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酒税法第2条

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法学 > 租税法 > コンメンタール酒税法 > 酒税法第2条

条文

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(酒類の定義及び種類)

第2条
  1. この法律において「酒類」とは、アルコール分1度以上の飲料(薄めてアルコール分1度以上の飲料とすることができるもの(アルコール分が90度以上のアルコールのうち、第7条第1項の規定による酒類の製造免許を受けた者が酒類の原料として当該製造免許を受けた製造場において製造するもの以外のものを除く。)又は溶解してアルコール分1度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含む。)をいう。
  2. 酒類は、発泡性酒類、醸造酒類、蒸留酒類及び混成酒類の4種類に分類する。
(昭和34年3月法律第54号改正[1]、昭和37年3月法律第47号改正[2]、昭和56年3月法律第5号改正[3]、平成18年3月第10号全部改正[4]

改正前

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昭和28年2月28日法律第6号

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(酒類の定義及び種類)

第2条
  1. この法律において「酒類」とは、アルコール分1度以上の飲料(うすめて飲料とすることができるものを含み、アルコール専売法(昭和12年法律第32号)の規定の適用を受けるアルコールを除く。)をいう。
  2. 酒類は、清酒、合成清酒、濁酒、焼ちゆう、味りん、白酒、ビール、果実酒及び雑酒の9種類に分類する。

旧酒税法

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第2条
本法ニ於テ酒類トハアルコール分1度以上ノ飲料ヲ謂フ、但シアルコール専売法ノ適用ヲ受クルアルコールヲ除ク
本法ニ於テアルコール分トハ摂氏15度ノ時ニ於テ原容量100分中ニ含有スル0.7947ノ比重ヲ有スルアルコールノ容量ヲ謂フ
第3条
酒類ヲ分チテ清酒、合成清酒、獨酒、白酒、味淋、焼酎、麦酒、果実酒及雑酒トス

解説

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本条は、酒類の定義について規定している。

「酒類」とは、アルコール分1度(アルコール度数1%)以上の飲料をいう。「アルコール分1度以上の飲料」には、薄めてアルコール分1度以上の飲料とすることができるもの、溶解してアルコール分1度異常の飲料とすることができる粉末状のものを含む。

「飲料」に該当するかどうかの判断基準として、下記のような裁判例がある。

  • 「……飲用に供することを主たる目的とするものではないけれども、人がこれを飲んで毒でなく、かつ、不快感をも伴わず、飲用に供し得られる液体であることが認め得られるのであるから、酒税法第2条第1項にいわゆる『飲料』に該当するものといわなければならない。[5]
  • 「……酒類とはアルコール分1度以上を含有する飲料であるから……酒類が変味又は腐敗の虞れある場合、それを防ぐため即ち酒類保存のために焼酎アルコール及水以外の物品を混和することがあるのは酒税法……の規定に徴して窺われるところであり斯様な異物を混和したものは直ちに飲料には供し難いものがあるけれども将来該異物の除去その他の処理によリ飲料に供することのできる可能性があるから酒税法上においては猶、酒類として扱うものと解しなければならないのである。[6]

参照条文

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判例

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  • 最高裁判所第一小法廷決定、昭和26年8月9日、昭和25年(あ)第2976号、『酒税法違反』、最高裁判所裁判集刑事51号811頁。
  • 最高裁判所第三小法廷判決、昭和27年12月9日、昭和26年(あ)第3449号、『酒税法違反』、最高裁判所裁判集刑事70号297頁。
  • 最高裁判所第二小法廷決定、昭和32年4月12日、昭和29年(あ)第1806号、『酒税法違反』、最高裁判所裁判集刑事118号857頁。
  • 最高裁判所第三小法廷決定、昭和35年4月12日、昭和32年(あ)第799号、『酒税法違反』、最高裁判所刑事判例集14巻5号574頁。

脚注

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  1. ^ 法律第五十四号(昭三四・三・二八)”. 衆議院. 2023年10月14日閲覧。
  2. ^ 法律第四十七号(昭三七・三・三一)”. 衆議院. 2023年10月14日閲覧。
  3. ^ 法律第五号(昭五六・三・三一)”. 衆議院. 2023年10月14日閲覧。
  4. ^ 法律第十号(平一八・三・三一)”. 衆議院. 2023年10月14日閲覧。
  5. ^ 東京高等裁判所第一〇刑事部、昭和32年2月23日、昭和31年(う)第2453号、『酒税法違反被告事件』、高裁判例集10巻1号94頁。
  6. ^ 高松高等裁判所第一部、昭和27年5月2日、昭和26年(う)第917号、『酒税法違反違反被告事件』、高裁判例集5巻6号920頁。

参考文献

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  • 富川泰敬 『図解 酒税』 大蔵財務協会、2023年8月29日、令和5年版。ISBN 9784754731311
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