早稲田大対策
本項は、早稲田大学の入学試験対策に関する事項である。
早稲田大学ホームページ(入学試験の概要が記載されている)https://www.waseda.jp/inst/admission/
早稲田大学(早稲田、または早大)は旧制大学の一つであり、我が国で最初期(1920年)に大学として認可された8つの私立大学の中の一つである。
出題の傾向としては、「早稲田らしい問題」と言えるような非常に癖のある、難問より奇問に分類されるような問題が出題されることもある。特に、国語、地歴公民でその傾向が強い。また、早大では一部の学部を除いて大学入試共通テスト利用入試を導入している。
概観
一般入試
早稲田の一般入試の特徴として、どの科目も早稲田特有の癖があるということである。その特有の癖による「思っている以上に難しい」という難しさ、つまり「一般的な受験勉強の延長では報われないかもしれない」という思いを味わうことである(問題との戦い、時間との戦い、自分との戦い)。この悩みを解決するには「早稲田入試の癖を体得する」こと、すなわち学部の壁を超えた相当量の過去問演習が必要となる(逆に徹底した過去問演習によって合格率は向上する)。
また、学部によって科目ごとに難易度が全然違うため、それぞれの学部に応じた対策が必要となる。
- 英語は試験時間に対して非常に問題量が多い。学部によっては大学受験レベルを逸脱した非常に高度な単語・熟語も出題されるため市販の難関大学受験用の英単語集(お勧めは単語王)を一冊覚えたら、どんどん難しい英文に当たり、そこで出てきた難単語もできるだけ覚えて吸収していくことをお勧めする。また、政治経済学部・法学部・国際教養学部の英語は相当な速読力がないと制限時間内に完答することはできない。さらに、国公立2次試験のように、学部によっては要約問題、和文英訳、自由英作文といった問題も出題されるため、該当する学部を受ける人はそれらの対策も怠らないように。
- 国語 「国語の早稲田」と言われるほど早大受験において国語は重要である。というのも、難易度が高く問題も早大特有であるため、受験生の中で非常に差が付きやすいためである。特に法学部の国語は抽象度が高く内容を理解するには相当な語彙力も必要である。早大特有の癖を体得するために、全学部を通してしっかりとした過去問演習を積んでおく必要がある。
- 地歴公民は標準的な知識を問うものと細かい知識を問うものとの二極が目立つ。但し、昔のように早大特有の難問奇問のオンパレードではなくなってきていると思われる。教科書レベルの知識を完璧にしておけば合格点以上は得点可能である。また歴史では年号暗記も必要になる。
- 文系数学 商学部以外は受験標準レベル(センター試験数学と同等もしくはそれより少し難しいレベル)の問題が多い。一方、商学部では非常に難易度の高い問題も出題され、受験生の間で差が付きにくくなっている。
- 理系数学 理工学部の場合、例年数学IIIからの出題が多く、特に極限の計算は毎年なんらかの形で出題されている。また、面積・体積といった求積系の問題はほぼ隔年で出題されている。教育学部・人間科学部の場合、受験標準〜やや難レベルの問題が幅広く出題される。
- 理科は理工学部の場合、標準的な問題から受験生の思考力を問う難易度の高い問題まで幅広く出題される。難問は取れなくともやや難程度の問題までは取りきらないと合格は厳しい。教育学部・人間科学部の場合、標準的な問題ばかり出題されるので、その分高得点を取らないといけない。
全学部に共通することは、早稲田の入試問題を単なる受験勉強のゴールと限るのではなく、壁の分厚さを強く感じつつも、やればやるほどよく解かる早稲田入試問題の特殊性にも興味を持ち研究できる者~いわゆる大学に入っても学力オンリーに限るのではなく、それ以外の事にも興味を持ち熱中できる学生~を迎え入れていく方針が垣間見え、「開かれた大学を目指している」といった教授の声も聞かれる。
共通テスト利用入試
早大では、理工学部・教育学部、商学部を除く全学部で共通テスト試験利用入試を実施している。早大の入試問題と国立大学の入試問題の質(出題形式・時間設定・難易度)が大きく異なり、受験学部の過去問分析といった個別の対策をとらねばならず、さらに早大自体の入試日程が遅めなため、多くの国立大受験者が同入試に集まる。そのため合格するには相当な高得点が求められる。そのため、この入試方式で早稲田大学に入学する人はかなり少ない。
受験状況
- 受験者層
- 例年、関東地方を中心に日本全国から優秀な受験者が集まる。受験者層としては、政治経済学部と法学部、理工3学部は国公立大学の併願者が多い。また、その他の学部は国公立大学の併願者は少なく、私立文系の早慶大専願者が多い。試験日程が2月中旬から下旬と私大としては比較的遅いため、他の私大とは日程が被らず、学部同士では被らないようになっている。また国立大学前期二次試験と日程が近すぎる学部(商学部や社会科学部など)も存在するため、注意が必要である。
- 早稲田大学を第一志望にしている受験者は、第一志望学部以外にも、複数の学部を併願する傾向が強い(法学部志望者でも商学部や社会科学部を併願する)。首都圏在住の受験者の中には4学部以上を併願する者も存在する。
- 合格者数
