Perl/統合版

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Wikipedia
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ウィキペディアPerlの記事があります。

本書は、Perlのチュートリアルです。 Perlは、Practical Extraction and Report Languageの略で、実用的な抽出・報告言語です。 1987年にUNIXの世界に出現したこの言語は、ラリー・ウォールという一人の人間の手によるもので、今日に至るまでPerlの文法改良をリードし続けています。

Perlの重要な点は、スクリプト言語であるため、プログラムのソースコードを無償で提供することです。このため、例題を通してPerlを簡単に学ぶことができ、また、何千ものスクリプトをダウンロードして、自分用に修正することも可能です。

Perlは、非常にわかりやすく、広く知られているプログラム記述言語です。DOSのバッチファイルやシェルスクリプトに相当するものを作成するなど、さまざまな作業に使われますが、Web開発の文脈では、CGIスクリプトを開発するために使用されます。

しかし、Perlのフリーコードの多くは理解不可能で、全く謎めいたスタイルをしていることが、Perlの悪いところです。

Perlは、非常に強力な言語ですが、その反面、習得が難しい言語でもあります。しかし、Perlを習得すれば、さまざまなことができるようになります。


はじめに[編集]

TMTOWTDI[編集]

Perl(パール)とは、1987年ラリー・ウォールが開発したプログラミング言語です。PerlはC言語をはじめ、AWKsedのような様々なUNIXソフトウェアの伝統を受け継ぎ、多くの優れた機能を取り入れています。

PerlのモットーはThere's More Than One Way To Do It.(やり方は何通りもある)で、略してTMTOWTDI(ティムトゥディ)などと呼ばれます。これは「正しいやり方がいくつ存在してもよい」という考え方で、Perlの柔軟性を表しています。このことから、Perlは特にテキスト処理やCGIプログラミングの分野で多く用いられています。

PerlはC言語と比べて簡潔であり、移植性が高い言語です。C言語では数百行のプログラムが必要な場合でも、Perlでは数行で書くことができることもあります。

一方で、Perlの文法は省略を多用したり、特殊変数を記号で表すことがありますので、Perlのやり方に慣れるまでには少し時間がかかるかもしれません。しかし、一行でも多くのコードを書いてPerlを身につけることをお勧めします。

前提条件[編集]

テキストエディタを用いて例に挙げられる通りのファイルを作成できることを前提としています。プログラミングそのものの概念についてはプログラミング(Wikibooks)プログラミング(Wikipedia)を参照してください。以降、断りのない場合はUnix(およびLinuxなどのUnix互換OS)上で Perl 5.30.0(2019年05月22日 リリース)以降のバージョンを利用しているものとして説明します(かつて Perl6 と呼ばれていた Raku は含みません)。

実行環境[編集]

Microsoft Windows[編集]

Perl公式サイトではWindowsに対応したパッケージは提供していません。 このため、サードパーティーが提供するPerlのディストリビューションを利用するか、CygwinWindows Subsystem for Linuxを利用する方法もあります。

Strawberry Perl[編集]

Wikipedia
Wikipedia
ウィキペディアen:Strawberry Perlの記事があります。

Strawberry Perlは、Microsoft Windowsプラットフォーム用のプログラミング言語Perlのディストリビューションです。 Strawberry Perlには、Mingw-w64 C/C++コンパイラなどのツールチェインが含まれています。 Strawberry Perlは、環境変数はインストール時に設定済みなので、インストール直後に、コマンド プロンプト・Power shellあるいは、Windows Terminalから使うことができます。

2024年4月現在、Strawberry PerlのPerlコアはv5.38.2(2023/11/30リリース)です。
Strawberry Perl for Windows

macOS, FreeBSD, その他 UNIX 環境[編集]

maxOS, FreeBSD, その他 UNIX 環境ではほとんどの場合、PerlはOSのユーザーランドとは別にパッケージとして提供されています。「ターミナル」を起動し、コマンドプロンプト($, %, >などの記号)に続けてperl -vと入力し、⏎([Enter]または[Return])キーを押し、以下のように表示されればperlが利用可能です。

% perl -v

This is perl 5, version 38, subversion 2 (v5.38.2) built for amd64-freebsd-thread-multi

Copyright 1987-2023, Larry Wall

Perl may be copied only under the terms of either the Artistic License or the
GNU General Public License, which may be found in the Perl 5 source kit.

Complete documentation for Perl, including FAQ lists, should be found on
this system using "man perl" or "perldoc perl".  If you have access to the
Internet, point your browser at https://www.perl.org/, the Perl Home Page.

% _

PerlがインストールされていないUNIX環境[編集]

主要なUNIXならは、Perlをサポートしていると思いますが、もしOSの公式パッケージにperlが無い場合でも、 Perl Download - www.perl.orgからバイナリパッケージをダウンロードできます。

バイナリパッケージが存在しないプラットフォームの場合はPerl Download - www.perl.orgからソースコードをダウンロードし、ビルドして実行してください。

GNU/Linux[編集]

GNU/Linux の場合、Linux Standard Base(LSB; ISO/IEC 23360:2021)では、準拠するすべてのディストリビューションにPerlをインストールして出荷することが義務付けられています[1]。 しかし、何らかの理由でインストールされていないディストリビューションでは、apt などのパッケージマネージャーを利用してインストールする必要があります。 詳細は、利用しているディストリビューションのパッケージマネージャーの利用法を確認してください。 また、既に Perl がインストールされている環境でも、最新のバージョンを維持するためにパッケージマネージャーを利用して update するよう心がけ、脆弱性があるまま使わないようにしましょう。

作成、実行の流れ[編集]

プログラムの作成[編集]

Perlはインタプリター言語です。つまり、プログラムを実行するたびに、コンパイル[2]と実行を行うPerlインタプリターが常に必要なのです。 C/C++やJavaのようにプログラムをコンパイルしてから実行するのではなく、プログラムのソースコードを(Perlインタプリターがある)別のコンピューターにコピーして実行するだけで良いのです。

ソースコードの編集には好きなテキストエディタを使うことができます。 OS標準のメモ帳(Windows)、TextEdit(macOS)、vi(UnixやUnix互換OS)などでも十分です。 Wordなどのワードプロセッサーでも編集は可能ですが、標準ではプレーンテキストとして保存されないので注意してください。

Perlで書かれたコードを実行したい場合には、テキストエディタで実行したいコードを書いてセーブ保存してから、コマンド端末から保存したファイルを perl で実行することになります。

デバッガー[編集]

Perlにも、Pythonの対話モードのような REPL( Read-Eval-Print Loop ) があります。

デバッガーの起動例
% perl -de 1

Loading DB routines from perl5db.pl version 1.77
Editor support available.

Enter h or 'h h' for help, or 'man perldebug' for more help.

main::(-e:1):   1
  DB<1> say 2**9
512
  DB<2> say "Hello world!"
Hello world!

  DB<3> q
% _
短いコードの確認には、このデバッグモードが便利です。

プログラムの実行[編集]

テキストエディタでhello.plというソースファイルを下記のように作成し、

hello.pl
#!/usr/bin/env perl
use v5.30.0;

say "Hello, World";
say "Hello, Perl";
コマンドラインでの実行
% cat > hello.pl
#!/usr/bin/env perl
use v5.30.0;

say "Hello, World";
say "Hello, Perl";
^D
% perl hello.pl 
Hello, World
Hello, Perl
% chmod +x hello.pl 
% ./hello.pl 
Hello, World
Hello, Perl
% _
say は、文字列または文字列のリストを表示(して改行)する組込み関数です。
Perlの文字列リテラルは、"(ダブルクォーテーションマーク)で囲みます。
(シングルクオーテーション)で囲んで文字列リテラルを表現できますが、この場合は改行文字(\n)などのバックスラッシュエスケープや変数($x, @y%z,)が展開されずそのまま表示されるなどの違いがあります。

Perlは、多くのプログラミング言語と同様に、Perlは構造化プログラミングというプログラミングパラダイムを採用しています。 プログラムの流れは逐次・分岐・反復の3つが基本です[3]。 つまり、原則としてプログラムはソースコードに記述された順に実行され、iffor などの制御構造があったときだけ分岐・反復します。

Perlの基本機能の紹介[編集]

変数の宣言と初期化[編集]

Perlでは、変数は「データを格納する領域(オブジェクト)に付けられた名前」です(動的型付け)。 Perlでは変数名(例ではx)の前に$, %, @などの接頭辞(sigil; シジル)がつく表現を変数として扱います。

コード例(エラーとなります)
#!/usr/bin/env perl
use v5.12;
#use strict; v5.12以降は use strict を含んでいるので以後は略します
use warnings;

$x = "Perl";
say "Hello, $x";
実行結果
Global symbol "$x" requires explicit package name (did you forget to declare "my $x"?) at Main.pl line 6.
Global symbol "$x" requires explicit package name (did you forget to declare "my $x"?) at Main.pl line 7.
Execution of Main.pl aborted due to compilation errors.
  1. シバン(shebang!)で、スクリプトを実行するインタープリターの位置を教えます。
    #!/usr/bin/perlとする例を見かけますが、perl が /usr/bin/perl でなく他の場所(例えば /usr/local/bin/perl)にインストールされている可能性があるので#!/usr/bin/env perlとしました。これは、PATHが通ったディレクトリに perl と言う名前のトロージャンホースを仕掛けられるリスクがあるとの批判がありますが、$ perl hello.plするときにも同じリスクがあり、リスクゼロではありませんが受入れがたいものではないと考えられます。
  2. Perl v5.12 以降の機能を有効にしています。
  3. 安全ではない構文を制限する Perl プラグマ strict は Perl5.12 からディフォルトで有効です[4]
    strict が有効なので、グローバル変数の使用はエラーとなります。
    無効にするのは、 no strict; とします。
  4. 選択的な警告を調整する Perl warnings です[5]
    これは、Perl5.36.0 以降でディフォルトで有効なので 5.36 より前のスクリプトでは、明示的に use warnings; が必要です。

この対策として、キーワード my を使ってレキシカルスコープの変数(レキシカル変数)として宣言します。

コード例(修正後)
#!/usr/bin/env perl
use v5.12;
# use strict; 
use warnings;

my $x = "Perl";
say "Hello, $x";
実行結果
Hello, Perl
6行目を修正した結果、正しく実行できました。
この様にに、use v5.12;以降を指定することで、 安全でないコードを早い段階で発見できます。

Perlでは例にあるような構造のない、ただ一つの値のみを保有するデータ(スカラーと呼びます)のほか、順番に並んだ複数のデータからなる配列、キーと値のペアー複数記録するハッシュ、より複雑なデータ構造を実現するリファレンスなどのデータを扱うことができます。 変数についての詳細は変数とデーター型で解説します。 リファレンスについての詳細はリファレンスで解説します。

式と演算子[編集]

Perlには、豊富な数値計算のための演算子が用意されており、それらを組み合わせて式を作ることが出来ます。

コード例
#!/usr/bin/env perl
use v5.12;
use warnings;

say 12 + 5;
say 12 - 5;
say 12 * 5;
say 12 / 5;
say 12 % 5;
say 12 ** 5;
say 12 & 5;
say 12 | 5;
say 12 ^ 5;
say 12 << 1;
say 12 >> 1;
say -12;
say +12;
実行結果
17
7
60
2.4
2
248832
4
13
9
24
6
-12
12
四則 徐 剰余 累乗 ビット間論理積 ビット間論理和 ビット間排他的論理和 右シフト 左シフト 単項マイナス 単項プラス です
use v5.12;とuse warnings;
プラグマ use v5.12;とuse warnings;は必ずプログラム冒頭で指定しましょう。

use v5.12;のv5.12は、自分の使っているPERLインタープリターのバージョン(特殊変数 $^V で確認できます)で良いでしょう。

もし、指定しないと組込み関数のスペルミス程度でも、エラーも警告もなく思いもかけない結果になります。

修正例
$x = cyop;
print $x
実行結果
cyop
コード例
use v5.12;
use warnings;

$x = cyop;
print $x
実行時エラー
Global symbol "$x" requires explicit package name (did you forget to declare "my $x"?) at Main.pl line 4.
Global symbol "$x" requires explicit package name (did you forget to declare "my $x"?) at Main.pl line 5.
Bareword "cyop" not allowed while "strict subs" in use at Main.pl line 4. 
Execution of Main.pl aborted due to compilation errors.

制御構造[編集]

原則としてPerlのプログラムは上に書かれているものから順に実行されていきますが、繰り返しや、特定の条件に応じて動作を切り替えることができます。

条件分岐[編集]

ある条件をみたしているか(ここでは$x が 3 より大きいかどうか)を判定し、判定の内容により動作を切り替えています。

コード例
#!/usr/bin/env perl
use v5.12;
use warnings;

my $x = 5;
if ($x > 3){
  say "$x > 3"
} else {
  say "$x <= 3"
}
実行結果
5 > 3

反復[編集]

反復は、あるブロックを繰り返す制御構造でループとも呼ばれます。

コード例
#!/usr/bin/env perl
use v5.12;
use warnings;

foreach my $num (1 .. 10) {
  print "$num ";
}
say ""
実行結果
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

コメント[編集]

プログラミングの作成中に「プログラム内にメモを残しておきたい」「一時的にある動作を実行されないようにしたい」といった要求が生じることがあります。このような「プログラミングのコードに記載されるが動作しない箇所」のことを一般にコメントと呼びます。

コード例
#!/usr/bin/env perl
use v5.12;
use warnings;

# シャープ以降から行末まで実行されない
say "ここはコメントの外";
実行結果
ここはコメントの外
Perlでは#以降の行端までがコメントとみなされます。C言語にあるような複数行にわたるコメントはありませんが、以下のような方法で実質的な複数行コメントを利用することができます。

Podによるドキュメンテーション[編集]

PerlのPodは、Plain Old Documentationの略で、Perlスクリプトのドキュメンテーションを書くためのフォーマットです。 Podは、テキストファイルに記述され、スクリプトと一緒に配布されることが一般的です。 Podは、人間が読みやすいドキュメントを作成するために設計されていますが、コンピュータプログラムにも解析可能な単純な構文があります。

以下はPerlで1から100の間の素数をすべて表示するプログラムにPodによるドキュメントも付加した例です。

#!/usr/bin/env perl
use v5.12;
use warnings;

=head1 NAME

find_primes.pl - Find all prime numbers between 1 and 100

=head1 SYNOPSIS

  perl find_primes.pl

=head1 DESCRIPTION

This program finds all prime numbers between 1 and 100 and prints them to the console.

=head1 AUTHOR

Your Name

=cut

# Initialize an array to hold the prime numbers
my @primes = ();

# Loop through all numbers between 1 and 100
for my $num (1..100) {
    my $is_prime = 1;
    
    # Check if the number is divisible by any number other than itself and 1
    for my $divisor (2..int($num/2)) {
        if ($num % $divisor == 0) {
            $is_prime = 0;
            last;
        }
    }
    
    # If the number is prime, add it to the array
    push @primes, $num if $is_prime;
}

# Print the prime numbers to the console
print "Prime numbers between 1 and 100:\n";
print join(", ", @primes) . "\n";
HTMLのレンダリング例
<?xml version="1.0" ?>
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
  <head>
    <title>find_primes.pl - Find all prime numbers between 1 and 100</title>
    <meta http-equiv="content-type" content="text/html; charset=utf-8" />
    <link rev="made" href="mailto:mat@FreeBSD.org" />
  </head>

  <body>
    <ul id="index">
      <li><a href="#NAME">NAME</a></li>
      <li><a href="#SYNOPSIS">SYNOPSIS</a></li>
      <li><a href="#DESCRIPTION">DESCRIPTION</a></li>
      <li><a href="#AUTHOR">AUTHOR</a></li>
    </ul>

    <h1 id="NAME">NAME</h1>

    <p>find_primes.pl - Find all prime numbers between 1 and 100</p>

    <h1 id="SYNOPSIS">SYNOPSIS</h1>

    <pre><code>perl find_primes.pl</code></pre>

    <h1 id="DESCRIPTION">DESCRIPTION</h1>

    <p>
      This program finds all prime numbers between 1 and 100 and prints them to
      the console.
    </p>

    <h1 id="AUTHOR">AUTHOR</h1>

    <p>Your Name</p>
  </body>
</html>

上記の例では、=head1はセクションの見出しを表します。 NAMESYNOPSISは、モジュールの名前と使用例を説明します。 DESCRIPTIONは、モジュールの機能の詳細な説明であり、AUTHORは、モジュールの作者の情報を提供します。

脚註[編集]

  1. ^ /usr/bin/perl にPerlインタープリターも実行形式または実行形式へのリンクが有り ⇒ Linux Standard Base Languages Specification 5.0::7.2. Perl Interpreter Location、v5.8.8 以降であることが義務付けられています ⇒Linux Standard Base Languages Specification 5.0::7.3. Perl Interpreter Version
  2. ^ Perlでコンパイルといった場合、Perlインタープリターがソースコードを読込み内部表現に置換えることです。これは移植性・相互運用性の視点からは好ましい特徴で、C/C++やJavaのように実行形式や中間表現をファイルに書出すことではありません。
  3. ^ gotoはあります。が、大域脱出などはラベルと併用したループ制御文で実現できるなど、gotoが必要になるケースは極めて少ないです
  4. ^ strict - Perl pragma to restrict unsafe constructs - Perldoc Browser”. 2022年11月9日閲覧。
  5. ^ warnings - Perl pragma to control optional warnings - Perldoc Browser”. 2021年12月11日閲覧。

</noinclude>


制御構造[編集]

この項目では、Perlの制御構造について説明します。

以下の構文説明では、EXPRは式、BLOCKはコードブロック、VARは変数、LISTはリスト、LABELはラベルを示します。
角括弧 [ ] で囲まれたものは省略可能です。
波括弧 { } で囲まれたものは0回以上の繰返しが可能です。

条件分岐[編集]

Perlの分岐構文には、if,unlessがあります。

かつて given/when/default 構文の実験的実装がありましたが、Perl6(現在のRaku)のテストベッドに使っただけらしく、幾つかのバグが発見され、Perl-5.24 ではレキシカルな $_ の仕様がキャンセルされるなど、言語コアにも取り込まれていないので、ここでは扱いません。

if[編集]

if文によって、ある条件をみたしているかを判定し、判定の内容により動作を切り替えることができます。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $x = 5;
if ($x > 1) { say '$xの値は1より大きい'; }
実行結果
$xの値は1より大きい
上記の例の場合、変数 $x が 1 より大きいかどうかの区別を判定しています。
複数行の例
#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $x = 5;
if ($x > 1) {
  say '$xの値は1より大きい';
}
のように改行して書いても、構いません。

else[編集]

elseは「さもなければ」という意味で、直前のif文の条件が満たされていない場合の処理を担当します。

elseのないifはありますが、ifのないelseはありえません(else節はif構文の構成要素の1つです)。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $x = 5;
if ($x > 9) {
    say '$xの値は9より大きい';
} else {
    say '$xの値は9以下';
}
実行結果
$xの値は9以下

elsif[編集]

elsif ( 式 ) BLOCK は、else { if ( 式 ) BLOCK }の構文糖です。 なお、elifでもelseifではなくelsif です。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $x = 2;
if ($x > 3) {
  say '$xは3より大きい';
} elsif ($x > 1) {
  say '$xは4より大きい';
} else {
  say '$xは1以下';
}
実行結果
$xの値は4より大きい
先行するifの条件が成立せず、elsifの条件式が成立しているのでelsifの BLOCK が実行されます(そしてelseのBLOCKは実行されません)。
#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $x = 5;
if ($x > 3) {
  say '$xの値は3より大きい';
} elsif ($x > 4) {
  say '$xの値は4より大きい';
} else {
  say '$xの値は1以下';
}
実行結果
$xの値は3より大きい
先行するifの条件がしているのifのBLOCKが実行され、elsifの条件式の成否にかかわらずelsifの BLOCK は実行されません(そしてelseのBLOCKも実行されません)。
構文
if ( EXPR ) BLOCK { elseif (EXPR) BLOCK }* [ else BLOCK ]

unless[編集]

