皇室典範第3条
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条文
[編集]- 第3条
- 皇嗣に、精神若しくは身体の不治の重患があり、又は重大な事故があるときは、皇室会議の議により、前条に定める順序に従つて、皇位継承の順序を変えることができる。
旧皇室典範
[編集]- 第9条
- 皇嗣精神若ハ身体ノ不治ノ重患アリ又ハ重大ノ事故アルトキハ皇族会議及枢密顧問ニ諮詢シ前数条ニ依リ継承ノ順序ヲ換フルコトヲ得
解説
[編集]本条は、第2条に定める皇位継承順位の変更について定めている。皇位継承順位はあらかじめ明確に定めるべきであり、一度決められた順位は安易に変更されるべきではない。一方、皇位継承順位を絶対に変更できないとすることも不適当と考えられるため、条件を限定し、かつ、手続を明確にした上で、順位の変更ができることとされている。
本条では、順位を変えることができる場合を、皇嗣(皇位継承順位第1位の皇族)に、(1)精神若しくは身体の不治の重患があり、または、(2)重大な事故があるとき、と定めている。また、皇室会議が発議し、決定することにより、順位が変更される。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 芦部信喜、高見勝利編著 『皇室典範 〔昭和22年〕』 信山社出版、1990年9月28日。ISBN 9784882612001。
- 園部逸夫 『皇室法概論 ――皇室制度の法理と運用――』 第一法規出版、2002年4月10日。ISBN 9784474016859。
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