民法第587条の2

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

Main Page > 社会科学 > 法学 > 民事法 > 民法 > コンメンタール民法 > 第3編 債権 (コンメンタール民法) > 民法第587条の2

条文[編集]

(書面でする消費貸借等)

第587条の2
  1. 前条の規定にかかわらず、書面でする消費貸借は、当事者の一方が金銭その他の物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。
  2. 書面でする消費貸借の借主は、貸主から金銭その他の物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、貸主は、その契約の解除によって損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる。
  3. 書面でする消費貸借は、借主が貸主から金銭その他の物を受け取る前に当事者の一方が破産手続開始の決定を受けたときは、その効力を失う。
  4. 消費貸借がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その消費貸借は、書面によってされたものとみなして、 前三項の規定を適用する。

改正経緯[編集]

2017年改正により新設

解説[編集]

「消費貸借契約」は、ローマ法において、小麦の種子などを貸し収穫を持って返済した契約に始原を持つと言われ、その要物性が特徴づけられるが、現代においての消費貸借は、そのほとんどが金銭消費貸借である。貸借の対象物が金銭である場合、それが物であることによる規律よりも債権としての規律が優先されるため、実際には、諸法令、判例等で要物性が緩和され諾成契約的な取り扱いとなっていた。

2017年改正により、書面又は電磁的記録により契約がなされることにより諾成性を明確にした。

参照条文[編集]

判例[編集]


前条:
民法第587条
(消費貸借)
民法
第3編 債権

第2章 契約

第1節 総則
次条:
民法第588条
(準消費貸借)