英語でunlessは「もし…でなければ」という意味です。

Perlのunlessは、EXPRがの場合、BLOCKを実行します。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $x = 5;
unless ($x <= 1) { say '$xの値は1以下でない'; }
実行結果
$xの値は1以下でない
構文
unless ( EXPR ) BLOCK { elsif (EXPR) BLOCK }* [ else BLOCK ]
unless にも任意個のelsif節と任意のelse節が後続可能です。
else if ⇒ elsif のような、else unless ⇒ elsunless はありません

ループ[編集]

Perlの繰返し構文には、for,while, until,do-while, do-until,foreach基本ブロックがあります。 forとforeachはシノニムの関係にありますが、ここではループカウンターを使ったC風の繰返し構文をfor、リスト・配列やハッシュの要素を対象にイテレートする構文をforeachとしました。

for[編集]

Perlには、Cのfor文風の繰返し構文があります。

コード例
#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

for (my $i = 0; $i < 5; $i++) {
    say "Hello $i"
}
# say $i; # $i のスコープは for ループ内なのでここで参照すると、グローバル変数 $i の参照になります。
実行結果
Hello 0
Hello 1
Hello 2
Hello 3
Hello 4
  1. my $i = 0が評価され、レキシカルスコープのループ変数$iが初期化されます。
  2. $i < 5が評価されます。真であれば BLOCK が実行され、文字列が出力されます。偽であればその時点でループを終了します。
  3. $i++が評価され、$iの値が1増加します。
    2と3を繰り返します。
構文
[ LABEL ] for ( [ EXPR ]; [ EXPR ]; [ EXPR ] ) BLOCK
カッコの中に3つの式をコンマで区切って記述します。いずれも省略可能です。
最初のEXPRは初期化式です。ループの開始時に1回だけ評価されます。主にループ変数の初期化に使われます。
ここで my 宣言されたレキシカルスコープのループ変数のスコープはforループの中です。
次のEXPRは条件式です。BLOCKが実行される前に毎回評価され、偽となった時点でループは終了します。
この式が最初から偽だった場合、BLOCKは1回も実行されません。(初期化式は実行されます)
条件式を省略した場合、真が仮定され無限ループとなります。
最後のEXPRは継続式です。BLOCKが実行された後に毎回評価されます。主にループ変数を変化させるのに使われます。

while[編集]

while文は、EXPRがである限り、ブロックを実行し続けます。

for文の例と同等のものは次のようになります(厳密には $i のスコープがループを抜けた後も続くところが違います)。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $i = 0;
while ($i < 5) {
    say "Hello $i";
    $i++;
}
実行結果
Hello 0
Hello 1
Hello 2
Hello 3
Hello 4

while w/ continue BLOCK[編集]

continueブロックをfor文の継続式をイミュレーションできます。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $i = 0;
while ($i < 5) {
    say "Hello $i";
}
continue {
    $i++;
}
実行結果
Hello 0
Hello 1
Hello 2
Hello 3
Hello 4
構文
[ LABEL ] while ( EXPR ) BLOCK [ continue BLOCK ]
whileは、EXPRが真である間BLOCKを繰り返し実行します。

until[編集]

untilは、EXPRがである限り、ブロックを実行し続けます。

for文の例と同等のものは次のようになります(厳密には $i のスコープがループを抜けた後も続くところが違います)。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $i = 0;
until($i >= 5) {
    say "Hello $i";
    $i++;
}
実行結果
Hello 0
Hello 1
Hello 2
Hello 3
Hello 4

until w/ continue BLOCK[編集]

continueブロックをfor文の継続式をイミュレーションできます。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $i = 0;
until ($i => 5) {
    say "Hello $i";
}
continue {
    $i++;
}
実行結果
Hello 0
Hello 1
Hello 2
Hello 3
Hello 4
構文
[ LABEL ] until ( EXPR ) BLOCK [ continue BLOCK ]
untilは、EXPRが偽である間BLOCKを繰り返し実行します。
つまり、 while ( EXPR ) は until ( ! EXPR ) と等価です。

do-while[編集]

doブロックにwhileが後置された場合は、まずdoブロックが一度実行されてから、whileの条件が真である間繰り返します。 doブロックはループではないので、後述する実行制御文を用いることはできません。LABELを付ける事も出来ません。

構文
do BLOCK while ( EXPR ) ;
#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $i = 4;
do {
    say $i;
} while ($i--);
実行結果
4
3
2
1 
0
上に構文と書きましたが、実際は EXPR1 while EXPR2 の EXPR1 が do BLOCK になった複合構文です。

do-until[編集]

doブロックにuntilが後置された場合は、まずdoブロックが一度実行されてから、untilの条件が偽である間繰り返します。 doブロックはループではないので、後述する実行制御文を用いることはできません。LABELを付ける事も出来ません。

構文
do BLOCK until ( EXPR ) ;
#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $i = 4;
do {
    say $i;
} until ($i-- <= 0);
実行結果
4
3
2
1 
0
上に構文と書きましたが、実際は EXPR1 while EXPR2 の EXPR1 が do BLOCK になった複合構文です。

foreach[編集]

構文
[ LABEL ] foreach [ VAR ] ( LIST ) BLOCK [ continue BLOCK ]
リストの値を順番にVARに代入し、BLOCKを実行します。
VARはループ内のlocal変数とみなされるので、プログラムの他の場所で使用していても問題ありません。
VARを省略した場合、local変数の$_が使われます。
ループ内をスコープとするmy変数を使用したい場合、次のようにします:
foreach my $i ( 0..4 ) { say "Hello $i"; }
これもfor文の例と同等ですが、while文、until文の例と同様に厳密には等価ではありません。
foreachにもcontinueブロックを設けることが出来ます。

foreachはforのシノニム[編集]

foreachはforのシノニムで、相互に置換えることが出来ます。 一行プログラム(ワンライナー)などでは、foreachとしてforを使うことがしばしばあります。

基本ブロック[編集]

{} に囲まれた基本ブロック( Basic block )が、ループの節にあるのは奇異に感じるかもしれませんが、Perl では基本ブロックは「1周しかしないループ」で、ループ制御文を使うことができます。

doブロック[編集]

doブロックは基本ブロックではなく、ブロックの最後の式の値を返す式です。 doブロックが式だからこそ、while 文修飾子 や until 文修飾子 とも結合できるのです(やる気になれば、if/until/foreach文修飾子とも結合できます)。 doブロックでは、ループ制御文を使うことはできません。

doブロックは式
#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $x = do { my $i = 100; $i+100 };
say $x
実行結果
200
do と next の組合わせ
do {{
  next if $x == $y;
  ...
}} until $x++ > 0;
doブロックの {} の内側に、基本ブロックの {} を入れます。
do と last の組合わせ
{
  do {
    last if $x == $y;
    ...
  } while $x++ <= 0
}
doブロックの {} の外側を、基本ブロックの {} で囲みます。

defer[編集]

Perl 5.36.0 で、待望の defer が追加されました。

deferで登録されたブロックは、スコープを抜けたときに実行されます
use v5.36.0;
use feature 'defer';
no warnings "experimental::defer";

say "Befor";

{
  defer{ say "One" }
  defer{ say "Two" }
  defer{ say "Three" }
  say "Done!"
}

say "After";
実行結果
Befor
Done!
Three
Two
One
After
ブロックは、登録した逆順に実行されます。

色々な用途が考えられますが、open で開いたファイルハンドルの close 処理を defer で登録する使い方が真っ先に思いつきます。

真理値[編集]

Perlの真理値のルールはやや難解です。

数値
0は偽、それ以外は真。
文字列
""(空文字列)あるいは"0"(数値0に暗黙変換される)は偽、それ以外は真。
リスト
()(空リスト)は偽、それ以外は真(これはコンテキストにも影響され、スカラコンテキストにリストを渡すと要素数になり要素ゼロの場合、数値0と評価され偽となります)。
ハッシュ
要素数ゼロのハッシュは偽、それ以外は真(これはコンテキストにも影響され、スカラコンテキストにハッシュを渡すと要素数になり要素ゼロの場合、数値0と評価され偽となります)。
undef

多くの説明では、数値にしか言及していませんが、他にも条件式で「偽」と評価される値があります。特に文字列には注意してください。

Perlのコード例
my $x = 1;

if ($x) {
    print $x . 'は真';
} else {
    print $x . 'は偽';
}
結果
1は真
0の真理値
my $x = 0;

if ($x) { 
    print $x . 'は真'; 
} else { 
    print $x . 'は偽'; 
}
結果
0は偽
(空文字列)や’0’も偽
my @ary = (0, 1, 2, 3, '', "0", " ", "1", "2", (), (1), undef);

foreach my $x(@ary) {
    if ($x) {
        print "($x)は真 ";
    } else {
        print "($x)は偽 ";
    }
}
実行結果
(0)は偽 (1)は真 (2)は真 (3)は真 ()は偽 (0)は偽 ( )は真 (1)は真 (2)は真 (1)は真 ()は偽

constant プラグマを使った真理値定数の定義[編集]

Perl 5.36.0 からは use builtin qw(true false) で、真理値定数 true と false が定義されたので、constant プラグマを使った真理値定数の定義は Obsolate になりました。また、builtin::is_bool() も 5.36.0 で追加されました。

[TODO:節を改めての builtin の解説]

Perlには、他のいくつかのプログラミング言語にある、真理値定数 true と false がありませんが、constant プラグマを使うことで実現できます[1]

constant プラグマを利用
use constant {
    false => 0 != 0,
    true  => 0 == 0
};

my @ary = (false, true);

foreach my $el(@ary){
    if ( $el ) { 
        print "($el)は真 ";
    } else { 
        print "($el)は偽 ";
    }
}
実行結果
()は偽 (1)は真
0 != 0 が 0 ではなく ”” というのは意外ですね。

文修飾子[編集]

次の制御構文は、文修飾子( Statement Modifiers )としても使用できます[2]

構文
EXPR if EXPR
EXPR unless EXPR
EXPR while EXPR
EXPR until EXPR
EXPR foreach [ VAR ] LIST
一文のみのごく簡単な制御の場合はこちらのほうが簡潔で、英文のような見た目になります。
修飾子が後になったほか、条件式を囲む括弧 ( ) が不要などの差異があります。
Perlの(文修飾子でない)制御構文には { } が必須なのですが、文修飾子では逆に使用不可です。
Cになれた人には、単文・複文の関係にみえますが、Perlの構文は、文:=単文 | 複文 ではなく制御構文ごとにブロックを要求したり式を要求したりします。
条件文
print "Good morning.\n" if 6 <= $hour and $hour < 12;
繰返し文
print "@{[$i++]} " while $i < 10;
print "<$_> " foreach qw(abc def xyz);

print "\n----\n";
$i = 0;
while ($i < 10) {
    print "@{[$i++]} "
}
foreach (qw(abc def xyz)) {
    print "<$_> ";
}
実行結果
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 <abc> <def> <xyz> 
----
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 <abc> <def> <xyz>

ループ制御文[編集]

ループ制御を行なう実行制御文の説明をしたいと思います。 前出のdo-while以外のループ構文と空のブロックでは、ループの挙動を制御する各種実行制御文が使用出来ます(doブロックでループ制御文を使いたい場合、基本ブロックを併用します)。 例外として、continue BLOCK 中でそれらの実行制御文を使用した場合には、直近のループブロックを制御する振舞いをします。 ラベルを指定することで入れ子になったループの制御もできます。省略した場合、もっとも内側にあるループを指定したとみなされます。

last[編集]

即座にループから脱出します。continueブロックは実行されません。

OUTER: while ( 1 ) { #無限ループ
   $i = 0;
   INNER: while ( $input = <> ) {
       last       if $input =~ /^restart/; # 直近のINNERループを脱出
       last OUTER if $input =~ /^quit/;    # 明示されたOUTERループを脱出
       print "$i\n";
   } continue {
       $i++;
   }
}

next[編集]

残りの文をスキップし、次の反復に移ります。 ループ条件式は評価されます。continueブロック、for文の継続式も評価されます。

redo[編集]

残りの文をスキップし、反復をやりなおします。 ループ条件式は評価されません。continueブロック、for文の継続式も評価されません。

continueブロック[編集]

continueブロック中の制御の例を上げます。

my $i = 0;
{                        #1.
    print "OUTER\n";
    {                    #2.
        $i ++ ;
        print "INNER\n" ;
    } continue {
        redo if $i < 10 ;
        print "$i\n"
    }
}

この場合のredoは#1のブロックではなく、直近の#2ブロックを制御する振舞いをします。



変数とデータ型[編集]

変数[編集]

Perlでは、変数は「データを格納する領域(オブジェクト)に付けられた名前」です。 同じオブジェクトを2つ以上の変数が指し示すこともありますし、配列の要素のように、単体では名前がないオブジェクトもあります。 変数を用いることにより、データをより柔軟に扱うことができます。

変数の利用の形態は大きく分けて宣言代入参照の3種です。

データ型[編集]

Perlには3つの組み込みデータ型があります。

スカラー
文字列
サイズは問わず、使用可能なメモリ量に制限されます
数値
整数
処理系固有のネイティブな整数
浮動小数点数
処理系固有のネイティブな整数
文字列で表現された数値
上記の整数・浮動小数点数をPerlの数値リテラルで表現したもの(”NaN” ”Inf” なども含まれます)
参照
これについては リファレンス で説明します
配列
カラーを0から始まる番号でインデックス付けした順序付きコレクション
ハッシュ
スカラー値を関連する文字列キーでインデックス付けした順序付きでないコレクション

接頭辞[編集]

変数のデータ型は、接頭辞( sigil ; シジル)によって区別します。

変数の種類と接頭辞
種類 接頭辞 説明
スカラー $ 数値や文字列などの値を1つだけ保持します。
配列 @ 複数の値を、順序付きで保持します。
ハッシュ % 複数の値を、重複しないキーに結びつけ保持します。
リファレンス $ スカラー、配列あるいはハッシュのメモリ上のアドレスを保持します。
リファレンスは、特殊なスカラーなので接頭辞は同じ$です。

データ型の種類[編集]

スカラー[編集]

スカラーは、内部に構造をもたない「ただ一つ」の値を保持できるデータ型で、接頭辞は、$(ドルマーク;Scalar の S)です。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $name = "太郎";# レキシカル変数 $name を "太郎" で初期化
my $age = 30;     # レキシカル変数 $age を 30 で初期化

say $name;
say $age;
実行結果
太郎
30
スカラー変数の接頭辞は、$(ドルマーク;Scalar の S)です。
数学では「スカラー」の対義語は「ベクトル」ですが、Perlでは、「リスト」が「スカラー」の対義語です。
数学的にはしっくりきませんが、文字列もスカラーです。
変数が示している値が数値か文字列かは、値側にある情報「型」により決まります。
上記コードでは、「name」という名称のスカラー変数 $name と、「age」という名称のスカラー変数 $age があります。
スカラー変数 $name は、文字列 "太郎" を保持し、
スカラー変数 $age は、数値(整数) 30 を保持します。
このように、一つの変数は、単一の値を保持できます。

スカラーリテラルの表記[編集]

文字列リテラル
”ABC and Z”'ABC and Z'のように、(ダブルクォーテーションマーク)や(シングルクォーテーションマーク)で囲みます。
数値
囲む必要はありませんが、囲んでも実行時に数値として解釈されます。また、NaN や Inf のような特殊な値は、囲む必要があります。

変数名を含む識別子の規約[編集]

  1. 識別子の先頭は、英大文字・英小文字あるいは ’_’
  2. 識別子の2文字目以降は、英大文字・英小文字・'0'..'9' あるいは ’_’
  3. 識別子の長さは、1文字以上251文字以下
    識別子の正規表現
    [A-Za-z_][A-Za-z_0-9]{0,250}
    
不正な識別子の例
123age
new-word
フラッグ
  1. 先頭に数字は使えない
  2. ’-’は変数名に使えない
  3. 論外

演算子主導の型強制[編集]

Perlは、演算子式を評価するに当たり、演算子ごとにオペランドの型を強制的に変換します。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $age = 30;       say __LINE__ . ": $age";
$age = $age . "1";  say __LINE__ . ": $age";
$age = $age + 1;    say __LINE__ . ": $age";
$age = $age x 3;    say __LINE__ . ": $age";
$age = $age / 302;  say __LINE__ . ": $age";
実行結果
5: 30
6: 301
7: 302
8: 302302302 
9: 1001001
このように、演算子によってオペランドが数値と解釈されたり文字列と解釈されたりします。
逆に言うと、演算子を見ればオペランド(と式の値)の型がわかります。

次のプログラムは、等価な代入演算子による実装です。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $age = 30;   say __LINE__ . ": $age";
$age .= "1";    say __LINE__ . ": $age";
$age += 1;      say __LINE__ . ": $age";
$age x= 3;      say __LINE__ . ": $age";
$age /= 302;    say __LINE__ . ": $age";
実行結果
5: 30
6: 301
7: 302
8: 302302302 
9: 1001001

例外的に、インクリメント演算子は数値にも文字列にも作用します。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my $n = 3;  say __LINE__ . ": $n";
$n++;       say __LINE__ . ": $n";
$n++;       say __LINE__ . ": $n";

my $s = "K";say __LINE__ . ": $s";
$s++;       say __LINE__ . ": $s";
$s++;       say __LINE__ . ": $s";

$s = "BY";  say __LINE__ . ": $s";
$s++;       say __LINE__ . ": $s";
$s++;       say __LINE__ . ": $s";
$s++;       say __LINE__ . ": $s";
実行結果
5: 3
6: 4
7: 5
9: K
10: L
11: M
13: BY
14: BZ
15: CA 
16: CB
5-7 の数値のインクリメントは、違和感ありませんが
9-11 の1文字の文字列のインクリメントは、キャラクターコードを増している???と思いますが、
14-16 の2文字の文字列のインクリメントでは、桁上りをしています!

