctiō, -ōnis) には、二つの文を並列につなぐ 等位接続詞 と、主文と従属文をつなぐ 従属接続詞 がある。
おもな等位接続詞と従属接続詞
[編集]等位接続詞 | 従属接続詞 | ||
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追加 | et, atque (ac), 後置詞 -que neque (nec) |
||
理由 | nam (文頭に置く), enim (文頭の次に置く) | ||
結果 | itaque, ergō, igitur, quā dē causā | ||
相反 | sed, tamen, at, autem | etsī, etiamsī,quamquam | 譲歩 |
選択 | aut, vel, sīve, seu |
等位接続詞
[編集]等位接続詞 | 意 味 | 備 考 | ||
---|---|---|---|---|
相反 | at | しかし | [派生語] atquī (しかし)、 [類義語] sed, tamen | |
atque, ac |
~と・・・、 そして |
前置詞ad+接尾辞-queから。 [別形]adque,&(中世以降の合字) [類義語] et, -que(後置詞) | ||
an | [疑問] または~か ~かどうか |
|||
atquī | しかし、しかしながら | 接続詞at+疑問副詞quī「どのように」 | ||
aut | または | |||
autem | しかしながら、 ところで、他方、 それに対して、 そのうえ |
接続詞aut+接辞-dem | ||
enim | 確かに、実際 なぜなら、というのは |
nam などと語源が同じで、 文頭から2番目に置かれる ことが多い。[1] ※接続詞とされたり、 副詞とされたりする[2] |
[副詞として] 確かに、もちろん;実際 [類義語] certē, vērō | |
結 果 |
ergō | したがって、だから、 それゆえに |
[類義語] igitur, itaque, quā dē causā |
[属格名詞に後置して] ~のゆえに [類義語] ob, propter |
et | ~と・・・、 そして |
[類義語] atque, ac, -que(後置詞) |
[副詞として] ~もまた、同様に | |
etenim | なぜなら、実際 | 接続詞et+enim | ||
etiam | さらに、そのうえ | [語源] 接続詞et+副詞iam ※接続詞とされたり、 副詞とされたりする[3] |
[副詞として] etiam ~もまた、 ~でさえ、~ですら [類義語] quoque | |
etiam のおもな派生語: etiamdum, etiamnum (etiamnunc), etiamsī (従属接続詞), etiamtum (etiamtunc) | ||||
結 果 |
igitur | したがって、 それゆえに |
[類義語][4] ergō, itaque, quā dē causā |
[副詞として] そしてそのように [類義語] et ita |
結 果 |
itaque | したがって、 それゆえに |
[語源] ita+-que [類義語][5] ergō, igitur, quā dē causā |
[副詞として][6] そしてそのように [類義語] et ita |
| ||||
- modo...modo:
- nam:
- nec: (副詞・接続詞)
- neque: (副詞・接続詞)
- quare:
- -que:
- quidem:
- quoque:
- sed:
- tamen:
- vel:
- vero:
- verum :
従属接続詞
[編集]従属接続詞 | 意 味 | 備 考 | ||
---|---|---|---|---|
antequam | (時間) ~する前に、~するまで |
※ quam の派生語 [別形] ante quam [類義語] priusquam [対義語] postquam | ||
cum | [直接法] ~とき、 ~のときはいつも、 ~とそのとき、 ~以来 |
[接続法] ~だから、~ので、 ~なのに、 ~であっても |
※前置詞 cum 「~とともに」と の区別に注意する | |
dōnec | [直接法] ~までずっと |
[接続法] ~するまで、~する限り、 ~する間 |
[類義語] dum(接続詞), quamdiū, quoad(副詞) | |
dum | [直接法] ~する間に、 ~までずっと |
[接続法] ~するまで、 ~しさえすれば |
[類義語] dōnec(接続詞), quamdiū, quoad(副詞) ※副詞の dum との区別に留意 | |
dummodo | [接続法] ~しさえすれば |
[語源] dum+ 副詞 modo [別形] dum modo [類義語] dum | ||
etiamsī | たとえ~でも | [語源] etiam+sī [別形] etiam sī, etsī | ||
etsī | たとえ~でも | [語源] et+sī [別形] etiamsī | ||
| ||||
- ac/atque: ~と、~そして
- antequam +ind/subj: ~する前に
- dōnec (dum, quamdiu, quoad)
- donec +ind:
- donec +subj: ~まで
- dum +ind:
- dum +subj:
- ne +subj:
- nisi +ind/subj:
- postquam +ind/subj:
- quando +ind/subj:
- quasi +subj:
- quia +ind/subj:
- quod +ind/subj:
- si +ind/subj:
- sicut +ind:
- ubi +ind:
- ut +ind:
- ut +subj:
脚注
[編集]- ^ nam が文頭に置かれるのに対し、enim は文頭から二番目に置かれることが多い。
- ^ 教材・辞書によって、接続詞に分類されたり、副詞に分類されたりするが、ここでは接続詞・副詞とする。例えば、la:enim では副詞・接続詞、fr:enim では副詞、en:enim では接続詞、としている。
- ^ 教材・辞書によって、接続詞に分類されたり、副詞に分類されたりするが、ここでは接続詞・副詞とする。例えば、la:etiam や fr:etiam や de:etiam では接続詞、en:etiam では副詞としている。
- ^ wikt:fr:igitur#Conjonction を参照。
- ^ wikt:la:itaque#Coniunctio を参照。
- ^ wikt:en:itaque#Synonyms を参照。
関連項目
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