- 私大の入試の特徴として、募集人員以上の人数の受験者に入学が許可されることが挙げられるが、早大もその例に洩れず、文部科学省が進める「私立大学定員厳格化」の流れをうけ、募集定員に対して入学許可者の数が2倍前後まで抑えられる状況が続いている。実質倍率は、社会科学部でおよそ13倍となっている(19年度入試)。しかし、早稲田大学の受験生は(政治経済学部と法学部を除いて)成績下位層の記念受験が多いため、表面的な倍率の数字におののく必要は無い。むしろ、合格難易度の高い政治経済学部や法学部の方が倍率自体は低い。倍率と合格難易度にはほとんど相関が無い。
学部別対策
政治経済学部
法学部
理工学部(先進理工・創造理工・基幹理工)
文学部・文化構想学部
商学部
教育学部
国際教養学部
社会科学部
人間科学部
スポーツ科学部
模試
早稲田大対応模試として、河合塾の早慶レベル模試、代ゼミ・駿台共催の早大入試プレがある(計2回)。これらの模試は大学の傾向を徹底分析し、精度の高い予想問題を作成しており、多くの早大志願者が受験する。その為、受験すれば本番入試に向けての大きな指針となり、本番の雰囲気に慣れることにもなるので、早大志願者は受験することをお勧めする。
かつては駿台予備学校の早大入試実戦模試(2021年度より、代ゼミと共催の形で復活)、Z会の早大即応模試、早稲田予備校の早大模試、早稲田ゼミナールの早大合格直結模試等があったが、全学部を網羅する試験問題を作ることが不可能であること、そして本番さながらの受験者数を確保することが困難であるということから現在では上記の二つしかない。河合塾の模試も1999年から2003年までは早大オープンという早大受験者のみを対象とした試験であった。
模試では、判定も同時に出るが気にする必要は無い。というのは、全学部の志望者を同時に試験するため、多分に志望学部の出題傾向と異なるからである。しかし、不得意な分野についてはしっかりと復習をし、確実に身につける必要がある。判定が悪くても合格するためには、基礎の徹底を怠ってはならない。それには、一度解いたことのある問題を確実に解けるように復習するのが一番の近道である。多くのD・E判定者が逆転合格を果たしているのも事実であるが、判定が良い人ほど合格しやすいこともまた事実である。
以下で現在開催されている模試についてのメリット・デメリットについて記述する。
代ゼミ・駿台共催 早大入試プレ
- メリット
- 国語の試験は特に本番の傾向に近い。
- 模試を集めた問題集が市販されているので、過去問をやりつくした受験者もそれを活用することにより高レベルの演習が出来る。
- 問題用紙・解答用紙のサイズ・様式が実際の試験に使用されるものに近い。
- デメリット
- 母集団のレベルは一般の模試より高いが、国立大学の受験者が受けていないため、判定や順位はあまり参考にならない。
- 学部ごとの色が強いため、全学部の傾向をおさえた問題にはなっていない。
- 社会・理科の問題集が市販されていない。
- 第1志望の学部・学科のみの判定しか出ない。
- 解説が簡略なので、中レベル以下の受験者の復習が大変。
河合塾・早慶レベル模試
- メリット
- 併願者の多い慶大の判定も同時に出せる。
- 代ゼミと異なり、複数学部の合否判定が出される。
- 解答の解説が詳しいので復習がしやすい。
- デメリット
- 母集団のレベルは一般の模試より高いが、国立大学の受験者が受けていないため、判定や順位はあまり参考にならない。
- 全学部の傾向をおさえた問題にはなっていない。
- 問題が優れているのにも関わらず、問題集として市販しない。
- そもそも早大と慶大では問題の傾向が大きく異なる。
その他
- 私立大志望者へ
私立専願で早大に行きたい受験者は、早めに出願する学部を絞って過去問等から対策を決め、3科目のみに集中して勉強した方が良い。早大の問題は国立大学2次試験や他の私立大学とは出題形式・時間設定・難易度とも異なっており、相当の学力がある受験者でも独自の対策を取らないと合格は厳しい。一方で受験科目を絞り、十分な過去問演習を中軸に据えた問題処理能力の高い勉強をすれば、合格率は向上する。早大の場合は学部が異なっても出題傾向が似通っている場合が多いので、是非自分が受験する学部以外にも、演習用として他学部の問題にもチャレンジしてみよう。ただし、明らかに自分が受験する学部では出ない問題の出来具合は気にする必要は無い。(例えば自由英作文や地歴論述、文整序、文補充、語句整序、要約などの特殊な問題)
- 国立大志望者へ
早大を併願する場合であっても、受験学部の過去問分析といった個別の対策をとらなければ合格することはなかなか困難であろう。特に政治経済学部、法学部、理工学部などを併願する場合には過去問に当たるなどの対策を講じないと、英語・国語・地歴公民or数学の3科目のみを勉強してきた私立専願のトップレベル受験者との戦いを勝ち抜くことは容易ではない。これは、早大の試験問題と国立大学の試験問題の質(出題形式・時間設定・難易度)が大きく異なるからである。
- 備考
河合塾が早大受験者向けに入試情報をまとめた早大塾というサイトを開設しているため、入試情報収集の際に利用すると良い。また受験についての各種関連記事や合格後の学生生活に対する話題については早稲田大学体験webサイト、早稲田の杜・合格体験記にて【受験者応援特集】が定期的に組まれているため、参考にすると良いだろう。
関連リンク
- 早稲田大学:公式サイト