このような文字列をオペランドに取ったときのインクリメントをマジカルインクリメントと呼びます。

ほかのプログラミング言語との違い
C/C++と違いPerlでは変数宣言でに、int や double などの型を指定することはありません。

Perlでは、スカラー変数に整数・浮動小数点数・文字列やリファレンスの間で暗黙の変換が働くからです。

レキシカルスコープのスカラー変数の宣言
my $変数名 = 初期値;
例えば、print 関数の引数に整数が渡されれば、自動的に十進数の文字列に変換されます。
このように、演算子・関数・サブルーチンやメソッドが適宜変換します。
これは、Perlが参考にしたAWKと同じ特徴です。

また、Perlで「データ型」というと

  • スカラー
  • 配列
  • ハッシュ
  • (コード)
  • (ファイルハンドル)
  • (フォーマット)

などのことで、接頭辞などで区別されます。


配列[編集]

配列はスカラーの集合で、整数のインデックスでそれぞれの要素スカラーを参照できるデータ型で、接頭辞は、@(アットマーク;array の a)です。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my @ary = ("太郎", 30);            # 配列変数 @ary を、リスト ("太郎" 30) で初期化

say __LINE__ . ": $ary[0]";        # 配列変数 @ary の 0 番目の要素を参照
say __LINE__ . ": $ary[1]";        # 配列変数 @ary の 1 番目の要素を参照
say __LINE__ . ": $ary[-1]";       # 配列変数 @ary の -1 番目(最後)の要素を参照
say __LINE__ . ": $ary[-2]";       # 配列変数 @ary の -1 番目(最後から 2 番目)の要素を参照

say @ary;                          # そのまま文字列化すると、要素を文字列化したものを区切り文字なく連結
{ local $, = ";" ; say @ary; }     # {} でスコープを切って local で区切り文字グローバル変数 $, をローカライズしたので
say @ary;                          # スコープを抜けると元通り

say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 文字列中で展開すると、区切り文字は1文字の空白
say __LINE__ . ": \@ary = @{[@ary]}";# ベビーカー演算子 @{[式]} でも同じ

$ary[1] = 25;                      # 1番めの要素に 25 を代入
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 置換わる

$ary[1]++;                         # インクリメント
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 増える

$ary[1] = "ABC";                   # 1番めの要素に "ABC" を代入
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 置換わる

$ary[1]++;                         # インクリメント
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 増える!

push @ary, "XYZ";                  # push は配列の末尾に追加
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 増える(違う意味で)

unshift @ary, "UVW";               # unshift は配列の先頭に追加
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 増える(また違う意味で)

my $x = shift @ary;                # shift は先頭要素の取出し
say __LINE__ . ": $x";             #   戻値は取出した値
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 先頭がなくなった

my $y = pop @ary;                  # pop は末尾要素の取出し
say $y;                            #   戻値は取出した値
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 末尾がなくなった

my $z = @ary;                      # スカラ変数へ配列変数を代入すると
say __LINE__ . ": \$z = $z";       # 要素数が入る

push @ary, qw(A B C D);            # リストをpush(qw/STRING/の例)
say __LINE__ . ": \@ary = @ary";   # 展開されて追加される

foreach my $el(@ary) {  # foreach ループは先頭から順位要素にブロックを適用
  say __LINE__ . ": \$el = $el";
}

foreach (@ary) {        # ループ変数を宣言しなくても $_ で要素を参照できる
  say __LINE__ . ": \$_ = $_";
}

say __LINE__ . ": \$_ = $_" foreach (@ary); # 同じ意味
実行結果
7: 太郎
8: 30
9: 30
10: 太郎
太郎30
太郎;30
太郎30
16: @ary = 太郎 30
17: @ary = 太郎 30
20: @ary = 太郎 25
23: @ary = 太郎 26
26: @ary = 太郎 ABC
29: @ary = 太郎 ABD
32: @ary = 太郎 ABD XYZ
35: @ary = UVW 太郎 ABD XYZ
38: UVW
39: @ary = 太郎 ABD XYZ
XYZ
43: @ary = 太郎 ABD
46: $z = 2
49: @ary = 太郎 ABD A B C D
52: $el = 太郎
52: $el = ABD
52: $el = A
52: $el = B
52: $el = C
52: $el = D
56: $_ = 太郎
56: $_ = ABD
56: $_ = A
56: $_ = B
56: $_ = C
56: $_ = D
59: $_ = 太郎
59: $_ = ABD
59: $_ = A
59: $_ = B
59: $_ = C 
59: $_ = D
接頭辞は、@(アットマーク;array の a)です。
配列の要素にはスカラーが入り、1つの配列に文字列や数値やリファレンスが混在することができます。

配列変数の代入の意味論[編集]

#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;

my @x = 1..10;
say __LINE__ . ":\@x --> @x";

my @y = @x;
say __LINE__ . ":\@y --> @y";

$y[$_] *= 2 foreach (0..$#y);
say __LINE__ . ":\@x --> @x";
say __LINE__ . ":\@y --> @y";
実行結果
6:@x --> 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
9:@y --> 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
12:@x --> 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
13:@y --> 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
Perlで、配列変数同士のコピーは、全ての要素の一対一の複製です。

当たり前のようですが、動的型付けの言語の中では、意外と少数派です。

Rubyの例
x = Array(1..10)
puts "#{__LINE__}:x --> #{x}"

y = x
puts "#{__LINE__}:y --> #{y}"

y.map!{|i| i * 2}
puts "#{__LINE__}:x --> #{x}"
puts "#{__LINE__}:y --> #{y}"
実行結果
2:x --> [1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]
5:y --> [1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]
8:x --> [2, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 18, 20] 
9:y --> [2, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 18, 20]
Rubyでは、配列の代入は別名を作ることになり、同じオブジェクトを示します。
このため、片方の変数をつかい配列要素の値を書換えると、他方から参照しても書換わります。
複製が欲しい場合は、Array$clone をつかいます。
JavaScriptの例
let x = [...Array(10)].map((_, i) => i + 1)
console.log(`x --> ${x}`)

let y = x
console.log(`y --> ${y}`)

for (let i = 0, len = y.length; i < len; i++)
  y[i] *= 2
console.log(`x' --> ${x}`)
console.log(`y' --> ${y}`)
実行結果
x --> 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10
y --> 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10
x' --> 2,4,6,8,10,12,14,16,18,20 
y' --> 2,4,6,8,10,12,14,16,18,20
JavaScript、配列の代入は別名を作ることになり、同じオブジェクトを示します。
やはり、片方の変数をつかい配列要素の値を書換えると、他方から参照しても書換わります。
複製が欲しい場合は、Array$concat を無引数でつかいます。

このほか、Pythonも配列の代入は別名作成です。少数派ですが、PHPがPerlと同じです。

配列リテラル[編集]

配列にリテラルはありません。 配列リテラル風に見えるものはリストです。

リスト[編集]

リストは、スカラー・配列やハッシュのようなデータ型ではなく書式です。

配列変数の初期化にリストが使われるので紛らわしいのですが、

  • 「配列変数」はあり「リスト変数」はありません。
  • 「リストを返す関数」とはいいますが、「配列を返す関数」とはいいません。
  • 「リストコンテキスト」とはいいますが、配列コンテキストとはいいません。

リストは、複数の変数を一括宣言したり、多値代入につかわれます。

配列とリストは似通っていますが区別する必要があります。

use v5.12; # v5.12 は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

my @name = ("太郎", "次郎");
my ($name1, $name2) = @name;
say $name[1];
say "$name[1]";
say @name;
say "@name";

my ($x, $y) = (123, 999);
say "$x $y"
実行結果
次郎
次郎
太郎次郎
太郎 次郎 
123 999

なお、

my @name = ("太郎", "次郎");
print ">$name<\n";
実行結果
><
エラーにはなりませんが、$nameは表示されません。

つぎに

use v5.12; # v5.12 は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

my @name = ("太郎", "次郎");
print ">$name<\n";
エラー表示
Global symbol "$name" requires explicit package name (did you forget to declare "my $name"?) at Main.pl line 5. 
Execution of Main.pl aborted due to compilation errors.
と2つのプラグマを補うと、エラーを発見してくれます。
use v5.12;
use warnings;
の2つは必ず指定しましょう。
use v5.12;v5.12は、このバージョンからstrictがディフォルト化されたので使いましたが、2010/04/16 リリースなのでコレより古いリリースを使っている可能性は2022年11月現在ないと思います。また、use v5.12;すれば say が使えるようになります。

qw演算子を使って

my @name = qw(太郎 次郎);
say $name[1];
実行結果
次郎

qw演算子は、空白で区切った文字のシーケンスを受け取り、区切られた文字列を要素とするリストを返します。

リストの文字列化
my @ary = (10,4,2);
say @ary ;
実行結果
1042
このように、リストの要素は文字列化された後、区切り文字なしに連結されます。

区切り文字[編集]

10,4,2のように区切り文字をつけて出力したい場合、組込み関数 join を使うか、特殊変数$,を使います。

join と $,
use v5.12; # v5.12 は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

my @ary = (10, 4, 2, 8);
say join "," , @ary;

{ 
    local $, = "'";
    say @ary;
}
say @ary;
実行結果
10,4,2,8
10'4'2'8 
10428
$, はグローバルな特殊変数なので、一旦値を変えると自動的には元に戻らないので、コードブロックでスコープを切ってlocal宣言することで値を復帰できるようにします。

sort関数による並べ換え[編集]

sort関数を使うと、配列を並べ替える事ができます。 並べ替えることができますが、数値の配列であっても辞書順に並べ替えてしまいます。

辞書順にソート
use v5.12; # v5.12 は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

my @ary = (10, 4, 2, 8);

say "0: @ary";
say "1: @{[ sort @ary ]}";
say "2: @{[ sort { $a <=> $b } @ary ]}";
say "3: @{[ sort { $b <=> $a } @ary ]}";
say "4: @{[ sort { $b cmp $a } @ary ]}";
say "5: @{[ sort { $a cmp $b } @ary ]}";
実行結果
0: 10 4 2 8
1: 10 2 4 8
2: 2 4 8 10
3: 10 8 4 2
4: 8 4 2 10 
5: 10 2 4 8
1:が辞書順になる理由は、比較が文字列として行なわれるからです。
2:{$a <=> $b}が追加部分ですが、$a? <=>? $b が今までと気配が違います。
sort関数はPerl4の頃からあり、いまなら@_を使うところですが、過去のコードとの後方互換性からこの形式で残っています。
プロトタイプ($$)を使う方法も用意されましたが、無名関数が使えないので冗長な表現になり、名前空間汚染という意味では $a $b といい勝負です。
$a$bは、パッケージ内に所属しているグローバル変数です(sub のように @_ で引数を受け取るのではなくグローバル変数を使っています)。
<=> は宇宙船演算子といわれる二項演算子で、大なり(1)・等しい(0)・小なり(-1)を返します。
sort は並べ替えのアルゴリズムの「比較」の部分にこのブロックを使います。
$a$bは、このような出自であり use strict の「グローバル変数が使われています」のチェックをすり抜けてしまいます。
$a$bは、sort 以外では使ってはいけません。
$a$bは、sort 以外では使ってはいけません。
3:{$b <=> $a}が変更部分です。左右の項を入れ替えたので逆順にソートされます。
4:{$b cmp $a}が変更部分です。比較演算子を文字列比較演算子としたので、辞書逆順にソートされます。
5:{$a cmp $b}が変更部分です。左右の項を入れ替えました。これがコードブロックを渡さなかったときのディフォルト動作です。
2001年9月9日問題
Perlは、Unix時間(1970年1月1日0時からの経過秒数)を扱う際に、この問題に関連した潜在的な不具合がありました。

具体的には、Perlの組み込み関数sort()がデフォルトで文字列ソートを行うことが問題の原因となりました。

sort()は数値でも一旦文字列に変換してから並べ替えを行います。そのため、Unix時間が10桁(1000000000秒)になった2001年9月9日前後で、この並べ替えがおかしくなってしまったのです。

例えば、以下のようなソートを行うと:

my @times = (999999999, 1000000000);
my @sorted = sort @times;
say "@{[ @sorted ]}" #=> 1000000000 999999999

結果は 1000000000 999999999 となり、本来の時系列とは逆転してしまいます。

これは、文字列として "1000000000" と "999999999" を比較すると、先頭の"1"が"9"より小さいため、この順番になってしまうためです。

この問題に対処するには、sort()に数値ソートの引数を渡す必要がありました:

my @times = (999999999, 1000000000);
my @sorted = sort {$a <=> $b} @times;
say "@{[ @sorted ]}" #=> 999999999 1000000000

このように、Perlの文字列優先のデフォルト動作と、開発者がUnix時間の10桁化を意識していなかったことが、この問題の発生につながりました。

幸いPerlプログラマーの多くはこの問題に気づき、適切な回避策を講じることができました。しかし、この問題は潜在的な不具合につながる可能性があり、Perlプログラマに日時処理の注意を促す良い教訓となりました。

ちなみにEpochからの通算秒が8桁から9桁に変わったのは 1973年3月3日、Perlが誕生する1987年より前です。 10桁から11桁に変わるのは 2286年11月20日です。


スライス[編集]

スライスは、配列やハッシュの部分集合へのアクセス方法を提供します。

スライスの例
use v5.12; # v5.12 は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

my @ary = map { $_ * 10 } 0..9;
my %hash;
$hash{$_} = uc $_ foreach "a".."f";

print <<EOS;
\@ary --> @ary
\@ary[1,4] --> @ary[1,4]
\@ary[1..4] --> @ary[1..4]
\@ary[0,1,4..6] --> @ary[0,1,4..6]
\@ary[9,0] --> @ary[9,0]

\%hash --> @{[ map {"$_=>$hash{$_},"} sort keys %hash ]}
\@hash{"a","b"} --> @{[ @hash{"a","b"} ]}
\@hash{"d".."f"} --> @{[ @hash{"d".."f"} ]}
\@hash{"f","a"} --> @{[ @hash{"f", "a"} ]}
\@hash{qw(b e e f)} --> @{[ @hash{qw(b e e f)} ]}
\@hash{"f","a"} --> @{[ @hash{"f","a"} ]}

EOS

say __LINE__ . ": \@ary --> @ary";
@ary[3..5] = 5..7;
say __LINE__ . ": \@ary --> @ary";
@ary[5..9] = 5..100;
say __LINE__ . ": \@ary --> @ary";

say __LINE__ . qq(: \%hash --> @{[ map {"$_=>$hash{$_},"} sort keys %hash ]});
@hash{"a".."c"} = "AA".."AC";
say __LINE__ . qq(: \%hash --> @{[ map {"$_=>$hash{$_},"} sort keys %hash ]});
delete @hash{"b", "e"};
say __LINE__ . qq(: \%hash --> @{[ map {"$_=>$hash{$_},"} sort keys %hash ]});
実行結果
@ary --> 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
@ary[1,4] --> 10 40
@ary[1..4] --> 10 20 30 40
@ary[0,1,4..6] --> 0 10 40 50 60
@ary[9,0] --> 90 0

%hash --> a=>A, b=>B, c=>C, d=>D, e=>E, f=>F,
@hash{"a","b"} --> A B
@hash{"d".."f"} --> D E F
@hash{"f","a"} --> F A
@hash{qw(b e e f)} --> B E E F
@hash{"f","a"} --> F A

24: @ary --> 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
26: @ary --> 0 10 20 5 6 7 60 70 80 90
28: @ary --> 0 10 20 5 6 5 6 7 8 9
30: %hash --> a=>A, b=>B, c=>C, d=>D, e=>E, f=>F,
32: %hash --> a=>AA, b=>AB, c=>AC, d=>D, e=>E, f=>F, 
34: %hash --> a=>AA, c=>AC, d=>D, f=>F,
配列の場合は、@ 配列変数 [ リスト ]の形式で、リストの要素を添字として対応した値リストがかえります。
ハッシュの場合は、@ ハッシュ変数 { リスト }の形式で、リストの要素をキーとして対応した値のリストがかえります。
配列もハッシュも、スライスは左辺値のリストで、スライスを左辺にリストを代入すると、配列やハッシュの内容を書き換えることができます。
スライスの引数のリストは、,で区切った値、..で示した範囲(マジカルインクリメントも含む)、qw//、関数の戻値など様々なバリエーションがありえるので、強力な表現力を持ちますが、同時にパズル的に難解なコードも書けることを意味しています。

ハッシュ[編集]

ハッシュは、キーとなる文字列とスカラーの値がペアの集合のデータ型です。ハッシュは配列とは違って、順序は一定でないことが保証されます。 ハッシュ変数の接頭辞は % です。

構文
%ハッシュ変数 = (
    "キー1" => 値1,
    "キー2" => 値2,
          
          
    "キーn" => 値n,
);
キーが、Perlの識別子として有効ならば
構文
%ハッシュ変数 = (
    キー1 => 値1,
    キー2 => 値2,
          
          
    キーn => 値n,
);
と書けます。
キーを、Perlの識別子として有効にすれば
my %myHash = ("Key1" => 3, "Key2" => 4);
say $myHash{"Key1"};
my %myHash = (Key1 => 3, Key2 => 4);
say $myHash{Key1};
と書くことができます。
コード例
#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

my %hash = (
    Tom => 18,
    Joe => 16,
);

say __LINE__ . qq(: \$hash{Tom} -> $hash{Tom});
say __LINE__ . qq(: \$hash{Joe} -> $hash{Joe});
##say __LINE__ . qq(: \$hash{Sam} -> $hash{Sam});

$hash{Tom}++;
say __LINE__ . qq(: \$hash{Tom} -> $hash{Tom});
$hash{Joe}++;
say __LINE__ . qq(: \$hash{Joe} -> $hash{Joe});

say __LINE__ . qq(: \%hash -> %hash);
say __LINE__ . qq(: \@{[%hash]} -> @{[%hash]});

$hash{Sam} = 0;
say __LINE__ . qq(: \@{[%hash]} -> @{[%hash]});
say __LINE__ . qq(: \@{[keys %hash]} -> @{[keys %hash]});
say __LINE__ . qq(: \@{[values %hash]} -> @{[values %hash]});
say __LINE__ . qq!: \@{[map { "\$_:\$hash{\$_}" } keys %hash]} -> @{[map { "$_:$hash{$_}" } keys %hash]}!;

foreach my $k(keys %hash) {
    $hash{$k}++;
}
say __LINE__ . qq!: \@{[map { "\$_:\$hash{\$_}" } keys %hash]} -> @{[map { "$_:$hash{$_}" } keys %hash]}!;

foreach (keys %hash) {
    $hash{$_}++;
}
say __LINE__ . qq!: \@{[map { "\$_:\$hash{\$_}" } keys %hash]} -> @{[map { "$_:$hash{$_}" } keys %hash]}!;

$hash{$_}++ foreach (keys %hash);
say __LINE__ . qq!: \@{[map { "\$_:\$hash{\$_}" } keys %hash]} -> @{[map { "$_:$hash{$_}" } keys %hash]}!;
実行結果
10: $hash{Tom} -> 18
11: $hash{Joe} -> 16
15: $hash{Tom} -> 19
17: $hash{Joe} -> 17
19: %hash -> %hash
20: @{[%hash]} -> Joe 17 Tom 19
23: @{[%hash]} -> Tom 19 Sam 0 Joe 17
24: @{[keys %hash]} -> Tom Sam Joe
25: @{[values %hash]} -> 19 0 17
26: @{[map { "$_:$hash{$_}" } keys %hash]} -> Tom:19 Sam:0 Joe:17
31: @{[map { "$_:$hash{$_}" } keys %hash]} -> Tom:20 Sam:1 Joe:18
36: @{[map { "$_:$hash{$_}" } keys %hash]} -> Tom:21 Sam:2 Joe:19 
39: @{[map { "$_:$hash{$_}" } keys %hash]} -> Tom:22 Sam:3 Joe:20
このように、キーに対応する値を返します。
=> 演算子はコンマ演算子と同じ働きをしますが、左オペランドの値を必ず文字列として扱うため、ハッシュを生成するときに多く用いられます。また、コンマを使うよりもキーと値の対応が明確になるという利点もあります。
ハッシュはキーと値が関連付けられたリストです。
値の参照
$ハッシュ変数 { キー }
値の参照を左辺値にすると、既存のハッシュエントリーの値の更新、あるいは存在しないキーを持ったエントリーを追加できます。
エントリーの削除
delete $ハッシュ変数 { キー }
ハッシュの順序
%age = (
    Tom => 30,
    Joe => 20,
);

print <<EOS;
@{[%age]}
EOS
実行結果(1)
Tom 30 Joe 20
実行結果(2)
Joe 20 Tom 30
実行するたびに、実行結果(1)実行結果(2)がランダムに出力されます。
配列はデータの並び順が決まっていますが、キーと値がペアになっているということのみが保証され、データの順番は保証されません(保証されないどころか、セキュリティ強化のため、参照するたびに順序が変わります[3])。
特に Perl 5.18.0 以降は、ハッシュ実装に対する「アルゴリズム複雑化攻撃」( Algorithmic Complexity Attacks )に対して十分な強度を得るよう「ハッシュシードのランダム化」「ハッシュトラバーサルのランダム化」「バケット順序の撹乱」「新しいデフォルトのハッシュ関数」「代替ハッシュ関数 Siphash」などのセキュリティ強化が行なわれています[4]
  • 他言語の類似機能
    JsvaScript
    Objectオブジェクト(ルートオブジェクト)がハッシュ(連想配列)です。が、objectはプロトタイプも含むので Mapオブジェクトのほうがより近いです。
    Python
    辞書型
    Ruby
    Hashクラス
    AWK
    AWKの配列は連想配列です。

Perlが扱うデータ[編集]

Perlでは、演算子によってオペランドの型が決まるので、それに合わせて暗黙の型変換が起こります。 これは、明示的な型変換の手間を省く一方、プログラマーの意図とは異なる変換が行なわれる危うさも含んでいます。

use v5.12; # v5.12 は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

my $x = 52;
my $y = "nd street";
say $x + $y;
say $x . $y;
実行結果
52
52nd street
実行時エラー
Argument "nd street" isn't numeric in addition (+) at Main.pl line 6.
use warnings;で警告を有効にしたので、文字列が0に暗黙変換されたことが指摘されています。

文字列リテラル[編集]

「Hello World」 のような文字列をPerl で扱う場合、"(ダブルクォーテーション)で囲みます。

"Hello World"

