HTML Living Standard/メタデータ・コンテンツ
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メタデータ・コンテンツ
[編集]メタデータ・コンテンツは、HTML文書に関する情報を記述するための要素群で構成されています。この情報は、文書のタイトル、スタイル、スクリプト、外部リソースのリンクなど、Webブラウザや検索エンジンなどのユーザーエージェントが文書を正しく解釈・処理するために重要です。
構成要素
[編集]メタデータ・コンテンツに含まれる主な要素は次の通りです:
<title>
— 文書のタイトルを指定します。<base>
— 相対URLの基準を指定します。<link>
— 他のリソースへのリンクを定義します。<meta>
— 文書のメタ情報を記述します。<style>
— 文書に埋め込むCSSスタイルを定義します。<script>
— クライアントサイドのスクリプトを埋め込みます。<noscript>
— JavaScriptが無効な場合に表示される代替コンテンツを定義します。
メタデータ要素は主に <head>
要素内に配置されます。
title 要素
[編集]<title>
要素は、HTML文書のタイトルを指定します。タイトルはブラウザのタブやブックマークで表示され、検索エンジンの検索結果にも影響を与えます。
- 例:
<title>HTML Living Standard 教科書</title>
base 要素
[編集]<base>
要素は、文書内で使用される相対URLの基準となるURLを指定します。これは、1つのHTML文書につき1回のみ使用できます。
- 例:
<base href="https://example.com/">
link 要素
[編集]<link>
要素は、外部リソースとの関係を定義します。特にCSSファイルやアイコンを参照する際に使用されます。
- 例:
<link rel="stylesheet" href="styles.css"> <link rel="icon" href="favicon.ico" type="image/x-icon">
meta 要素
[編集]<meta>
要素は、文書のメタ情報(文字セット、説明、作者情報など)を定義します。
使用例
[編集]- 文字セットの指定:
<meta charset="UTF-8">
- 文書の説明やキーワード:
<meta name="description" content="HTML教科書"> <meta name="keywords" content="HTML, 教科書, Web開発">
- ビューの設定(レスポンシブデザイン):
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
style 要素
[編集]<style>
要素は、HTML文書内に埋め込まれるCSSスタイルを定義します。この要素を使用すると、スタイル情報をインラインで記述できます。
- 例:
<style> body { font-family: Arial, sans-serif; } </style>
script 要素
[編集]<script>
要素は、クライアントサイドスクリプト(通常はJavaScript)をHTML文書に埋め込むために使用されます。
- 埋め込みスクリプトの例
<script> console.log("Hello, world!"); </script>
- 外部スクリプトの読み込み
<script src="script.js"></script>
noscript 要素
[編集]<noscript>
要素は、JavaScriptが無効な場合に表示される代替コンテンツを指定します。
- 例:
<noscript> <p>このサイトではJavaScriptを有効にする必要があります。</p> </noscript>
メタデータ・コンテンツの配置例
[編集]以下は、典型的なメタデータ・コンテンツを含むHTML文書の例です:
<!DOCTYPE html> <html lang="ja"> <head> <meta charset="UTF-8"> <title>HTML教科書</title> <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0"> <base href="https://example.com/"> <link rel="stylesheet" href="styles.css"> <link rel="icon" href="favicon.ico" type="image/x-icon"> <style> body { font-family: Arial, sans-serif; } </style> <script> console.log("メタデータの例"); </script> </head> <body> <noscript> <p>JavaScriptが無効です。</p> </noscript> <p>メタデータのサンプルページ</p> </body> </html>
注意事項
[編集]- メタデータ・コンテンツは通常、
<head>
要素内に配置しますが、一部のスクリプト要素やスタイルは、<body>
内にも記述することが可能です。 - 検索エンジン最適化(SEO)において、適切なメタデータを定義することが重要です。