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手形法第18条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法商法コンメンタールコンメンタール手形法

条文

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【取立委任裏書】

第18条
  1. 裏書ニ「回収ノ為」、「取立ノ為」、「代理ノ為」其ノ他単ナル委任ヲ示ス文言アルトキハ所持人ハ為替手形ヨリ生ズル一切ノ権利ヲ行使スルコトヲ得但シ所持人ハ代理ノ為ノ裏書ノミヲ為スコトヲ得
  2. 前項ノ場合ニ於テハ債務者ガ所持人ニ対抗スルコトヲ得ル抗弁ハ裏書人ニ対抗スルコトヲ得ベカリシモノニ限ル
  3. 代理ノ為ノ裏書ニ依ル委任ハ委任者ノ死亡又ハ其ノ者ガ行為能力ノ制限ヲ受ケタルコトニ因リ終了セズ

現代語

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  1. 裏書に「回収のため」、「取立のため」、「代理のため」その他単に委任を示す文言があるときは、所持人は、為替手形から生じる一切の権利を行使することができる。但し、所持人は、代理のための裏書のみをすることができる。
  2. 前項の場合においては、債務者が所持人に対抗することができる抗弁は、裏書人に対抗することができないものに限る。
  3. 代理のための裏書による委任は、委任者の死亡又はその者が行為能力の制限を受けたことによっては終了しない。

解説

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裏書に「回収のため」、「取立のため」、「代理のため」など質権を設定する文言(取立委任文言)を記載し(一般にはモデル書式に見られる(目的)欄に記入する)、質権者に交付することにより、所持人に取立ての代理権が付与される。取立委任文言を記載せず裏書譲渡の形式で質権者の交付する方法もあり、取立委任文言がある場合を「公然の取立委任裏書」といい、ないものを「隠れた取立委任裏書」という。
取立委任裏書の効力は以下のものである。
  1. 代理権設定的効力
  2. 資格授与的効力
代理権設定的効力
取立委任裏書により、所持人(被裏書人)は手形から生ずる一切の権利を行使することができる(第1項本文、次条第1項本文に同じ)。
手形上の権利者ではないため、権利者の代理人としての効力しかない(第1項ただし書、次条第1項ただし書に同じ)。
  • 裏書譲渡はできない。
  • 所持人(被裏書人)において法的倒産処理が場された場合、裏書人は取戻権を行使できる。
資格授与的効力
取立委任裏書により、所持人(被裏書人)は裏書人により、手形上の権利行使について代理行使することが認められたものと推定される。

参照条文

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判例

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前条:
第17条
【人的抗弁の切断】
手形法
第2章 裏書
次条:
第19条
【質入裏書】
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