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民事執行法第92条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

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条文

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(権利確定等に伴う配当等の実施)

第92条
  1. 前条第1項の規定による供託がされた場合において、その供託の事由が消滅したときは、執行裁判所は、供託金について配当等を実施しなければならない。
  2. 前項の規定により配当を実施すべき場合において、前条第1項第1号から第5号までに掲げる事由による供託に係る債権者若しくは同項第6号に掲げる事由による供託に係る仮差押債権者若しくは執行を停止された差押債権者に対して配当を実施することができなくなつたとき、又は同項第7号に掲げる事由による供託に係る債権者が債務者の提起した配当異議の訴えにおいて敗訴したときは、執行裁判所は、配当異議の申出をしなかつた債権者のためにも電子配当表を変更しなければならない。
  3. 前条第1項の規定による供託がされた場合における当該供託に係る債権者(同項第6号に掲げる事由による供託がされた場合にあつては、当該供託に係る仮差押債権者又は執行を停止された差押債権者。以下この条において同じ。)は、その供託の事由が消滅したときは、直ちに、その旨を執行裁判所に届け出なければならない。
  4. 執行裁判所は、前条第1項の規定による供託がされた場合において、その供託がされた日(この項の規定によりその供託に係る供託の事由が消滅していない旨の届出をした場合にあつては、最後に当該届出をした日)から前項の規定による届出がされることなく2年を経過したときは、当該供託に係る債権者に対し、その供託に係る供託の事由が消滅しているときは同項の規定による届出をし、又はその供託に係る供託の事由が消滅していないときはその旨の届出をすべき旨を催告しなければならない。
  5. 前項の規定による催告を受けた当該供託に係る債権者が、催告を受けた日から2週間以内に第3項の規定による届出又は前項の規定による供託の事由が消滅していない旨の届出をしないときは、執行裁判所は、当該供託に係る債権者を除外して第1項及び第2項の規定により供託金について配当等を実施する旨の決定をすることができる。
  6. 前項の決定は、当該供託に係る債権者が当該決定の告知を受けた日から1週間の不変期間が経過した日にその効力を生ずる。ただし、当該供託に係る債権者が当該不変期間が経過するまでに第3項の規定による届出又は第4項の規定による供託の事由が消滅していない旨の届出をしたときは、この限りでない。
  7. 当該供託に係る債権者が第4項に規定する期間を経過する前に執行裁判所にその供託に係る供託の事由が消滅していない旨の届出をしたときは、同項の規定の適用については、同項の規定による供託の事由が消滅していない旨の届出があつたものとみなす。

改正経緯

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2023年改正により第1項を以下のとおり改正。

  1. 第3項から第6項を新設【2026年5月末日までに施行】
  2. 第2項【2028年6月末日までに施行】
    (改正前)配当表
    (改正後)電子配当表

解説

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参照条文

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前条:
民事執行法第91条
(配当等の額の供託)
民事執行法
第2章 強制執行

第2節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行
第1款 不動産に対する強制執行

第2目 強制競売
次条:
民事執行法第93条
(開始決定等)
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