高等学校古典探究/古典常識
ここでは、古文読解に必要となる古典常識を紹介する。
漢文読解に必要な知識はこちらを参照。
暦法など
[編集]暦
[編集]太古は月(太陰)の満ち欠けを基準とする暦、太陰暦が用いられていた。太陰暦における1ヶ月は28日であり、一日が必ず新月、十五日が必ず満月となった。現代の暦と比べると一年の日数が11日程度少なく、3年毎に季節が1ヶ月ズレてしまう計算になる。そのズレを軽減するため、太陽を含む天体の運動を参考に、閏月を挿入して1年を13ヶ月とする年を設けた。このようにして運用される暦を太陰太陽暦という。日本では、飛鳥時代に中国から暦を輸入して(元嘉暦)以来、明治5年にグレゴリオ暦を導入するまで(改定はあれど)専ら太陰太陽暦が用いられていた。そのため、日本で「太陰暦」と言ったら太陰太陽暦を指すことが殆どである。なお、現在旧暦として知られる暦は1844年に制定された天保暦である。
この他、初代・神武天皇の即位を基準とする皇紀という暦も存在する。日本神話を基にした明治6年の推定によれば、神武天皇の即位はグレゴリオ暦表記で紀元前660年2月11日である。なお、神武天皇の実在については意見が分かれている。
月の異名・二十四節気
[編集]季節 | 月 | 異名 | 他の異名など | 二十四節気 (太陽暦相当月日) |
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春 | 一月 | |||
二月 | ||||
三月 | ||||
夏 | 四月 | |||
五月 | ||||
六月 | ||||
秋 | 七月 | |||
八月 | ||||
九月 | ||||
冬 | 十月 | 出雲地域では |
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十一月 | ||||
十二月 | ||||
古文読解では、慣例的に漢数字で書かれた月も異名で読む。
- 例)
五月 十月
日の異名
[編集]月初めの日:
月終わりの日:
節句
[編集]月齢
[編集]六曜
[編集]五行
[編集]十干
[編集]十二支
[編集]古方位・古時刻
[編集]地理
[編集]旧国名
[編集]平安京の構造
[編集]官職
[編集]生活
[編集]住居の構造
[編集]調度品
[編集]装束
[編集]乗り物
[編集]文化
[編集]自然崇拝
[編集]仏教の教え
[編集]- 獣の肉食の禁止
ここでいう「獣」の定義は4本足で歩く動物なので、鳥は普通に食された。ただし、兎は例外的に鳥扱い。また、一般庶民は普通に猪などを食した。
儒教の教え
[編集]陰陽道
[編集]- 陰陽五行説
- 風水
- 方違え
その他
[編集]- 双子
双子における兄弟姉妹の順番は現代と逆で、先に生まれた方が弟・妹扱いになる。また、双子を忌み嫌う風習も存在した。
- 義兄弟の契り
- 姨捨
- 丙午
干支で丙午にあたる年は天災が多いと中国で信じられており、それが日本に伝来して形を変え、「丙午に生まれた女性は火のように気性が荒く、夫を喰い殺す」という口碑が生まれた。そのため、丙午にあたる年は(女を産まないように)出生率が著しく低下する傾向にある。社会科で日本の人口ピラミッドを見た時、前回の丙午である1966年生まれ世代は人口が落ち込んでいるのがわかるであろう。次の丙午は2026年である。
諱 と字
人に呼びかけるとき、本名(