シングルクォーテーション ' ' で文字列を囲むことも出いますが、

  1. \nなどのバックスラッシュエスケープシーケンスが置換わらない。
  2. 変数や式が展開されない。

この2点がダブルクォーテーションで囲んだ場合と異なります。

型強制[編集]

use v5.30.0;
use warnings;

my $x = "123";
my $y = 654;
say $x . $y;
say $x + $y;
実行結果
123654
777
.(ピリオド ; 文字列連結演算子) は、両辺を文字列に暗黙のうちに変換して連結した文字列を返します。
+(プラス ; 数値加算演算子) は、両辺を数値に暗黙のうちに変換して和を返します。

このように、Perlでは演算子がオペランドを暗黙に変換するので、演算子ごとのオペランド型の理解が大切になります。

引用符と引用符類似演算子[編集]

通常、引用符で囲まれた文字列は、リテラル値として考えられていますが、Perlでは演算子として機能し、様々な種類の補間やパターンマッチの機能を提供します。 Perlでは、これらの動作のために通常の引用符が用意されていますが、任意の引用符を選択する方法も用意されています。 次の表では、{}は区切り文字のペアを表しています。

引用符と引用符類似演算子
慣用表記 汎用表記 意味 変数や式の展開
'' q{} リテラル 不可
"" qq{} リテラル
`` qx{} コマンド
qw{} 単語リスト 不可
// m{} パターンマッチ
qr{} パターン
s{}{} 置換
tr{}{} 変換 不可
y{}{} 変換 不可
<<EOF ヒアドキュメント
†:'' がデリミタでない場合に限ります。
‡:一定の条件で可 tr の項目参照。

数値[編集]

Perlの数値は、内部的にはネイティブな整数・ネイティブな浮動小数点数・数値を示す文字列で記憶します。 数値リテラルは、10進数、2進数(0bを前置), 8進数(0あるいは0oを前置), 16進数(0xを前置)によって数値を表現できます。 また、指数表現も可能です。

use v5.34;
use warnings;

print <<EOS;
42\t--> @{[ 42 ]}
0b1101\t--> @{[ 0b1101 ]}
0177\t--> @{[ 0177 ]}
0o333\t--> @{[ 0o333 ]}
0xff\t--> @{[ 0xff ]}
3.14\t--> @{[ 3.14 ]}
5.00e3\t--> @{[ 5e3 ]}
EOS
実行結果
42	--> 42
0b1101	--> 13
0177	--> 127
0o333	--> 219
0xff	--> 255
3.14	--> 3.14 
5.00e3	--> 5000

非数:NaNと無限大:Inf[編集]

Perlは、数値としての非数(NaN)と無限大(Inf)をサポートしています。 ただし、大概のNaNやInfが返りそうな演算では例外が上がって来ますし、数値リテラルとしての NaN や Inf はなく、"NaN" と "Inf" をつかいます。 このとき、大文字小文字を問わず単純な先頭一致なので、以下のような少し面倒な状況がおこります。

use v5.30.0;    # v5.12 以降は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

eval { my $x = 1.0/0.0 }; # JavaScript, Ruby では無限大がかえる
warn $@ if $@;            # Perl では、Illegal division by zero

eval { my $x = 0.0/0.0 }; # JavaScript, Ruby では非数がかえる
warn $@ if $@;            # Perl では、Illegal division by zero

say 0+"information";
say 0+"nano";

my $huge = 10**1010;
say $huge;
say -$huge;
say $huge - $huge;
実行時の警告
Illegal division by zero at Main.pl line 4.
Illegal division by zero at Main.pl line 7.
Argument "information" isn't numeric in addition (+) at Main.pl line 10. 
Argument "nano" isn't numeric in addition (+) at Main.pl line 11.
実行結果
Inf
NaN
Inf
-Inf 
NaN
数値としての無限大は ”Inf” に、非数は ”NaN” に正規化されます。
単純な文字列から数値への変換(Perlが常々行う暗黙の強制変換でも)無限大や非数に転んでしまう危うさあることを示しています。

変数 $n があるとき、 $n != $n が真なら NaN、abs($n) == "Inf" が真なら Inf または -Inf です。

演算誤差と精度保証[編集]

Perlに限らず、数値計算には誤差が伴います。 例えば、0.01 を 100 回足しても 1 にはなりません。 これを保証する方法はいくつかありますが、ここではカハンの加算アルゴリズムを紹介します。

use v5.30;    # v5.12 以降は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

my ( $delta, $iter ) = ( 0.01, 100 );
my $sum = 0.0;
$sum += $delta foreach ( 1 .. $iter );
say sprintf "素朴な実装:\t\t%.55f", $sum;

$sum = 0;
my $c = 0;
foreach ( 1 .. $iter ) {
    my $y = $delta - $c;
    my $t = $sum + $y;
    $c   = ( $t - $sum ) - $y;
    $sum = $t;
}
say sprintf "カハンの加算アルゴリズム:\t%.55f", $sum;

use List::Util qw(sum);
my @v;
push @v, $delta foreach ( 1 .. $iter );
say sprintf "List::Util::sum:\t%.55f", List::Util::sum @v;
実行結果
素朴な実装:		1.0000000000000006661338147750939242541790008544921875000
カハンの加算アルゴリズム:	1.0000000000000000000000000000000000000000000000000000000 
List::Util::sum:	1.0000000000000006661338147750939242541790008544921875000
List::Utilモジュールのsumが、素朴な実装と同じ値というのはいがいでした。

特殊変数[編集]

プログラマーが変数を宣言しなくても、いくつかの変数は機能が決まっていて、事前にPerlに用意されており、このような変数を特殊変数あるいは処理系定義済み変数と言います。

プログラム名[編集]

たとえば特殊変数 $0 は、プログラム名が代入されています。

use v5.12; # v5.12 は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

say $0;
say `ps -x`;

$0 = "(secret)";

say $0;
say `ps -x`;
実行結果
Main.pl
    PID TTY      STAT   TIME COMMAND
     10 ?        S      0:00 /bin/sh ./exec_command
     11 ?        S      0:00 perl Main.pl
     12 ?        R      0:00 ps -x

(secret)
    PID TTY      STAT   TIME COMMAND
     10 ?        S      0:00 /bin/sh ./exec_command
     11 ?        S      0:00 (secret)
     13 ?        R      0:00 ps -x
$0 は、値を参照するだけでなく上書きすることもできます。
値を上書きすると、Perlのスクリプトから参照できる値が変わるだけでなく、環境も書換えます。

$^O:OS名[編集]

$^T:プロセス開始時刻[編集]

$^V:perlインタープリタバージョン[編集]

$$:プロセスID[編集]

use v5.12; # v5.12 は use strict の機能を含んでいます。
use warnings;

print <<EOS;
\$^O: $^O\t-- OS名
\$^T: $^T\t-- プロセスの開始時刻(エポックからの通算秒)
\$^V: $^V\t-- perl インタープリターバージョン
\$\$: $$\t-- Process ID
EOS
実行結果
$^O: linux	-- OS名
$^T: 1668142037	-- プロセスの開始時刻(エポックからの通算秒)
$^V: v5.30.0	-- perl インタープリターバージョン 
$$: 11	-- Process ID

コンテキスト[編集]

変数、関数、定数などが、式の中でどのように評価されるか決定するものです。
大別するとスカラー・コンテキストとリスト・コンテキストがあり、スカラー・コンテキストにおかれた値はスカラーとして、リスト・コンテキストにおかれた値はリストとして評価されます。
コンテキストと実際のデータが食い違っている場合、次のような規則で評価されます。

  • スカラー・コンテキストにリストがおかれた場合、リストの最後の要素が評価されます(コンマ演算子の為)。
  • リスト・コンテキストにスカラーがおかれた場合、そのスカラー1個だけを要素とするリストであると解釈されます。

どのようにコンテキストが提供されるか、以下にいくつか例を示します。

代入式は右辺に、左辺と同じコンテキストを提供します:

コード例
my @array = qw(Foo Bar Baz);
my $var = @array;
print $var
実行結果
3
qw は、つづく丸カッコ内をスペースで区切ってリスト化する演算子です。



配列はスカラー・コンテキストで評価されるとその要素数を返すので、結果として$numberには3が代入されます。
ただしこのような結果になるのは配列だけです。 前述したとおり、リストがスカラー・コンテキストで評価されると、最後の要素が返されます:

コード例
my $var = qw(Foo Bar Baz);
my ($foo, $bar, $baz) = 'Foo';
print <<EOS;
$var
($foo), ($bar), ($baz)
EOS
実行結果
Baz 
(Foo), (), ()
右辺はスカラーですが、左辺がリスト値を期待している為、1つの要素'Foo'のみを持つリストと解釈されます。

これが $foo に代入されますが、残りの2つの変数については、対応する右辺値がない為未定義となります。
したがって、これは次のコードと等価です:

my ($foo, $bar, $baz) = ('Foo', undef, undef);

フォワード宣言されたサブルーチンは、デフォルトで引数にリスト・コンテキストを提供します:

sub user_func;
user_func 'foo', 'bar', 'baz';

これは次のように解釈されます。

user_func('foo', 'bar', 'baz');

つまり、括弧のないサブルーチン呼び出しはリスト演算子として扱われます。

もしこれを、

user_func('foo'), 'bar', 'baz'

と解釈させたいのなら、フォワード宣言にプロトタイプを付加することによって単項演算子として解釈させることができます:

sub user_func($);      # 実装にもプロトタイプが必要
user_func 'foo', 'bar', 'baz';



スカラー・コンテキストはさらに

に細分され、評価されます。

文字列コンテキスト[編集]

長さに制限のない文字列として扱われます。

数値はそのまま文字列に変換され、未定義値は空文字列になります。リファレンスも文字列になりますが、文字列として処理されたリファレンスを再びリファレンスに戻すことはできません:

my ($var, $refvar, $refstr);
$var = 'foo';
$refvar = \$var; #$$refvar eq 'foo'
$refstr = "$refvar";     # 文字列として格納
$$refstr; #エラー; $refstrはもはやリファレンスではない

数値コンテキスト[編集]

数値リテラルとして解釈できる文字列は数値として扱われます。それ以外の文字があるとそこで解釈が終了します。

#!/usr/bin/perl
use v5.12;
use warnings;

say sprintf __LINE__ . ": %d", 0 + '12345';
say sprintf __LINE__ . ": %d", 0 + '12345abcde';
say sprintf __LINE__ . ": %d", 0 + '123.45e2';
say sprintf __LINE__ . ": %d", 0 + '0b11000000111001';
say sprintf __LINE__ . ": %d", 0 + '012345';
say sprintf __LINE__ . ": %#x", 0 + '0x12345';
say sprintf __LINE__ . ": %#o", oct '12345';
say sprintf __LINE__ . ": %#x", hex '12345';
実行時エラー
Argument "12345abcde" isn't numeric in addition (+) at Main.pl line 6.
Argument "0b11000000111001" isn't numeric in addition (+) at Main.pl line 8.
Argument "0x12345" isn't numeric in addition (+) at Main.pl line 10.
実行結果
5: 12345
6: 12345
7: 12345
8: 0
9: 12345
10: 0x12345
11: 012345 
12: 0x12345
先頭に'0'があっても8進数とは解釈されませんが’0x’が先頭にあると16進数として評価されます。
基数を明示して変換するには oct() 関数や hex() 関数を利用します。

真偽値コンテキスト[編集]

ifやwhileなどの制御構文や修飾文、andやorなどの論理演算子が提供するコンテキストです。

偽となるものは:

  • 数値 0
    • 要素数0の配列
    • 要素数0のリスト
    • 要素数0のハッシュ
  • 文字列 '0'
  • 空文字列 ''
  • 未定義値 undef

であり、残りは全て真と解釈されます。

「文字列'0'」とは'0'という文字列のことであり、数値コンテキストで0と解釈される文字列全てのことではないので注意してください。
次のものは全て真となります:

'0.0';
'aaa';
'0 but true';

無効コンテキスト[編集]

評価した結果が捨てられてしまうので、値を期待しないコンテキストです。戻り値のない関数呼び出しなど、副作用を目的として使われます。
副作用もないコードは、perlに-wスイッチをつけて実行すると警告が発せられます:

'literal';

型グロブ[編集]

Perlでは異なるデータ型に対して同じ識別子を与えることができます:

$foo = 'bar';
@foo = ( 'bar', 'baz' );
%foo = ( bar => 'baz' );
sub foo { return 'bar' };

Perl処理系は内部に識別子テーブルと呼ばれるハッシュを持っています。そのキーは識別子であり、対応する値は型グロブというデータ構造です。型グロブは同じ識別子を持つすべてのデータ型へのリファレンスを格納しています。つまり上記の例だと識別子'foo'の型グロブにはスカラー、配列、ハッシュ、サブルーチンという4つのデータ型へのリファレンスが格納されています。型グロブは識別子の前に'*'というプレフィックスを付加して表現されます:

*foo;

型グロブ自身はリファレンスを格納したハッシュであり、キーはデータ型の名前です:

*foo{SCALAR}; # \$foo
*foo{ARRAY};  # \@foo
*foo{HASH];   # \%foo
*foo{CODE};   # \&foo
*foo{GLOB};   # \*foo; 自分自身へのリファレンス
*foo{IO};     # ファイルハンドル
*foo{FORMAT}  # フォーマット

型グロブへの代入[編集]

型グロブもデータ構造の一つですから、代入や評価ができます。型グロブに別の型グロブを代入すると、変数の別名(エイリアス)を定義することが出来ます:

$foo = 'FOO';
@foo = ( 'FOO', 'BAR' );
*bar = *foo;

$bar = 'BAR';
push( @bar, 'BAZ' );

print $foo, "\n";     #BAR
print @foo, "\n";     #FOOBARBAZ

これはかつてPerlにリファレンスがなかった頃、サブルーチンに引数を参照渡しするのに利用されていました。また、ファイルハンドルとフォーマットにはプレフィックスが存在しないので、これらを受け渡しする場合の唯一の手段でもありました。

for ( $i = 0; getline( *line ) != -1; $i++ ) {
    print "line $i: $line";
}

sub getline {
    local (*l) = @_;
    return defined( $l = <STDIN> ) ? length( $l ) : -1;
}

現在ではリファレンスが利用できるので、型グロブを使う必要はありません。ファイルハンドルやフォーマットに関してもIOモジュールなどでオブジェクトとして扱うことができます。

なお、型グロブは識別子テーブルの実体そのものですから、ブロックに結び付けられたレキシカルスコープにすることはできません。言い換えると、local変数にはできるがmy変数にはできません。

また、特定のデータ型のリファレンスを代入すると、そのデータ型に限定して別名を定義できます:

$foo = 'FOO';
@foo = ( 'FOO', 'BAR' );
*bar = \@foo; #配列のみ別名を定義

$bar = 'BAR';
push( @bar, 'BAZ' );

print $foo, "\n";       #FOO
print @foo, "\n";       #FOOBARBAZ
*qux = \&Foo::Bar::baz; # Foo::Barモジュールのbaz関数をqux関数としてインポートする

演算子[編集]

演算子とは、1つ以上のオペランドを伴って式を構成する構文要素です。 オペランドの数によって、単項演算子・二項演算子・三項演算子に分類されます。 同じ記号を使っても、単項演算子だったり二項演算子であったりする演算子もあります。 問えば、符号反転-$xと減算$x - $y は、同じ記号 - を使います。 さらに、デクリメント--$x も、同じ記号 - を使います(--で1つのトークンで間に空白などは入れられません)。

また。Perlの演算子は、オペランドの型を演算子の想定する型に強制的に型変換され演算が行われます。

$x + $y # 加算。オペランドが数値でない場合は数値に変換してから加算。
$x . $y # 結合。オペランドが文字列でない場合は文字列に変換してから結合。
$x x $y # 繰返し。左オペランドの文字列とみなし、右オペランドを数値とみなし、その回数だけ繰り返す。
このように演算子がわかれば、オペランドの型もわかります。
フランス語の名詞を憶えるときに性も同時に憶えるように、Perl の演算子を憶えるときにはオペランドの型も同時に憶えましょう。
多くのオペランドはスカラーです。
インクリメント++のように数値も文字列もとり得る例外や、二項演算子の x の様にリストを取る例外もありますが、本則を覚えたあと、各個の例外を理解するのが全体を理解する早道です。

演算子の優先度と結合性[編集]

演算子の優先順位と結合性は、Perlでは概ね数学の世界と同じように機能します。

演算子の優先順位は、ある演算子が他の演算子よりも強くグループ化されることを意味します。たとえば、2 + 4 * 5 の場合、乗算の方が優先順位が高いので、2 + 4 が乗算の左側のオペランドとしてグループ化されるよりも、4 * 5 が加算の右側のオペランドとしてグループ化されます。つまり、式は (2 + 4) * 5 ではなく、2 + (4 * 5) と書かれるようなもので、6 * 5 == 30 ではなく、2 + 20 == 22 となります。

演算子の優先度と結合方向[5]
演算子 結合方向
項 リスト演算子(左から)
->
++ -- 無結合
**
! ~ ~. \ +項 -項
=~ !~
* / % x
+ - .
<< >>
名前付き単項演算子 無結合
isa 無結合
< > <= >= lt gt le ge 連鎖[6]
== != eq ne <=> cmp ~~ 連鎖/無結合[6]
& &.
| |. ^ ^.
&&
|| //
.. ... 無結合
?:
= += -= *= などの代入演算子 goto last next redo dump
, =>
リスト演算子 (右から) 無結合
not
and
or xor

代入演算子[編集]

=[編集]

左辺の変数に右辺のオブジェクトを束縛します。
my, localstate による変数宣言に伴う = は代入ではなく初期化です。
コード例
#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;

my $x = 1;   # $x を 1 で初期化
say "\$x = $x";

$x = "abc";  # $x に "abc" を代入
say "\$x = $x";

my @x = ("xyz", 1, 3.14);  # @x を ("xyz", 1, 3.14) で初期化
say "\@x = @x";
say "\$x = $x";

my $y = 0;
$x = $y = 123;
say "\$x = $x, \$y  = $y";
実行結果
$x = 1
$x = abc
@x = xyz 1 3.14
$x = abc 
$x = 123, $y  = 123
$x の値に注目すると、代入するたびに方が違うオブジェクトに束縛されています。
これは正常な動作で、strict プラグマがあってもwarningsプラグマがあっても、違う型の値の代入もエラーも警告も出ません。
@x に代入した後も、$x の値は変わらないので「名前が同じでも接頭辞($ @ や %)が違う変数は別の変数」であることがわかります。
代入は式で、値は代入された値です。
代入は右結合なので、$x = $y = 123$x = ( $y = 123 ) と解されます。

+=[編集]

-=[編集]

*=[編集]

/=[編集]

%=[編集]

**=[編集]

LEFT OP= 右 の形式の演算子は、LEFT = LEFT OP 右 と等価です。 OP= で1つのトークンです。OP= の間に空白や改行があってはいけません。

$x += $y;     # $x = $x + $y と等価
$x -= $y;     # $x = $x - $y と等価
$x *= $y;     # $x = $x * $y と等価
$x /= $y;     # $x = $x / $y と等価
$x %= $y;     # $x = $x % $y と等価
$x **= $y;    # $x = $x ** $y と等価

.=[編集]

use v5.30.0;

my $x;
$x .= "abc";
say $x;

$x .= "XYZ";
say $x;
実行結果
abc 
abcXYZ
文字列を結合して代入します。
変数が未定義、あるいはみ初期化の場合(undefの場合)、undefが "" に自動変換され右辺の値と結合…つまり普通の代入が行なわれます。

x=[編集]

use v5.30.0;

my $x  = "abc";
$x x= 4;
say $x;
実行結果
abcabcabcabc
繰返して代入します。

算術演算子[編集]

+[編集]

-[編集]

*[編集]

/[編集]

%[編集]

