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商法第571条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法商法コンメンタール商法第2編 商行為 (コンメンタール商法)

(送り状の交付義務等)

第571条
  1. 荷送人は、運送人の請求により、次に掲げる事項を記載した書面(次項において「送り状」という。)を交付しなければならない。
    一 運送品の種類
    二 運送品の容積若しくは重量又は包若しくは個品の数及び運送品の記号
    三 荷造りの種類
    四 荷送人及び荷受人の氏名又は名称
    五 発送地及び到達地
  2. 前項の荷送人は、送り状の交付に代えて、法務省令で定めるところにより、運送人の承諾を得て、送り状に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)により提供することができる。この場合において、当該荷送人は、送り状を交付したものとみなす。

解説

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商法及び国際海上物品運送法の一部を改正する法律(平成30年法律第29号)により、下記の規定から改正。

第571条
  1. w:運送人ハ荷送人ノ請求ニ因リ貨物引換証ヲ交付スルコトヲ要ス
  2. 貨物引換証ニハ左ノ事項ヲ記載シ運送人之ニ署名スルコトヲ要ス
    前条第2項第一号乃至第三号ニ掲ケタル事項
    二 荷送人ノ氏名又ハ商号
    三 運送賃
    四 貨物引換証ノ作成地及ヒ其作成ノ年月日


  • 貨物引換証(かぶつひきかえしょう)とは、運送人が運送物を受領したことを証明し、運送人への運送物引渡請求権を表章する有価証券である。
  • 荷受人が運送物を引渡すよう請求する権利は運送契約の成立した時点ですでに発生しているから、非設権証券である。運送契約が成立していなければ(無効や取消しがあれば)貨物引換証も無効であるから、有因証券である。
  • 受領の証明のために発行されるのだから、請求は、荷送人が運送物を運送人に引き渡した後である。

なお、荷送人の請求が近年ではゼロであるため、各社運送約款に定めがあるものの貨物引換証が発行されていない。


前条:
商法第570条
(物品運送契約)
商法
第2編 商行為

第8章 運送営業

第2節 物品運送
次条:
商法第572条
(危険物に関する通知義務)
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