料理本/フィジー料理

フィジーの料理は、主に自然から採取される食品や農作物に依存しています。米、小麦、紅茶などはフィジーの植民地時代に主要な食品となりましたが、フィジーの人々は今でも主にイモ類やココナッツを食べています。フィジー料理は、シーフードやさまざまな緑の野菜、例えば若い森林シダの「オタ(ota)」や、ほうれん草に似た「ベレ(bele)」（別名ぬるぬるキャベツ(slippery cabbage)）で知られています。

フィジーはかつての英国植民地であったため、料理には英国とインドの影響が大きく、現在のフィジー料理の形を形成しています。

典型的な食事

朝食

• ロティ（チャパティ）とカレー
• 茹でたタロイモと魚のスープ
• キャビンクラッカーとバター
• パン、シリアル、ミルク、紅茶、コーヒー

昼食

• 村では蒸したキャッサバやタロイモ、スープ、紅茶（サトウキビで甘くしたもの）
• インド系フィジー人の家庭では伝統的な米、ダール、肉や野菜のカレー、サラダやチャツネ
• マサラティーが主な飲み物

夕食

• 肉をベースにした料理（シチュー、スープ、カレー、炒め物、伝統的な地中調理「ロボ」）
• シンプルなサラダや米、根菜類

主な食材と調味料

• ココナッツミルク
• インドのスパイス(カレーリーフ、チリなど）
• 玉ねぎ、ニンジン、ニンニク、ショウガ、ライム、レモン
• 中国の影響（醤油、オイスターソース）

代表的な料理

ロボ

• 食材を葉で包み、数時間かけて地中で熱石と土で調理する伝統的な方法。
• 味付けには醤油、ニンニク、チリ、ショウガを使用。
• 魚はタ`ロイモ*の葉で包み、玉ねぎ、ニンニク、チリ、ココナッツミルクで蒸す「Fish-in-lolo」。
• 若いタロイモの葉、ココナッツミルク、ショウガ、ニンニク、チリ、ライムジュース、塩を使用した「パルサミ」。

シーフード

• 海や川のエビ、ムール貝、ハマグリ、ウニ、ナマコ、牡蠣、ロブスター、魚、カニ、タコ、イカ。
• 鮫は海の神ダクワカを象徴すると考えられているため、食べることはタブー。

インディアンフィジー料理

• 伝統的なインドのスパイスを使用した料理。
• ライス、ダール、肉や野菜のカレー、チャツネ、サラダ。

デザート

• ココナッツプディング、濃密なケーキ（スパイス、練乳、砂糖シロップで風味付け）。
• 「バカルロ」：カッサバ、ショウガ、砂糖、カルダモン、ココナッツミルクを使用した伝統的なデザート。
• キャッサバをすりおろし、バナナの葉で包んで蒸す「プディニ」。

歴史と変遷

フィジーの料理は、英国の植民地時代とインドからの移民によって大きく影響を受け、現在の形になりました。食習慣の変化に伴い、西洋のファストフードも普及しつつありますが、伝統的な食品は特別な機会に今でも大切にされています。

フィジー料理は多様な文化と歴史の影響を受けており、シーフード、イモ類、ココナッツなどの自然の恵みを活かしたユニークな味わいを持っています。

カテゴリツリー

料理本/フィジー料理