**[編集]

四則演算と剰余および累乗です。
四則演算と剰余および累乗
#!/usr/bin/perl

use strict;
use warnings;

foreach my $x(-7, 0, -7) {
    foreach my $y(-3, 1, 3) {
        foreach my $op(qw(+ - * / % **)) {
            my $expr = "$x $op $y";
            print "$expr -> @{[eval $expr]}:\t"
        }
        print "\n"
    }
}
実行結果
-7 + -3 -> -10:	-7 - -3 -> -4:	-7 * -3 -> 21:	-7 / -3 -> 2.33333333333333:	-7 % -3 -> -1:	-7 ** -3 -> -0.00291545189504373:	
-7 + 1 -> -6:	-7 - 1 -> -8:	-7 * 1 -> -7:	-7 / 1 -> -7:	-7 % 1 -> 0:	-7 ** 1 -> -7:	
-7 + 3 -> -4:	-7 - 3 -> -10:	-7 * 3 -> -21:	-7 / 3 -> -2.33333333333333:	-7 % 3 -> 2:	-7 ** 3 -> -343:	
0 + -3 -> -3:	0 - -3 -> 3:	0 * -3 -> 0:	0 / -3 -> 0:	0 % -3 -> 0:	0 ** -3 -> Inf:	
0 + 1 -> 1:	0 - 1 -> -1:	0 * 1 -> 0:	0 / 1 -> 0:	0 % 1 -> 0:	0 ** 1 -> 0:	
0 + 3 -> 3:	0 - 3 -> -3:	0 * 3 -> 0:	0 / 3 -> 0:	0 % 3 -> 0:	0 ** 3 -> 0:	
-7 + -3 -> -10:	-7 - -3 -> -4:	-7 * -3 -> 21:	-7 / -3 -> 2.33333333333333:	-7 % -3 -> -1:	-7 ** -3 -> -0.00291545189504373:	
-7 + 1 -> -6:	-7 - 1 -> -8:	-7 * 1 -> -7:	-7 / 1 -> -7:	-7 % 1 -> 0:	-7 ** 1 -> -7:	 
-7 + 3 -> -4:	-7 - 3 -> -10:	-7 * 3 -> -21:	-7 / 3 -> -2.33333333333333:	-7 % 3 -> 2:	-7 ** 3 -> -343:
除算は浮動小数点数を返すのに、剰余演算は整数を返すことです。
また、剰余演算は -7 % -3 -> -1 と若干癖があります。

インクリメントとデクリメント[編集]

++[編集]

インクリメントは変数の値を1増します。
$x++は、$x += 1および$x = $x + 1と等価な演算を行います。
++ は前置すること(++$x)も後置すること($x++)もできます。
インクリメント
#!/usr/bin/perl

use strict;
use warnings;

my $x = 10;
print "\$x = $x\n";

$x++;
print "\$x = $x\n";

++$x;
print "\$x = $x\n";

print $x++ . "\n";
print "\$x = $x\n";

print ++$x . "\n";
print "\$x = $x\n";

my $q;
$q++;
print "\$q = $q\n";
実行結果
$x = 10
$x = 11
$x = 12
12
$x = 13
14
$x = 14 
$q = 1
前置++$xでも後置$x++でも実行結果は同じです。
式の値は
前置++$x
インクリメント後の値
後置$x++
インクリメント前の値
と異なります。
最後の $q はややトリッキーです。
宣言だけで初期化を行なわないスカラー変数の値は undef です。この変数をインクリメントする場合
undef が数値に変換される undef ⇒ 0、変換された 0 をインクリメント ⇒ 1 という反応経路になります。

 

マジカルインクリメント[編集]

Perlでは、演算子が決まるとオペランドの型が確定するのですが、インクリメントは例外で、数値のときは $x++ ⇒ $x += 1 ⇒ $x = $x + 1 ですが、文字列を渡すと一風変わった挙動をします。

print <<EOS;
@{[ ++($foo = "99") ]}
@{[ ++($foo = "a0") ]}
@{[ ++($foo = "Az") ]}
@{[ ++($foo = "zz") ]}
EOS
実行結果
100
a1
Ba 
aaa
この文字烈に対する不思議なインクリメントをマジカルインクリメントと呼びます。
デクリメントに、マジカルデクリメントはありません。

--[編集]

デクリメントは変数の値を1減らします。
$x--は、$x -= 1および$x = $x - 1と等価な演算を行います。
-- は前置すること(--$x)も後置すること($x--)もできます。
デクリメント
#!/usr/bin/perl

use strict;
use warnings;

my $x = 10;
print "\$x = $x\n";

$x--;
print "\$x = $x\n";

--$x;
print "\$x = $x\n";

print $x-- . "\n";
print "\$x = $x\n";

print --$x . "\n";
print "\$x = $x\n";

my $q;
$q--;
print "\$q = $q\n";
実行結果
$x = 10
$x = 9
$x = 8
8
$x = 7
6
$x = 6 
$q = -1
前置--$xでも後置$x--でも実行結果は同じです。
式の値は
前置--$x
デクリメント後の値
後置$x--
デクリメント前の値
と異なります。
最後の $q はややトリッキーです。
宣言だけで初期化を行なわないスカラー変数の値は undef です。この変数をデクリメントする場合
undef が数値に変換される undef ⇒ 0、変換された 0 をデクリメント ⇒ -1 という反応経路になります。

文字列連結演算子[編集]

.[編集]

.(ピリオド)は、文字列同士を連結して別の文字列を返す演算子、文字列連結演算子です。

#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;

say "ABC" . "XYZ";
say "ABC" . "XYZ" x 3;
say "ABC" x 3 . "XYZ";
実行結果
ABCXYZ
ABCXYZXYZXYZ 
ABCABCABCXYZ
. は、二項演算子です。
次節で説明するx繰返し演算子と併用すると、xの方が. より優先度が高いので、*+の関係のようにx側の部分式が先に評価されます。

繰返し演算子[編集]

x[編集]

x は、繰返し演算子です。 Perlにしては珍しく、オペランドによって演算内容と返す型が変わります。

#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;

say "ABC" x 2;
say "ABC" x 3.7; # 右辺に浮動小数点数を与えても、整数として評価されます。
#say "ABC" x -5; # XXX: 右辺に負数を与えると ーー> Negative repeat count does nothing
#say 2 x "ABC";  # XXX: 右辺に数値以外を与えると ーー> Argument "ABC" isn't numeric in repeat (x)

my @ary = qw(abc def ghi);
say "@{[ @ary x 9 ]}";           # 右辺が数値の場合、左辺は文字列に型強制され配列は要素数を文字列化されます。
say "@{[ 9 x @ary ]}";           # 数値 x 配列は、配列の要素を数値に置換えた文字列(配列ではありません)を返します。 
say "@{[ qw(1 2 3 4) x @ary ]}"; # 配列左 x 配列右は、配列右の要素を配列左に置換えた配列を返します。
実行結果
ABCABC
ABCABCABC
333333333
999 
1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4

クオート演算子[編集]

q[編集]

q/STRING/は、文字列リテラルを表します。 変数と式の展開は、行なわれません。 (シングルクオーテーション)で囲まれた文字列リテラルに相当しますが、\(バックスラッシュ)でエスケープする必要はありません。 \の変換規則は、下記の実行結果のように変則的です。

q/STRING/
use v5.30.0;

my $c = 'I\'m fine.';
my $d = q(I'm fine.);
say $c eq $d ? "一致" : "不一致";

say q(1: I\'m fine.);
say q(2: I\\'m fine.);
say q(3: I\\\'m fine.);
say q(4: I\\\\'m fine.);
実行結果
一致
1: I\'m fine.
2: I\'m fine.
3: I\\'m fine. 
4: I\\'m fine.

qq[編集]

qq/STRING/は、文字列リテラルを表します。 変数と式の展開が、行なわれます。 "(ダブルクオーテーション)で囲まれた文字列リテラルに相当しますが、をエスケープする必要はありません。 \の変換規則は、下記の実行結果のように変則的です。

qq/STRING/
use v5.30.0;

my $x = "Hello, \"$^V\"!";
my $y = qq(Hello, "$^V"!);
say $x;
say $y;

say qq(1: \");
say qq(2: \\");
say qq(3: \\\");
say qq(4: \\\\");
実行結果
Hello, "v5.30.0"!
Hello, "v5.30.0"!
1: "
2: \"
3: \" 
4: \\"

qw[編集]

qw/STRING/は、空白および改行で区切られた文字列を、文字リテラルを要素とするリストを表します。 変数と式の展開は、行なわれません。 対応する他のリテラル表現がありませんが、概ね

qw/STRING/
split(" ", q/STRING/)
に相当しますが、厳密には qw/STRING/は、コンパイル時に実際のリストを生成し、スカラーコンテキストではリストの最後の要素を返します。
qw/STRING/
use v5.30.0;

my $x = qw(a bc def);
my @y = qw(a bc def);
my $z = @y;

say "\$x --> $x";
say "\@y --> @y";
say "\$z --> $z"
実行結果
$x --> def
@y --> a bc def 
$z --> 3

よくある間違えとしては、セパレーターとして ,(カンマ)を使ってしまったり、(複数行のqw/STRING/で)#(井桁)をコメントになると期待してしまうことです。 これは、use warnings;か、use v5.36.0; warnings プラグマを有効にすることで警告を受けます(Perl5.36.0以降は warnings プラグマが標準で有効で、無効にするには no warnings; とします)。

qw/STRING/(警告あり)
use v5.30.0;
use warnings;

my @x = qw(a,bc,def);
my @y = qw@
Hello world!     # world
Hello perl!      # perl
Hello universe!  # universe
@;

say "\@x --> @x";
say "\@y --> @y";
コンパイル結果
Possible attempt to separate words with commas at Main.pl line 4. 
Possible attempt to put comments in qw() list at Main.pl line 9.
実行結果
@x --> a,bc,def 
@y --> Hello world! # world Hello perl! # perl Hello universe! # universe

qr[編集]

正規表現リテラルの一般化

$x = qr/^Regexp$/i;

qx[編集]

バッククォートリテラルの一般化

$x = qx/uname -a/;   # `uname -a`; と同じ

ヒアドキュメント[編集]

<<EOF[編集]

行指向のクォートの形式は、シェルのヒアドキュメント構文に基づくものです。 << の後に引用を終了する文字列を指定すると、現在の行から終了文字列までのすべての行が、その項目の値となります。

終了文字列の前に ~ を付けると、「インデント付きHere-docs」を使用することを指定します。

終了文字列は、識別子(単語)か、引用符で囲まれたテキストのどちらかです。 引用符で囲まれていない識別子は二重引用符のように機能します。 <<と識別子の間には、識別子が明示的に引用されていない限り、スペースを入れてはいけません。 終端文字列は,終端行に単独で (引用せず,周囲に空白を入れずに) 表示されなければなりません。

終了文字列が引用されている場合、使用される引用符の種類によって、そのテキストの扱いが決まります。

ダブルクォーテーションマーク "
通常のダブルクォーテーションマークで囲まれた文字列と全く同じ規則でテキストが補間されることを示します。
シングルクォーテーションマーク '
テキストがその内容を補間することなく、文字通りに扱われることを示します。これは、バックスラッシュが特別な意味を持たないことを除けば、一重引用符で囲まれた文字列と同様です。
シェルと同様、<<に続くバックスラッシュ付きの単語は、シングルクォート文字列と同じ意味を持ちます。
バッククォーテーションマーク `
文字列がバッククォーテーションマークで埋込まれている場合と同じように扱われます。すなわち、内容は二重引用符で囲まれているかのように補間され、シェル経由で実行され、その実行結果が返されます。
クォーテーションマークなし
(ダブルクォーテーションマークに同じ)
ヒアドキュメント
my ($world, $perl) = qw(World Perl);

print <<EOS;
Hello\t$world!
Hello\t$perl!
@@@
EOS

print <<"EOS";
Hello\t$world!
Hello\t$perl!
@@@
EOS

print <<'EOS';
Hello\t$world!
Hello\t$perl!
@@@
EOS

print <<`EOS`;
uname
uname -a
cat /etc/debian_version
EOS
実行結果
Hello	World!
Hello	Perl!
@@@
Hello	World!
Hello	Perl!
@@@
Hello\t$world!
Hello\t$perl!
@@@
Linux
Linux 55179a8a049f 5.15.0-1017-aws #21~20.04.1-Ubuntu SMP Fri Aug 5 11:44:14 UTC 2022 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
bullseye/sid
この例では、終了文字列を EOS としましたが、EOFなどもよく使われます。
ヒアドキュメントは入れ子にできるので、入れ子レベルに応じた名前を付けることになると思います。


ビット列演算子[編集]

任意のサイズのビット列( Bitstring )は、ビット演算子(~ | & ^)で操作することができる。

~[編集]

ビットごとの否定を返します。

|[編集]

ビットごとの論理和(or)を返します。

&[編集]

ビットごとの論理積(and)を返します。

^[編集]

ビットごとの排他的論理和(xor)を返します。

文字列強制版ビット列演算子[編集]

オペランドを文字列に強制するバージョンのビット演算子(~. |. &. ^.)です。

~.[編集]

オペランドを文字列に強制し、ビットごとの否定を返します。

|.[編集]

オペランドを文字列に強制し、ビットごとの論理和(or)を返します。

&.[編集]

オペランドを文字列に強制し、ビットごとの論理積(and)を返します。

^.[編集]

オペランドを文字列に強制し、ビットごとの排他的論理和(xor)を返します。

シフト演算子[編集]

>>[編集]

右ビットシフトを行います。

<<[編集]

左ビットシフトを行います。

論理演算子[編集]

論理演算子は、典型的にはif文などの条件式に使用されますが、短絡評価を行うため制御構造としても機能します。また、||or&&and!not は別名関係にありますが、or,and,notの方が優先順位が低いことに注意してください。"単語よりも演算子らしい記号のほうが強い"と覚えておいてください。

||[編集]

||は、論理和を返す二項演算子です。

use v5.30.0;
use warnings;

my @v = ( 0, 5, !!0, "NaN" ),;
foreach my $x (@v) {
    foreach my $y (@v) {
        say "$x || $y --> @{[ $x || $y ]}";
    }
}
実行結果
0 || 0 --> 0
0 || 5 --> 5
0 ||  --> 
0 || NaN --> NaN
5 || 0 --> 5
5 || 5 --> 5
5 ||  --> 5
5 || NaN --> 5
 || 0 --> 0
 || 5 --> 5
 ||  --> 
 || NaN --> NaN
NaN || 0 --> NaN
NaN || 5 --> NaN
NaN ||  --> NaN 
NaN || NaN --> NaN
0, 5, 真理値偽, 非数の組合わせを試しました。
論理和演算子は、名前と違い真理値ではなくスカラーを返します。
$x || $y
$x ? $x : $y
と等価です

or[編集]

or は、優先度が低いバージョンの || 演算子です。

短絡評価[編集]

論理和は左引数が偽である場合のみ右引数の評価を行います。 このような論理演算子の実質的に制御構造としての振る舞いを「短絡評価」とよびます。 論理和はまた、最後に評価された値を返すので例外処理にも使われます。 このとき or の優先度が低いことが役に立ちます。

$success or die;
これは、「成功または死ぬ」あるいは「成功するか死ぬか」と読めます。

&&[編集]

&&は、論理積を返す二項演算子です。

use v5.30.0;
use warnings;

my @v = ( 0, 5, !!0, "NaN" ),;
foreach my $x (@v) {
    foreach my $y (@v) {
        say "$x && $y --> @{[ $x && $y ]}";
    }
}
実行結果
0 && 0 --> 0
0 && 5 --> 0
0 &&  --> 0
0 && NaN --> 0
5 && 0 --> 0
5 && 5 --> 5
5 &&  --> 
5 && NaN --> NaN
 && 0 --> 
 && 5 --> 
 &&  --> 
 && NaN --> 
NaN && 0 --> 0
NaN && 5 --> 5
NaN &&  -->  
NaN && NaN --> NaN
0, 5, 真理値偽, 非数の組合わせを試しました。
論理積演算子は、名前と違い真理値ではなくスカラーを返します。
$x && $y
!$x ? $x : $y
と等価です

and[編集]

and は、優先度が低いバージョンの && 演算子です。

論理積も短絡評価を行います。

//[編集]

この // は、正規表現のそれではなく / 2文字からなるトークンで、|| とよく似ていますが、左辺が定義さていれば左辺を、定義されていなければ右辺を返します。オプショナルな引数の定義状況のテストを意図されています。

my $x = defined $opt ? $opt : "no";

my $x = $opt // "no";

と簡素に書くことができます。

// は、5.10 で追加されました。

not[編集]

notは、与えられた論理式の否定を表します。Aが真のとき、not A は偽です。Aが偽のとき、not A は真です。

$x = 2;
if (not $x == 5 ) {
  say "実行された";
}
実行結果
実行された
解説
$x = 2
2 == 5 ⇒ 偽
not 偽 ⇒ 真
∴ not $x == 5 は真
if の条件が真なので、コードブロック実行され say が実行されます。

![編集]

! は、優先度が高いバージョンの not 演算子です。

数値比較演算子[編集]

<[編集]

>[編集]

<=[編集]

>=[編集]

不等号を表すのに利用します。

if ($x > $y) {
   #この部分は$xが$yより大きいときに実行されます
}

if ($x <= $y) {
 #この部分は$xが$y以下のときに実行されます
}
以上または以下の <= や >= については、最初に不等号の記号が来ます。(Perl にかぎらずC言語など他のプログラム言語でも、同様の順序です。)

比較演算子は数値の他、文字列にも 数学記号の ≦ と <= は同じ意味ですが、パソコンの直接入力(半角英数)には ≦ が無いので、プログラミングでは <= で代用されます。 これは、Cも同様です(PerlがCを模倣したのですが)。 Fortranの様にASCIIコードが制定される前の言語では '<' がキャラクターセットになかったり文字のサポートがまちまちだったので、.EQ.,.NE.,.GT.,.LT.,.GE.,.LE.,.AND.,.OR.,.NOT. のように演算子の頭文字をドット. で囲み表現しました。 Perlの文字列の比較演算子も概ねFortranの記法にならっています。

==[編集]

!=[編集]

同じ数値であることや、違う数値であることを表すのに使用されます。両辺の変数などの内容を(文字列ではなく)数値として評価します。

if ($x == $y) {
     # この部分は$xが$yと同じ値のときに実行されます
}

if ($x != $y)) {
     # この部分は$xが$yと違う値のときに実行されます
}

== は、両辺の値が等しい事を要求します。if文の中でよく使います。

(Perlに限らずC言語などでも、)よくあるミスで、「=」と記号をひとつだけにするミスがありますが、これはエラーになるか、または代入演算子として解釈されるのでバグになります。

!= は 両辺の値が等しくない事を要求します。つまり、!= は両辺の値が違っている事を要求します。

等しくない場合の != では、否定の記号 ! が先に来ます。(Perl にかぎらずC言語など他のプログラム言語でも、同様の順序です。)

<=>[編集]

左右の数値の大小関係により -1, 0, 1 のいずれかを返します。これは主にsortで使われます。

@a = (22, 3, 111);

@a = sort {$a <=> $b} @a;
# この時点で@aは (3, 22, 111) になっています

@a = sort {$b <=> $a} @a;
# この時点で@aは (111, 22, 3) になっています

文字列比較演算子[編集]

文字列比較演算子
演算子 意味
A eq B AとBは等しい
A ne B AとBは等しくない
A gt B AはBより大きい
A ge B AはB以上
A lt B AはBより小さい
A le B AはB以下

eq[編集]

ne[編集]

両辺の文字列が、文字列として評価した場合に、同じ値かを調べるときに使用します。

なお、== および != は両辺が数値として評価した場合なので、意味が違います。

Perlには変数に型が無いので、C言語とは異なり、比較演算子の側で、変数の内容を数値として評価するか、内容を文字列として評価するかの指定が必要になるのです。

if ($x eq $y) {
    # この部分は$xが$yと同じ文字列のときに実行されます
}

if ($x ne 'correct')) {
    # この部分は$xに代入されている文字列が 'correct' でなかったときに実行されます
}

eq は、両辺を文字列として比較したときに、両辺が同じであることを要求します。

なお「eq」とは equal (等号、等しい)の略であるとされる。

ne は、両辺を文字列として比較したときに、両辺が異なることを比較します。

「ne」とは not equal の略だとされる。


le[編集]

ge[編集]

lt[編集]

gt[編集]

二つの文字列の辞書順での大小を比較します。

if ($x le $y) {
     # この部分は$xが$y以下のときに実行されます
}

; le -- less than or equal -- 以下
; ge -- greater than or equal -- 以上
; lt -- less than -- より小さい未満
; gt -- greater than -- より大きい

cmp[編集]

二つの文字列の辞書順での大小関係により-1, 0, 1のいずれかを返します。これは主にsortで使われます。

@a = ('3', '22', '111', 'z', 'A', 'a', 'Z');

@a = sort {$x cmp $y} @a;
# この時点で@aは ('111', '22', '3', 'A', 'Z', 'a', 'z') になっています

@a = sort {$y cmp $x} @a;
# この時点で@aは ('z', 'a', 'Z', 'A', '3', '22', '111') になっています

条件演算子[編集]

?:[編集]

条件 ? 式1 : 式2
条件が成立する場合は式1の値を、そうでない場合は式2の値を返します。
$x = 1;
$y = $x ? 'true' : 'false';      # $y には 'true' が代入される

範囲演算子[編集]

..[編集]

...[編集]

式1 .. 式2 で範囲を表します。
式1・式2はリテラルである必要はありません。
リストコンテキストの例
#!/usr/bin/env perl
use v5.30.0;
use warnings;

print<<EOS;
1..32 --> @{[ 1..32 ]}
"1".."12" --> @{[ "1".."12" ]}
'a'..'z' --> @{[ 'a'..'z' ]}
'A'..'BE' --> @{[ 'A'..'BE' ]}
'A1'..'D7' --> @{[ 'A1'..'D7' ]}
EOS
実行結果
1..32 --> 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32
"1".."12" --> 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
'a'..'z' --> a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z
'A'..'BE' --> A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z AA AB AC AD AE AF AG AH AI AJ AK AL AM AN AO AP AQ AR AS AT AU AV AW AX AY AZ BA BB BC BD BE 
'A1'..'D7' --> A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 A8 A9 B0 B1 B2 B3 B4 B5 B6 B7 B8 B9 C0 C1 C2 C3 C4 C5 C6 C7 C8 C9 D0 D1 D2 D3 D4 D5 D6 D7
1..32は、(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32)に展開されます
"1".."12"は、文字列ですが数値として解釈可能なので(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12)に展開されます
'a'..'z'は、マジカルインクリメントで('a','b','c','d','e','f','g','h','i','j','k','l','m','n','o','p','q','r','s','t','u','v','w','x','y','z')に展開されます
'A1'..'D7'も、マジカルインクリメントですが'A9'から'B0'に桁上りしています


スカラーコンテキストの例
#!/usr/bin/env perl
use v5.30.0;
use warnings;

while (<DATA>) {
    print if 8 .. 10;        # 8行目から10行目を出力
    print if /<head>/ .. /<\/head>/; # head要素の内容を出力
}
__DATA__
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
  <head>
    <meta charset='utf-8'>
    <title>簡単な例</title>
  </head>
  <body>
    <h1>簡単な例</h1>
    <p>この文書は非常に簡単な例です</p>
  </body>
</html>
実行結果
  <head>
    <meta charset='utf-8'>
    <title>簡単な例</title>
  </head>
    <h1>簡単な例</h1>
    <p>この文書は非常に簡単な例です</p> 
</body>
スカラーコンテキストの場合はフリップフロップ演算子となります。
オペランドが数値の場合は、暗黙に$.(行番号)と比較 (==) を行います。
...演算子を用いた場合は、左オペランドが真となった後、次の行に移ってから右オペランドの評価を行う。

フリップフロップ演算子[編集]

フリップフロップ演算子として .. が振る舞うときは癖が強いです

$n == 3 .. $n == 5 ? "1" : "2"
3 <= $n <= 5 ? "1" : "2"

と等価です。

    print if 8 .. 10;        # 8行目から10行目を出力
    print if $. == 8 .. $. == 10;        # 8行目から10行目を出力
と等価で
    print if 8 <= $. <= 10;        # 8行目から10行目を出力

とも等価です。

置換演算子[編集]

s///[編集]

s/PATTERN/STRING/

PATTERNにマッチするものをSTRINGに置換します。PATTERNは正規表現です。

$str = "Wiki";
$str =~ s/(Wiki)/$1pedia/;
print $str; # Wikipedia

パターン変換演算子[編集]

tr///[編集]

tr/PATTERN1/PATTERN2/ 1文字を対応する1文字に置換します。PATTERNには正規表現ではなく、文字クラス(角括弧で囲まれた文字クラスの[]の内側)を指定します。

tr///
use v5.30.0;
use warnings;

my $str = "ABC BCA CAB";
$str =~ tr/ABC/012/;
say $str;

$str =~ tr/012/AB/;
say $str
実行結果
012 120 201 
ABB BBA BAB
PATTERN1とPATTERN2の長さが違っても(use warnings; しても)警告されず、およそ期待とは違う結果になります。
変換結果に疑問があったら、まずパッターン同士の長さの不一致を疑いましょう。

ハイフンを使って範囲指定を行うことができます。

範囲指定を使ったパターン変換
use v5.30.0;
use warnings;

my $str = "WIKIBOOKS";
$str =~ tr/A-Z/a-z/;
say $str
実行結果
wikibooks

=~ を使わないと $_ の変換対象になり、変換した文字数を返します。

変換した文字数
use v5.30.0;
use warnings;

my $str = "WIKIBOOKS";
local $_ = $str;
say tr/[A-Z]/[A-Z]/;
実行結果
9

リファレンス参照演算子[編集]

ー>[編集]

->は、中置のデリファレンス演算子で、左辺のリファレンスに対し、右辺のフォームによりそれぞれ

[...]
配列
{...}
ハッシュ
(...)
サブルーチン

を参照します。

パターン変換演算子[編集]

y///[編集]

y/PATTERN1/PATTERN2/ tr///の同義語です。

秘密の演算子[編集]

Perl には、秘密の演算子( secret operators )と呼ばれる一連の独特の記法があります[7]。 これらは実際には演算子ではないのですが、高い頻度でコード上に登場するので愛称がつけられたものです。

Perl の秘密の演算子
演算子 愛称 和訳 機能
0+ Venus ビーナス 数値に強制変換
@{[ ]} Baby cart べピーカー リストの展開
!! Bang bang バンバン 論理値化
}{ Eskimo greeting エスキモーの挨拶 ワンライナーでの END ブロック
~~ Inchworm 尺取り虫 スカラーコンテキスト
~- Inchworm on a stick 串刺し尺取り虫 高優先順序のデクリメント
-~ Inchworm on a stick 串刺し尺取り虫 高優先順序のインクリメント
-+- Space station 宇宙ステーション 高優先順序の数値化
=( )= Goatse 山羊 スカラー/リストコンテキスト
=< >=~ Flaming X-Wing 炎上Xウィング マッチ入力、キャプチャの割り当て
~~<> Kite 一行入力
<<m=~m>> m ; Ornate double-bladed sword デコデコした両刃剣 複数行コメント
-=! -=!! Flathead フラットヘッド 条件デクリメント
+=! +=!! Phillips フィリップス 条件インクリメント
x=! x=!! Pozidriv プラスドライバー 条件により '' にリセット
*=! *=!! Torx 星型ドライバー 条件により 0 にリセット
,=> Winking fat comma ウインクする太っちょコンマ non-stringifying fat comma
()x!! Enterprise USSエンタープライズ 論理リスト スカッシュ
0+!! Key to the truth 真理の鍵 数値論理値変換
~~!! Serpent of truth 真理のサーペント 数値論理値変換
||() Abbott and Costello アボットとコステロ リストから偽のスカラーを削除
//() Leaning Abbott and Costello 傾いたアボットとコステロ リストから undef のスカラーを削除

Venus[編集]

ビーナス演算子は、式を強制的に数値化します。

0+
foreach $x(qw(13b 3.1415926536 1.8e3 0xff 0177 0o177 0b10110), "32 Yen", "one penny", []) {
    print "0+$x -> @{[0+$x]}\n"
}
実行結果
0+13b -> 13
0+3.1415926536 -> 3.1415926536
0+1.8e3 -> 1800
0+0xff -> 255
0+0177 -> 177
0+0o177 -> 0
0+0b10110 -> 0
0+32 Yen -> 32
0+one penny -> 0 
0+ARRAY(0x558699694470) -> 94036587791472
0+ Venus は、式を数値に強制変換します。
加算演算子 + は、両辺を数値に変換してから加算します。
左辺を0に固定したので、単純な右辺の数値への強制変換になります。
秘密の演算子の中では、一番わかりやすく実用価値も高いです。
ただ、やはり組込み関数の int などを使ったほうが、意図がわかりやすく grep 性も高くなります。

Baby cart[編集]

ベビーカー演算子は、文字列の内部でリスト補間を行います。リスト項目は、$"の値で区切られます。

@{[ ]}
%engines = (
    "Thomas" => 1,
    "Edward" => 2,
    "Henry" => 3,
    "Gordon" => 4,
    "James" => 5,
);
print <<EOS;
%engines
@{[ %engines ]}
@{[ sort keys %engines ]}
@{[ sort values %engines ]}
EOS
実行結果
%engines
Thomas 1 Gordon 4 Edward 2 Henry 3 James 5
Edward Gordon Henry James Thomas 
1 2 3 4 5
@{[ ]} Baby cart は、まず内側の [ ]で匿名配列のリファレンスを作り、直後にその値を @{ }でデリファレンスしています。
@{[ ]} Baby cart は、式を文字列化します。
@{[ ]} Baby cart は、また書き換え可能なコピーを作り出せます。

[TODO:例]



関数[編集]

関数とサブルーチン[編集]

Perlには「組込み関数」とユーザー定義の「サブルーチン」があります。組込み関数は引数を取り、1つの値を返す処理で、printlengthなど多数存在します。一方、サブルーチンはユーザーがsubキーワードで定義するコード塊で、引数を取り、1つの値を返せます。

サブルーチンには名前付きとアノニマスの2種類があります。名前付きサブルーチンはsub 名前{...}で定義し、名前()と呼び出します。アノニマスサブルーチンはsub {...}で無名の関数を作り、変数に代入して$変数->()と呼び出します。

サブルーチンのメリットは、コードの再利用性が高く、モジュール化でき、可読性とデバッグ性が良いことです。関数はPerl組み込みの特殊なサブルーチンで、サブルーチンは柔軟にユーザー定義できます。適切に使い分けることで、Perlプログラムの構造化と保守性が向上します。

組込み関数[編集]

Perlの言語コアで予め定義されている関数のことを「組込み関数」と呼びます。printlengthsubstrなどの一般的な関数から、myusedoなどのキーワード的な構文要素に至るまで、広くPerl自身に組み込まれた関数がこれに当てはまります。

基本的な関数[編集]

print関数[編集]

機能
print関数は、引数で与えられた文字列や文字列のリストを標準出力に出力します。引数が与えられなかったときは $_ が出力されます。
use v5.30.0;
use warnings;

print "Hello, World\n";
print "Hello, Perl\n"
実行結果
Hello, World 
Hello, Perl
print関数は、行末で改行しないので、もし改行をしたい場合には明示的にエスケープシーケンス \n を文字列の末尾に加えます。

say関数[編集]

Perl 5.10 から導入されたsay 関数は、行末で改行を行います。これで、都度 \n を文字列末に記述する手間が省けます。

組込み関数 say
use strict;
use warnings;
use utf8;
binmode STDOUT,":encoding(UTF-8)";

use feature "say";
use feature ':5.10';
use v5.10;

say "Hello";
say "Yes!";
say "Boodbye";

my $message = "こんにちは";
say $message;
say を使うには、6-8 行目の use 宣言のいずれか1つが必要です。
use feature "say";
use feature ':5.10';
use v5.10;
  1. use feature "say";
    
    say を名指しで有効化しています。お勧めです。
    1. use feature qw(say switch);
      
      の様に2つ以上を列挙することもできます。
  2. use feature ':5.10';
    
    バージョン 5.10 以降の機能を全て有効にします。手早く動かすためにはいいのですが過剰です。
  3. use v5.10;
    
    意味的には上と同じですが、より簡素です。多分一番多く使われています。
CORE::say
#!/usr/bin/perl
use strict;
use warnings;

CORE::say "Hello world!";
CORE::を前置するとプラグマを使わずに say関数を使うことができます。
ワンライナーや書き捨てのスクリプトに向いています。
CORE はPerlコアルーチンの名前空間です。

文字列に変数や式を埋込む[編集]

Perlでは、文字列の中に変数や式を埋め込むことができ、テンプレート言語であるかのような使いかたが出来ます。

length は文字列の長さを返します。
文字列に変数や式を埋込む
use v5.30.0;
use warnings;

my $x = "aeiou";
my $tmp = length $x;
say "length \"$x\" -> $tmp";
say "length \"aeiou\" -> @{[length 'aeiou']}";
say qq(length "aeiou" -> @{[length 'aeiou']});
実行結果
length "aeiou" -> 5
length "aeiou" -> 5 
length "aeiou" -> 5
この様に、(ダブルクォーテーションマーク)に囲まれた文字列の中では $変数 で式の値が、@{[式]} で式の値が文字列に埋込まれます。
厳密に解説するには、スカラーコンテキストとリストコンテキストの説明が必要なのですが、リファレンスなどの説明が必須なので、機会を見て一括して解説します。
qw// 演算子を使うと、変数や式が展開する文字列の中で
(ダブルクォーテーションマーク)ではなく、(シングルクォーテーションマーク)で囲まれた文字列では、変数や式は展開されません。

数学関数[編集]

基本的な数学関数[編集]

平方根などの数学計算をする関数が用意されています。

最小のピタゴラス数
use v5.20.0;
use warnings;

say "sqrt(3**2 + 4**2) --> @{[sqrt(3**2 + 4**2)]}";

use POSIX "hypot";

say "hypot(3, 4) --> @{[ hypot(3, 4) ]}"
実行結果
sqrt(3**2 + 4**2) --> 5 
hypot(3, 4) --> 5
Perlの組込み関数 sqrt を使って自乗和の平方根を求めています。
自乗は結果がオーバーフローあるいはアンダーフローを起こす可能性があるので、対策された hypot を使うのが定石です。
ですが、Perlの組込み関数にもMathモジュールにも hypot はなく、POSIXモジュールにあります。
この場合、use POSIX "hypot";ではなくuse POSIX;で充分なのですが、POSIXからhypotを持ってきている意外性を伝えるため明示しました。
呼出し側で、POSIX::hypot(3, 4) とするのも刺激的ですが、複数箇所あると鬱陶しいので use 側で対処しました。
hypot.pl[編集]

桁あふれ対策と可変引数に対応したPerl版hypotの例。

hypot.pl
use v5.30.0;
use warnings;

use POSIX;

sub hypot {
    my ( $max, $s ) = ( 0, 0 );
    foreach my $n (@_) {
        next      if $n == 0;
        return $n if $n != $n;       # for NaN
        my $arg = abs($n);
        return $n if $n == "Inf";    # for Inf
        if ( $arg > $max ) {
            $s *= ( $max / $arg ) * ( $max / $arg ) if $max != 0;
            $max = $arg;
        }
        $s += ( $arg / $max ) * ( $arg / $max );
    }
    return $max * sqrt($s);
}

if ( $0 eq __FILE__ ) {
    foreach my $i ( -1075 .. -1073, -540 .. -538, 0 .. 2, 508 .. 511, 1021 .. 1024 ) {
        my $j = 2**$i;
        my ( $n, $m ) = ( 3 * $j, 4 * $j );
        say "$i: @{[ 5 * $j ]} @{[ sqrt($n*$n + $m*$m) ]} @{[ ::hypot($n, $m) ]} @{[ POSIX::hypot($n, $m) ]}";
    }
}
実行結果
-1075: 0 0 0 0
-1074: 2.47032822920623e-323 0 2.47032822920623e-323 2.47032822920623e-323
-1073: 4.94065645841247e-323 0 4.94065645841247e-323 4.94065645841247e-323
-540: 1.38922421842817e-162 0 1.38922421842817e-162 1.38922421842817e-162
-539: 2.77844843685635e-162 3.14345556940526e-162 2.77844843685635e-162 2.77844843685635e-162
-538: 5.55689687371269e-162 5.44462475754526e-162 5.55689687371269e-162 5.55689687371269e-162
0: 5 5 5 5
1: 10 10 10 10
2: 20 20 20 20
508: 4.18993997810706e+153 4.18993997810706e+153 4.18993997810706e+153 4.18993997810706e+153
509: 8.37987995621412e+153 8.37987995621412e+153 8.37987995621412e+153 8.37987995621412e+153
510: 1.67597599124282e+154 Inf 1.67597599124282e+154 1.67597599124282e+154
511: 3.35195198248565e+154 Inf 3.35195198248565e+154 3.35195198248565e+154
1021: 1.12355820928895e+308 Inf 1.12355820928895e+308 1.12355820928895e+308
1022: Inf Inf Inf Inf
1023: Inf Inf Inf Inf
1024: Inf Inf Inf Inf
Perlには、Cの isnan() や isfinite() に相当する関数がないので、それぞれ $n != $nabs($n) == "Inf" としました。
POSIXモジュールにはisfinite関数があるので、それを使えばよいのですが、POSIX::hypotの代替実装なので利用を見送りました。
三角関数など[編集]

sin,cos は組込み関数にありますが、tan, acos など他の三角関数や円周率(pi)を使用するには、use宣言を使って Math::Trigモジュールから導入します。

余弦関数と逆余弦関数
use 5.30.0;
use warnings;

use Math::Trig qw(pi acos);

say "cos(pi) -> cos(@{[pi]}) -> @{[cos(pi)]}";
say "acos(-1) ->  @{[acos(-1)]}"
実行結果
cos(pi) -> cos(3.14159265358979) -> -1 
acos(-1) ->  3.14159265358979
円周率は、Math::Trigモジュールを導入すると使えるようになりますが、$piではなく piです。
文字列中で参照する場合は "@{[pi]}" となります。
Perlの三角関数の角度の単位は多くのプログラミング言語同様ラジアン(弧度法)です。
正弦sinと余弦cosはPerlの言語コアで定義されていますが、正接tanはMath::Trigモジュールで定義されています。
Math::Trigモジュールでは、piなどの定数や他の三角関数関連の諸関数が定義されています。

日付時刻関係の関数[編集]

現在の日時や時刻などを表すには、time関数およびlocaltime関数を使います。

エポックからの秒数と、ローカル時刻
use v5.30;
use warnings;
use utf8;
binmode STDOUT,":encoding(UTF-8)";

my ($sec,$min,$hour,$mday,$mon,$year,$wday,$yday,$isdst) = localtime(time());  
say "time() -> @{[time()]}";
say "いまは、@{[1900 + $year]} 年 @{[1 + $mon]} 月 $mday 日 $hour 時 $min 分 $sec 秒です。";

use POSIX "strftime";
say strftime "%Y/%m/%d %H:%M:%S", localtime();
say strftime "%c", localtime();
実行結果
time() -> 1668851859
いまは、2022 年 11 月 19 日 9 時 57 分 39 秒です。
2022/11/19 09:57:39 
Sat 19 Nov 2022 09:57:39 AM UTC
説明
time関数は、エポック(1970年1月1日0時0分0秒(UTC) )からの通算秒を返します。
localtime関数は、エポックからの通算秒形式の引数を、年月日時分秒の要素に分解しリストで返します。
localtime関数は、引数を省略すると time()が仮定されるので、この例での引数は冗長です。
localtimeが返すリストを操作するには1900を足したり月数の補正をしたり面倒です(よく間違えます)。
POSIXモジュールの strftime を使うと、Cのstrftime()と同じ(正確にはPOSIXと同じ)書式化文字列がつかえ可読性も向上します。使いましょう。
DateTimeモジュールもあるのですが、Perl流のオブジェクト指向の構文で書かれているので、直感的とは言い難いコードになります。使うなとまでは言いません。

split関数[編集]

split関数には、与えられたパターンで文字列を区切り、リストで返します。

split
use v5.30;
use warnings;
use utf8;
binmode STDOUT,":encoding(UTF-8)";

my @list = split(/ /, '睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神無月 霧月 師走');
for (my $i = 0; $i <= $#list; $i++){
  say qq(@{[$i+1]}月: $list[$i]);
}
実行結果
1月: 睦月
2月: 如月
3月: 弥生
4月: 卯月
5月: 皐月
6月: 水無月
7月: 文月
8月: 葉月
9月: 長月
10月: 神無月
11月: 霧月 
12月: 師走

サブルーチン[編集]

Perlでは、ユーザーが定義する関数のことをサブルーチン( subroutine )と呼び、キーワードsubを使い定義します。

シンプルなサブルーチンの定義と呼出し[編集]

サブルーチンの定義と呼出しは、説明することがほとんどないほど簡単です。

シンプルなサブルーチンの定義と呼出し
use v5.30.0;
use warnings;

sub world {
    say "Hello, World";
}

sub perl {
    say "Hello, Perl";
}

&world;
&perl;

world;
perl;
実行結果
Hello, World
Hello, Perl
4-6が関数worldの定義
8-10が関数perlの定義
見たままです
12,15 が関数worldの呼出し
13,16 が関数perlの呼出し
見たままですが、&が前置されていなくても、されていても同じというのは釈然としません。
この & は、組込み関数では前置できません。
というわけで、& を関数呼出しで前置するのは、「組込み関数ではなくサブルーチンを呼んでいます」という意味になります。
また、& を省略するとサブルーチンの宣言より前に、サブルーチンを呼出すことはできません。

サブルーチン宣言[編集]

サブルーチンの定義より先にサブルーチンを呼出す必要があることがあります(典型的には、お互いに呼び合う関数)。 この場合は、呼出ごとに & を前置するか、サブルーチン宣言をサブルーチン呼出の前にします。

サブルーチン宣言
use v5.30.0;
use warnings;

&world;
&perl;

sub world;
world;

sub perl;
perl;

sub world {
    say "Hello, World";
}

sub perl {
    say "Hello, Perl";
}
実行結果
Hello, World
Hello, Perl
Hello, World 
Hello, Perl
4,5は & を前置しているので、宣言がなくてもサブルーチンとわかる。
7,10がサブルーチン宣言で、サブルーチン定義の前方参照を解決します。

グローバル変数を使ったサブルーチンの振る舞いの変更[編集]

前出の例は、ほとんど同じ内容のサブルーチンを2つ用意しましたが、1つにまとめてみましょう。

グローバル変数を使ったサブルーチンの振る舞いの変更
use v5.30.0;
no strict;
use warnings;

$who = "WHO!";

sub hello {
    say "Hello, $who";
}

&hello;
$who = "world";
&hello;
$who = "Perl";
&hello;
実行結果
Hello, WHO!
Hello, world 
Hello, Perl
グローバル変数 $who を使ってメッセージの後半を変えています。
この方法はこの方法で動きますし、かつてのFORTRANやBASICは、まさにこのようにグローバル変数でサブルーチンをコントロールしていました。
しかし、2行目のno strict;で明示的に strict を無効にしなければエラーが出るほど、グローバル変数の使用は推奨されない方法です。

引数を使ったサブルーチンの振る舞いの変更[編集]

前出の例は、グローバル変数を使っていましたが、グローバル変数はデーターフロー的なスパゲティーコードに直結するので、引数を使ってスマートに実装してみましょう。

引数を使ったサブルーチンの振る舞いの変更
use v5.30.0;
use warnings;

sub hello {
    my $who = shift;
    $who //= "WHO?!";
    say "Hello, $who";
}

&hello();
&hello("world");
&hello("Perl");
実行結果
Hello, WHO?!
Hello, world 
Hello, Perl
引数の受け取り
my $who = shift;
Perlのサブルーチンの引数は、名前を持った仮引数ではなく特殊変数 @_ に配列として渡されます。
第一引数が $_[0] となります。
半ば定型文なのですが、引数を左から順に読む動作が shift(shift @_ の意味) と符合するので、それらしい名前(この場合は $who)の変数を宣言し shift で初期化するコードが良く見られます。
キーワード my を前置して宣言した変数は、「レキシカル変数」となり、サブルーチン(この場合は hello)を抜けると参照できなくなり、もう一度同じサブルーチンを呼んでも、もう違う値になってます(非永続的なレキシカルスコープ)。
ディフォルト引数
$who //= "WHO?!";
Perlには、ディフォルト引数の構文はなかったので、引数が渡されなかった場合の既定値(ディフォルト)を指定するには、このようなイディオムになります。

この @_ による引数の受渡しは、Perlでは約20年に渡って使われてきましたが、他のプログラミング言語のように名前付きの仮引数が欲しいとの要望は根強く、シグネチャーとしてv5.20.0から実験的な機能として実装されています。

戻値と再帰[編集]

ここまでで、引数を受取りサブルーチンの振舞いを変えることができるようになりました。 次に、「値を返す手段」が問題になります。 グローバル変数を使って値を返せそうですが「データーフロー的なスパゲティーコード」になるのでサブルーチンの「戻値」を使ってみましょう。

戻値を返すサブルーチン[編集]

いままでのサブルーチンは値を返しませんでしたが、Perlのサブルーチンは値を1つ返すことができます。

戻値を返すサブルーチン
use strict;
use warnings;

sub add {
    my ($x, $y) = @_;
    return $x + $y;
}

print("add(12, 9) -> @{[add(12, 9)]}\n");
print("add(1.2, 0.9) -> @{[add(1.2, 0.9)]}\n");
print("add(123, '89') -> @{[add(123, '89')]}\n");
実行結果
add(12, 9) -> 21
add(1.2, 0.9) -> 2.1 
add(123, '89') -> 212
戻値を返す文
return $x + $y;
Perlのサブルーチンの戻値を返す場合は
return
return  ;
での「式」の値が返ります。
もし return のないサブルーチンの戻値を参照すると、サブルーチンで最後に評価した式の値がかえります。このため
return $x + $y;
$x + $y;
と同じです。
Perl の ; は、Cのように式を文にするのではなく、式と式を区切るデリミターなので最後の式の後に ; は不要です。
戻値とは関係ありませんが、
文字列が数値に自動変換される
print("add(123, '89') -> @{[add(123, '89')]}\n");
が、何事もなかったかのように
add(123, '89') -> 212
となるように、数値が期待されす文脈に数値に変換できる文字列が来ると、自動的に数値に変換され演算されます。
Perlのこの暗黙の変換は、エポックからの通算秒が桁上りしたときなどに発現する凶悪なバグの原因になってきました。

再帰的呼出し[編集]

引数と戻値が手に入ったので、再帰的呼出しを行うサブルーチンを書いてみます。

整数の冪乗[編集]

整数の累乗を返すサブルーチン pow を書いてみました。

整数の冪乗
use v5.30.0;
use warnings;

sub pow {
    my ($n, $m) = @_;
    return "Domain error" if $m < 0;
    return 1 if $m == 0;
    return $n if $m == 1;
    return $n * &pow($n, $m - 1);
}

say "pow(2, $_) -> @{[ pow(2, $_) ]}" foreach -1..3;
実行結果
pow(2, -1) -> Domain error
pow(2, 0) -> 1
pow(2, 1) -> 2
pow(2, 2) -> 4 
pow(2, 3) -> 8
9 で、pow自身を指数を1減らして呼んでいます。
$n, $m が重複使用されているように見えますが、myがついているので、再帰レベルが1つ下るごとに別のインスタンスが生成されています。
整数を3桁ごとにカンマで区切って表示する[編集]

整数を3桁ごとにカンマで区切って表示するサブルーチン comma3 を書いてみました。

整数を3桁ごとにカンマで区切って表示する
use v5.30.0;
use warnings;

sub comma3 {
    my $n = shift;
    return "-" . comma3(-$n) if $n < 0;
    my ($num, $rem) = (int($n / 1000), $n % 1000);
    return comma3($num) . sprintf ",%3d", $rem if $num;
    return sprintf "%d", $rem
}

say comma3 $_ foreach qw(
    123456789 
    -999999 
    0 
    1 
    12 
    123 
    1234
)
実行結果
123,456,789
-999,999
0
1
12
123
1,234
フィボナッチ数列とメモ化とベンチマーク[編集]

再帰で必ず取上げられるフィボナッチ数列とメモ化を題材に、ベンチマークテストを行ってみようと思います。

フィボナッチ数列とメモ化とベンチマーク
use v5.30.0;
use warnings;

sub fibonacci {
    my $n = shift;
    return $n if $n == 0;
    return $n if $n == 1;
    return fibonacci($n - 2) + fibonacci($n - 1)
}

sub fibonacci_norec {
    my $n = shift;
    my ($x, $y) = (1, 0);
    ($x, $y) = ($y, $x + $y) foreach 1..$n;
    return $y
}

sub fibonacci_memorization {
    my $n = shift;
    state @table = (0, 1);
    return $table[$n] if defined $table[$n]; 
    return $table[$n] = fibonacci($n - 2) + fibonacci($n - 1)
}

use Benchmark qw/timethese cmpthese/;
my $i = 16;
cmpthese timethese(2 ** 10, {
  "再帰"   => sub { fibonacci($_) foreach 1..$i },
  "非再帰" => sub { fibonacci_norec($_) foreach 1..$i },
  "メモ化" => sub { fibonacci_memorization($_) foreach 1..$i },
});
実行結果
Benchmark: timing 1024 iterations of メモ化, 再帰, 非再帰...
 メモ化:  0 wallclock secs ( 0.00 usr +  0.00 sys =  0.00 CPU)
            (warning: too few iterations for a reliable count)
    再帰:  2 wallclock secs ( 1.58 usr +  0.00 sys =  1.58 CPU) @ 648.10/s (n=1024)
 非再帰:  0 wallclock secs ( 0.01 usr +  0.00 sys =  0.01 CPU) @ 102400.00/s (n=1024)
            (warning: too few iterations for a reliable count)
                           Rate              再帰         非再帰  メモ化
再帰                    648/s                  --              -99%      -100%
非再帰              102400/s              15700%                --      -100% 
メモ化 1023999999999999872/s 157999999999999968% 1000000000000001%         --
fibonacci は、素朴な再帰版のフィボナッチ数列です。
fibonacci_norec は、非再帰版のフィボナッチ数列です。
fibonacci_memorization は、メモ化を施した再帰版のフィボナッチ数列です。
20行目の state @table = (0, 1);は、非揮発性のレキシカルスコープ変数の宣言で、 my と違い最初しか初期化されず、再び同じサブルーチンを呼ばれたときには前の値を憶えています。またサブルーチンの外から参照する方法はありません。
メモ化は、一度計算した答えを記憶して次からは記憶から答える戦略なので、ベンチマークに有利です。
メモ化を行うアルゴリズムと行なわないアルゴリズムでは、ベンチマークのような繰り返しに関する感受性が違います。繰返し回数に対し線形に時間が増えないアルゴリズムはメモ化を行っている可能性があるので、ループの底で使われるのには適していますが、頻度の低い使い方の場合、性能が予想より悪い可能性があります。
このことから、実際のプログラムのプロファイル結果とベンチマークの結果の傾向の比較も重要になります。
無名再帰[編集]

サブルーチン自身へのリファレンス __SUB__ を使うと無名関数の再帰ができます。

整数の冪乗
use v5.30.0;

# 階乗 n!
say (sub {
    my $n = shift;
    return $n == 0 ? $n
         : $n == 1 ? $n
         : $n * __SUB__->( $n - 1 );
}->(7));
実行結果
5040

シグネチャー[編集]

前出の例で、引数を使ってサブルーチンの振る舞いを変えることができました。

機能的には充足しているのですが、名前付きの仮引数を望む声は以前からあり、Perl 5.20.0 から「実験的」( experimental )なシグネチャーの実装が行なわれ、Perl 5.26.0 からコア機能の1つとなりました。

シグネチャー
# !/usr/bin/perl
use v5.30;
use feature 'signatures';
no warnings "experimental::signatures";
 
sub hello($who = "WHO?!") {
    say "Hello, $who";
}

&hello();
&hello("world");
&hello("Perl");
実行結果
Hello, WHO?!
Hello, world 
Hello, Perl
シグネチャー
sub hello($who = "WHO?!") {
名前を持った仮引数が使えるようになりました。
ディフォルト引数にも対応しています。
Perl 5.36.0 からは、signatures は experimental を卒業したので
use v5.30;
use feature 'signatures';
no warnings "experimental::signatures";
use v5.36.0;
とできます(使用している処理系が、v5.30.0以降の場合に限ります)。

プロトタイプ[編集]

ラムダ抽象[編集]

sort のように、コードブロックを引数とするサブルーチンを考えてみましょう。

use v5.30.0;

sub bis(&) {
    my $cbr = shift;
    $cbr->();
    $cbr->()
}
bis { say 'Hello, world!' };

my $i = 0;
bis { $i++ };
say $i;
実行結果
Hello, world!
Hello, world! 
2
与えられたコードブロックを2回実行するサブルーチンです。
3行目のsub bis(&)&はラムダ抽象です。

map を模倣[編集]

組込み関数 map を模倣したサブルーチン mapx を実装します。

use v5.30.0;

sub map(&@) {
    my ( $cbr, @ary ) = @_;
    my @result;
    push @result, $cbr->( local $a = $_ ) foreach @ary;
    return @result;
}
say main::map { 2 * $_ } ( 1, 2, 3 );
say main::map { 2 * $a } ( 1, 2, 3 );
say CORE::map { 2 * $_ } ( 1, 2, 3 );
say main::map { $_ x 2 } qw(a b c);
say main::map { $a x 2 } qw(a b c);
say CORE::map { $_ x 2 } qw(a b c);
実行結果
246
246
246
aabbcc
aabbcc 
aabbcc
組込み関数 sort の様に、$a でコードブロックに引数を渡すこともできるようにしました。
local で宣言しているので、スコープは foreach 式の中だけで、抜けるとグローバルな $a は埋戻されます。

reduce[編集]

組込み関数に reduce がなかったので実装しました。

use v5.30.0;
use warnings;

sub reduce(&@) {
    my ( $cbr, @ary ) = @_;
    my $init = shift @ary;
    $init = $cbr->( local $a = $init, local $b = $_ ) foreach @ary;
    return $init;
}

say reduce { $_[0] + $_[1] } 1 .. 10;
say reduce { $_[0] . $_[1] } "A" .. "Z";
say reduce { $a + $b } 1 .. 10;
say reduce { $a . $b } "A" .. "Z";
実行結果
55 
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
55 
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
組込み関数 sort の様に、$a$b でコードブロックに引数を渡すこともできるようにしました。

filter[編集]

組込み関数に grep は、多くの言語で filter の名前で知られる関数です。

use v5.30.0;

sub filter(&@) {
    my ( $cbr, @ary ) = @_;
    my @result = ();
    $cbr->( local $a = $_ ) ? push( @result, $_ ) : 0 foreach @ary;
    return @result;
}
say filter { $_ % 2 == 1; } 1 .. 10;
say filter { $a % 2 == 1; } 1 .. 10;
say grep { $_ % 2 == 1; } 1 .. 10;
say filter { index( "Hello world", $_ ) >= 0 } ( "A" .. "Z", "a" .. "z" );
say filter { index( "Hello world", $a ) >= 0 } ( "A" .. "Z", "a" .. "z" );
say grep { index( "Hello world", $_ ) >= 0 } ( "A" .. "Z", "a" .. "z" );
say "@{[ map { $_ * 2 } filter { $_ % 2 == 1; } 1..10]}";
say "@{[ map { $_ * 2 } filter { $a % 2 == 1; } 1..10]}";
say "@{[ map { $_ * 2 } grep { $_ % 2 == 1; } 1..10]}";
実行結果
13579
13579
13579
Hdelorw
Hdelorw
Hdelorw
2 6 10 14 18
2 6 10 14 18 
2 6 10 14 18
組込み関数 sort の様に、$a でコードブロックに引数を渡すこともできるようにしました。

[TODO:スコープルールに関する簡素な説明]

[TODO:コンテキストに関する例をふんだんに使った解説]

永続的スコープのレキシカル変数[編集]

my で宣言した変数(レキシカル変数)はサブルーチンを抜けると御破算になりますが、state で宣言した変数はレキシカルスコープであるものの次にサブルーチンが呼ばれたときも値を憶えています。

state $var
#!/usr/bin/perl
use v5.10;

sub func {
    my $myVar = 0;
    state $stateVar = 0;
    $myVar++;
    $stateVar++;
    CORE::say "\$myVar = $myVar, \$stateVar = $stateVar";    
}

&func for 1..5
実行結果
$myVar = 1, $stateVar = 1
$myVar = 1, $stateVar = 2
$myVar = 1, $stateVar = 3
$myVar = 1, $stateVar = 4
$myVar = 1, $stateVar = 5
state $var は、Perl 5.10 以降でサポートされています。

コンテキストとwantarray関数[編集]

同じサブルーチンを呼出しても、スカラーが戻ることを期待している文脈(スカラーコンテキスト)と、リストが戻ることを期待している文脈(リストコンテキスト)の2通りがあります。 この2つのケースを判別するために wantarray 関数が用意されています。

コンテキストとwantarray関数
#!/usr/bin/perl
use strict;
use warnings;

sub func {
    return map { $_ * 2 } @_ if wantarray();
    my $sum = 0;
    $sum += $_ for @_;
    return $sum;
}

my @x = func(0, 1, 2);
my $y = func(0, 1, 2);
print <<EOS;
my \@x = func(0, 1, 2); \@x -> @x
my \$y = func(0, 1, 2); \$y -> $y
@{[ func(1,2,3) ]}
@{[ scalar func(1,2,3)]}
@{[ ~~ func(1,2,3)]}
EOS
実行結果
my @x = func(0, 1, 2); @x -> 0 2 4
my $y = func(0, 1, 2); $y -> 3
2 4 6
6 
6
wantarray 関数は、サブルーチンを呼出したコンテキストで戻値としてリストが要求されているなら真を、スカラーが要求されているなら偽を返します。
関数 func は、リストコンテキストでは全ての要素を二倍にしたリストを、スカラーコンテキストでは全ての要素の合計を返します。

組込み関数の一覧[編集]

文字列:String[編集]

chomp chop chr crypt fc hex index lc lcfirst length oct ord pack q/STRING/ qq/STRING/ reverse rindex sprintf substr tr/// uc ucfirst y///

index[編集]

書式
index STR, SUBSTR [, POSITION]
機能
文字列STRの中で、部分文字列SUBSTRが最初に出現する位置を返します。
組込み関数 index
#!/usr/bin/env perl
use v5.30.0;
use warnings;

my $str = "This is a pen.";
my $substr = "pen";
say qq(index "$str", "$substr" -> @{[index $str, $substr]});

$str = "これは、ペンです。";
$substr = "ペン";
say qq(index "$str", "$substr" -> @{[index $str, $substr]});

use Encode qw(encode decode);

$str = decode('utf-8', "これは、ペンです。");
$substr = decode('utf-8', "ペン");
say encode('utf-8', qq(index "$str", "$substr" -> @{[index $str, $substr]}));
実行結果
index "This is a pen.", "pen" -> 10 
index "これは、ペンです。", "ペン" -> 12  
index "これは、ペンです。", "ペン" -> 4
pen の前にある This is a は空白も含めて合計で10文字なので、10 が表示されます。
文字列とインデックスの対応
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
T h i s   i s   a   p e n .
解説
indexは、文字列 STR の中から、検索文字列 SUBSTR を探し、最初に見つかった位置を返します。検索文字が見つからない場合には、-1 が返ります。
省略可能な引数、POSITION には、検索開始位置を指定します(ディフォルトは0)。
POSITION を使うと部分文字列が2回め以降に出現する位置も確かめることが出来、部分文字列の長さに注意すれば部分文字列の出現回数を数えることなどが容易になります。
位置が 0 から始まることに留意しましょう。 0 は文字列の左端を表します。
位置は文字単位ではなくバイト数なので、ソースコードエンコーディングが UTF-8 で多バイト文字が交じると、文字数とバイト数に食い違いが生じます。
このような場合は Encode モジュールを使い内部形式( internal format )に変換します。
内部形式であれば、サロゲートペアにも対応できますが、合成文字は修飾コードと基底文字はそれぞれ1文字に数えられます。
utf8プラグマを使う[編集]
別解(utf8プラグマを使う)
#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;
use utf8;

my $str = "This is a pen.";
my $substr = "pen";
say qq(index "$str", "$substr" -> @{[index $str, $substr]});

use Encode qw(encode);

$str = "これは、ペンです。";
$substr = "ペン";
say encode('utf-8', qq(index "$str", "$substr" -> @{[index $str, $substr]}));
実行結果
index "This is a pen.", "pen" -> 10  
index "これは、ペンです。", "ペン" -> 4
utf8プラグマを使い、ソースコードエンコーディングが UTF-8 であることを明示すると、文字リテラルは内部形式に変換され index や length で処理されます。
この場合でも、出力するときに内部形式から UTF-8 にエンコードする必要があります。
binmodeを使う[編集]
別解(binmodeを使う)
#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;
use utf8;
binmode STDOUT,":encoding(UTF-8)";

my $str = "This is a pen.";
my $substr = "pen";
say qq(index "$str", "$substr" -> @{[index $str, $substr]});

$str = "これは、ペンです。";
$substr = "ペン";
say qq(index "$str", "$substr" -> @{[index $str, $substr]});
実行結果
index "This is a pen.", "pen" -> 10  
index "これは、ペンです。", "ペン" -> 4
毎回エンコードせず、STDOUT のディフォルトエンコーディングを UTF-8 にかえました。
binmode STDIN,":encoding(UTF-8)";binmode STDERR,":encoding(UTF-8)";も同時に指定したほうがいいかもしれません。

テキストのエンコーディングは、Perlを使っていると度々トラブルのもとになるので、回避方法が幾つかある事を知っておくと、他人の書いたコードを読むときなどに役に立ちます。 ここで紹介した方法の他に、歌代さんのjcode.plなどもあるのですが、標準モジュールの範囲の説明に留めました。

rindex[編集]

書式
rindex (STR, SUBSTR, [POSITION])
機能
文字列STRの中で、部分文字列SUBSTRが最後に出現する位置を返します。
組込み関数 rindex
#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;
use utf8;
binmode STDOUT,":encoding(UTF-8)";

my $str = "I like pens and pencils.";
my $substr = "pen";
say qq(rindex "$str", "$substr" -> @{[rindex $str, $substr]});

$str = "私は筆と鉛筆が好きです。";
$substr = "筆";
say qq(rindex "$str", "$substr" -> @{[rindex $str, $substr]});
実行結果
rindex "I like pens and pencils.", "pen" -> 16  
rindex "私は筆と鉛筆が好きです。", "筆" -> 5
解説
rindexは、文字列 STR の中から、検索文字列 SUBSTR を探し、最後に見つかった位置を返します(「末尾からの位置を返す」との編集が過去にありましたが、間違いです)。検索文字が見つからない場合には、-1 が返ります。
省略可能な引数、POSITION には、検索開始位置を指定します(ディフォルトは0)。

substr[編集]

書式
substr (EXPR, OFFSET, [LENGTH], [REPLACEMENT])

文字列 EXPR から、OFFSET 目以降のバイト列を返します。取り出す長さ LENGTH をバイト単位で指定できますが、省略した場合は文字列の最後まで取り出します。なお、utf8プラグマが有効な場合は、バイト単位ではなく文字単位で取り出すことができます。

位置情報 OFFSET は上述のとおり 0 から始まりますが、LENGTH は容量なので通常は 1 以上の値を指定します。

文字列 REPLACEMENT を指定すると、取り出される部分を REPLACEMENT で置換します。

組込み関数 rindex
#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;
use utf8;
binmode STDOUT,":encoding(UTF-8)";

my $str = "Hello, world!";
say substr($str, index($str, "world"), length("world"), "Japan");
say $str;

$str = "こんにちは、世界!";
say substr($str, index($str, "世界"), length("世界"), "🌍");
say $str;
実行結果
world
Hello, Japan!
世界 
こんにちは、🌍!

uc[編集]

書式
uc ([EXPR])
文字列 EXPR を大文字にして返します。EXPR を省略すると、$_ が使われます。

ucfirst[編集]

書式
ucfirst ([EXPR])
uc と同じですが、先頭1文字を大文字にして返します。

lc[編集]

書式
lc ([EXPR])
uc と同じですが、小文字にして返します。

lcfirst[編集]

書式
lcfirst ([EXPR])
ucfirst と同じですが、小文字にして返します。

chop[編集]

書式
chop VARIABLE
chop (LIST)
変数 VARIABLE の末尾の末尾1文字を削除します。
変数のリストを渡された場合は、各変数について同じ処理を行います。
VARIABLE を省略すると $_ が使われます。
chopとchomp
#!/usr/bin/perl
use v5.30.0;
use warnings;
use utf8;
binmode STDOUT,":encoding(UTF-8)";

my $str = "Hello, world!\n";
chop $str;
say "chop: $str(@{[length $str]})";
chop $str;
say "chop: $str(@{[length $str]})";
chop $str;
say "chop: $str(@{[length $str]})";
chop $str;
say "chop: $str(@{[length $str]})";

$str = "Hello, world!\n";
chomp $str;
say "chomp: $str(@{[length $str]})";
chomp $str;
say "chomp: $str(@{[length $str]})";
chomp $str;
say "chomp: $str(@{[length $str]})";
chomp $str;
say "chomp: $str(@{[length $str]})";

$str = "Hello, world!\n";
$str = substr($str, 0, length($str) - 1);
say "substr(): $str(@{[length $str]})";
$str = substr($str, 0, length($str) - 1);
say "substr(): $str(@{[length $str]})";
$str = substr($str, 0, length($str) - 1);
say "substr(): $str(@{[length $str]})";

sub chop(\$) {
    my $strr = shift;
    $$strr = substr($$strr, 0, length($$strr) - 1);
    undef
}

$str = "Hello, world!\n";
::chop $str;
say "::chop: $str(@{[length $str]})";
::chop $str;
say "::chop: $str(@{[length $str]})";
::chop $str;
say "::chop: $str(@{[length $str]})";

sub chomp(\$) {
    my $strr = shift;
    $$strr = substr($$strr, 0, length($$strr) - 1) if substr($$strr, length($$strr) - 1, 1) eq "\n";
    undef
}

$str = "Hello, world!\n";
::chomp $str;
say "::chomp: $str(@{[length $str]})";
::chomp $str;
say "::chomp: $str(@{[length $str]})";
実行結果
chop: Hello, world!(13)
chop: Hello, world(12)
chop: Hello, worl(11)
chop: Hello, wor(10)
chomp: Hello, world!(13)
chomp: Hello, world!(13)
chomp: Hello, world!(13)
chomp: Hello, world!(13)
substr(): Hello, world!(13)
substr(): Hello, world(12)
substr(): Hello, worl(11)
::chop: Hello, world!(13)
::chop: Hello, world(12)
::chop: Hello, worl(11)
::chomp: Hello, world!(13) 
::chomp: Hello, world!(13)
chop は、文字列を末尾から喰います(破壊的)
chomp は、文字列の末尾の改行を喰います(破壊的)

chomp[編集]

書式
chomp VARIABLE
chomp (LIST)
変数 VARIABLE の末尾の $/(デフォルトは "\n")を削除します。
変数のリストを渡された場合は、各変数について同じ処理を行います。
VARIABLE を省略すると $_ が使われます。

chr[編集]

書式
chr [NUMBER]
文字セットで NUMBER 番目に割り当てられている文字を返します。
NUMBER を省略すると $_ が使われます。
逆の操作を行うには ord を使います。

crypt[編集]

書式
crypt PLAINTEXT, SALT
C ライブラリの crypt(3) をエミュレートします。

hex[編集]

書式
hex [EXPR]
十六進数 EXPR を十進数に変換して返します。EXPR を省略すると $_ が使われます。

length[編集]

書式
length [EXPR]
文字列 EXPR の長さを返します。bytes プラグマが有効な場合(デフォルト)はバイト数を、utf8 プラグマが有効な場合は文字数を返します。EXPR を省略すると $_ が使われます。

oct[編集]

書式
oct [EXPR]
八進数 EXPR を十進数に変換して返します。EXPR を省略すると $_ が使われます。

ord[編集]

書式
ord [EXPR]
文字列 EXPR の文字セット上でのコード位置を返します。EXPR を省略すると $_ が使われます。逆の操作を行うには chr を使います。

pack[編集]

pack関数は、指定されたフォーマットに従ってデータをバイナリ文字列にパックします。主にバイナリデータを処理する際に使用されます。以下は、pack関数の基本的な使用例と一般的なフォーマット指定子の一部です。

# バイナリ文字列を作成する例
my $binary_data = pack('C4 A4', 65, 66, 67, 68, 'Hello');

# 上記の例では、'C4'は4つのバイトの符号なし整数を、'A4'は4バイトの文字列を表します。
# したがって、65, 66, 67, 68はバイナリデータにパックされ、それに続く'Hello'もパックされます。

# バイナリ文字列を出力する
print "$binary_data\n";  # 出力例: ABCDHello

# バイナリ文字列からデータをアンパックする例
my ($num1, $num2, $string) = unpack('C4 A4', $binary_data);

print "$num1 $num2 $string\n";  # 出力例: 65 66 Hello

一般的なフォーマット指定子の一部は以下の通りです。

  • A - 文字列
  • C - 符号なし8ビット整数 (1 バイト)
  • S - 符号なし16ビット整数 (2 バイト)
  • L - 符号なし32ビット整数 (4 バイト)
  • n - ネットワークバイトオーダー (big-endian) の16ビット整数
  • N - ネットワークバイトオーダーの32ビット整数
  • v - リトルエンディアンバイトオーダーの16ビット整数
  • V - リトルエンディアンバイトオーダーの32ビット整数

pack関数とunpack関数は、バイナリデータを他の形式に変換する際に非常に便利です。

q[編集]

q/STRING/
qq/STRING/
qr/STRING/
qx/STRING/
qw/STRING/

シングルクォート、ダブルクォート、正規表現、バッククォート、単語クォート。詳細は演算子の章を参照。

reverse[編集]

書式
reverse LIST
リストコンテキストでは LIST の順番を逆順にしたリストを返します。スカラーコンテキストでは LIST の要素を結合した後に逆順にした文字列を返します。
use v5.30.0;
use warnings;

my @array = qw(あい うえお かきくけこ 🏝);
say "@{[ reverse @array ]}";
say "@{[ scalar reverse @array ]}";

use utf8;
binmode STDOUT,":encoding(UTF-8)";
@array = qw(あい うえお かきくけこ 🏝);
say "@{[ reverse @array ]}";
say "@{[ scalar reverse @array ]}";
実行結果
🏝 かきくけこ うえお あい
����㏁㍁㋁
🏝 かきくけこ うえお あい 
🏝こけくきかおえういあ
Perlの文字列はディフォルトではバイトシーケンスなのでバイト逆順にすると多バイト文字は破綻し、上記のように文字化けします。
use utf8;で、バイトシーケンスから内部エンコーディング( Wide character )に切替えることができますが、このまま say すると内部エンコーディングのままなので、標準出力のレイヤーを ":encoding(UTF-8)" に変更します。

sprintf[編集]

書式
sprintf FORMAT, LIST
LIST を FORMAT に従って整形して返します。

tr[編集]

書式
tr///
1文字を対応する1文字に置換します。詳細は演算子の章を参照。

y[編集]

書式
y///
tr///と同義。

正規表現とパターンマッチ[編集]

Perlには、テキスト処理やパターンマッチングに役立つ様々な機能が備わっています。 以下では、それぞれの機能について解説します。

m// 演算子
パターンマッチング演算子として知られており、文字列内でパターンを検索するために使用されます。正規表現を使ってパターンを指定し、マッチした部分を取得したり、マッチングの成否を確認したりすることができます。例えば、次のように使用します。
my $str = "Hello World";
if ($str =~ m/World/) {
    print "マッチしました\n";
}
pos 関数
pos 関数は、直近のパターンマッチングでマッチした部分文字列の次の検索位置を示します。次のパターンマッチングでの開始位置を変更するために使用されます。例えば、次のように使用します。
my $str = "abcabc";
while ($str =~ m/abc/g) {
    print "マッチ位置: " . pos($str) . "\n";
}
qr// 演算子
qr// 演算子は、正規表現を表すオブジェクトを生成します。これは、後で同じ正規表現を再利用する場合に便利です。例えば、次のように使用します。
my $pattern = qr/abc/;
if ($str =~ $pattern) {
    print "マッチしました\n";
}
quotemeta 関数
quotemeta 関数は、文字列内のメタ文字をエスケープします。これにより、文字列をそのままパターンとして使用する際に、意図しない動作を防ぐことができます。例えば、次のように使用します。
my $str = "a+";
my $pattern = quotemeta($str);
if ($input =~ m/$pattern/) {
    print "マッチしました\n";
}
s/// 演算子
置換演算子として知られており、文字列内のパターンにマッチする部分を置換します。例えば、次のように使用します。
my $str = "apple orange";
$str =~ s/apple/banana/;
print $str;  # "banana orange" を出力
split 関数
split 関数は、文字列を指定した区切り文字で分割し、リストに格納します。例えば、次のように使用します。
my $str = "apple,orange,banana";
my @fruits = split /,/, $str;
print join("-", @fruits);  # "apple-orange-banana" を出力
study 関数
study 関数は、文字列内のパターンマッチングを高速化するための最適化を行います。特に大きな文字列を検索する場合に有効です。例えば、次のように使用します。
my $str = "very long string...";
study $str;
if ($str =~ m/pattern/) {
    print "マッチしました\n";
}

これらの機能を使用することで、Perlでのテキスト処理やパターンマッチングを効率的に行うことができます。

数値演算関数[編集]

abs, atan2, cos, exp, hex, int, log, oct, rand, sin, sqrt, srand

これらの関数はPerlで数学的な操作を行うための組み込み関数です。以下にそれぞれの関数を簡単に説明します。

abs
数値の絶対値を返します。
my $num = -10;
my $abs_num = abs($num);  # $abs_num には 10 が格納されます
atan2
y/x のアークタンジェントを返します。y と x を引数に取ります。
my $atan_value = atan2($y, $x);
cos
弧度法で与えられた角度の余弦を返します。
my $cos_value = cos($angle);
exp
指数関数 を返します。
my $exp_value = exp($x);
hex
文字列を 16 進数として解釈し、整数値を返します。
my $hex_value = hex("0xFF");  # $hex_value には 255 が格納されます
int
数値の整数部分を返します。
my $num = 3.6;
my $int_num = int($num);  # $int_num には 3 が格納されます
log
自然対数を返します。
my $log_value = log($x);
oct
文字列を 8 進数として解釈し、整数値を返します。
my $oct_value = oct("077");  # $oct_value には 63 が格納されます
rand
0 から 1 未満の乱数を返します。
my $rand_value = rand();
sin
弧度法で与えられた角度の正弦を返します。
my $sin_value = sin($angle);
sqrt
数値の平方根を返します。
my $sqrt_value = sqrt($num);
srand
乱数のシードを設定します。これにより、乱数生成のシーケンスが初期化されます。
srand(time);  # 現在時刻をシードとして使用する例

これらの関数を使用することで、Perlでの数学的な操作を簡単に行うことができます。

配列操作[編集]

each, keys, pop, push, shift, splice, unshift, values

これらの関数は、Perlで配列を操作するための組み込み関数です。以下にそれぞれの関数を説明します。

each
配列を反復処理するために使用されます。各反復で、配列内の次の要素を返します。
my @array = ('a', 'b', 'c');
while (my ($index, $value) = each @array) {
    print "Index: $index, Value: $value\n";
}
keys
配列のインデックス(キー)を取得します。通常、数値のインデックスが返されます。
my @array = ('a', 'b', 'c');
my @indices = keys @array;  # @indices には (0, 1, 2) が格納されます
pop
配列の末尾から要素を取り出します(削除)。
my @array = (1, 2, 3, 4, 5);
my $last_element = pop @array;  # $last_element には 5 が格納され、@array は (1, 2, 3, 4) になります
push
配列の末尾に要素を追加します。
my @array = (1, 2, 3);
push @array, 4, 5;  # @array は (1, 2, 3, 4, 5) になります
shift
配列の先頭から要素を取り出します(削除)。
my @array = (1, 2, 3, 4, 5);
my $first_element = shift @array;  # $first_element には 1 が格納され、@array は (2, 3, 4, 5) になります
splice
配列の指定した範囲の要素を置換または削除し、新しい要素を挿入します。
my @array = (1, 2, 3, 4, 5);
splice @array, 2, 2, 'a', 'b';  # @array は (1, 2, 'a', 'b', 5) になります
unshift
配列の先頭に要素を追加します。
my @array = (3, 4, 5);
unshift @array, 1, 2;  # @array は (1, 2, 3, 4, 5) になります

これらの関数を使用することで、Perlで配列を効果的に操作することができます。

リスト操作[編集]

grep, join, map, qw//, reverse, sort, unpack

Perlにおけるリスト操作に関する関数や演算子について解説します。

grep
リスト内の要素をフィルタリングします。条件にマッチする要素だけを残した新しいリストを返します。
my @numbers = (1, 2, 3, 4, 5);
my @even_numbers = grep { $_ % 2 == 0 } @numbers;  # @even_numbers には (2, 4) が格納されます
join
リストの要素を指定した区切り文字で結合して文字列を生成します。
my @words = ('hello', 'world', '!');
my $sentence = join ' ', @words;  # $sentence には "hello world !" が格納されます
map
リストの各要素に対して処理を行い、結果を新しいリストとして返します。
my @numbers = (1, 2, 3);
my @squared_numbers = map { $_ ** 2 } @numbers;  # @squared_numbers には (1, 4, 9) が格納されます
qw//
クォートワード演算子。文字列をスペースで区切り、リストとして返します。
my @words = qw(apple banana orange);  # @words には ('apple', 'banana', 'orange') が格納されます
reverse
リストの要素の順序を逆にします。
my @numbers = (1, 2, 3);
my @reversed_numbers = reverse @numbers;  # @reversed_numbers には (3, 2, 1) が格納されます
sort
リストの要素をソートします。デフォルトでは文字列としてソートされますが、数値としてソートしたい場合は sort {$a <=> $b} のようにコードブロックを指定します。
my @numbers = (3, 1, 2);
my @sorted_numbers = sort @numbers;  # @sorted_numbers には (1, 2, 3) が格納されます
unpack
文字列を指定したテンプレートに従って解釈し、リストとして返します。主にバイナリデータの処理に使用されます。
my $binary_data = "\x41\x42\x43";
my @values = unpack 'C*', $binary_data;  # @values には (65, 66, 67) が格納されます

これらの関数や演算子を使うことで、Perlでリストを効果的に操作することができます。

ハッシュ操作[編集]

delete, each, exists, keys, values

Perlにおけるハッシュ(連想配列)の操作について説明します。

delete
ハッシュから指定したキーとその関連する値を削除します。
my %hash = ('a' => 1, 'b' => 2, 'c' => 3);
delete $hash{'b'};  # ハッシュから 'b' キーとその値を削除します
each
ハッシュを反復処理するために使用されます。各反復で、キーと値のペアを返します。
my %hash = ('a' => 1, 'b' => 2, 'c' => 3);
while (my ($key, $value) = each %hash) {
    print "$key: $value\n";
}
exists
指定したキーがハッシュ内に存在するかどうかを確認します。存在する場合は真を返し、存在しない場合は偽を返します。
my %hash = ('a' => 1, 'b' => 2, 'c' => 3);
if (exists $hash{'b'}) {
    print "'b' キーは存在します\n";
} else {
    print "'b' キーは存在しません\n";
}
keys
ハッシュのキーのリストを取得します。
my %hash = ('a' => 1, 'b' => 2, 'c' => 3);
my @keys = keys %hash;  # @keys には ('a', 'b', 'c') が格納されます
values
ハッシュの値のリストを取得します。
my %hash = ('a' => 1, 'b' => 2, 'c' => 3);
my @values = values %hash;  # @values には (1, 2, 3) が格納されます

これらの関数や演算子を使うことで、Perlでハッシュを効果的に操作することができます。

I/O[編集]

binmode, close, closedir, dbmclose, dbmopen, die, eof, fileno, flock, format, getc, print, printf, read, readdir, readline, rewinddir, say, seek, seekdir, select, syscall, sysread, sysseek, syswrite, tell, telldir, truncate, warn, write


固定長データとレコード[編集]

pack, read, syscall, sysread, sysseek, syswrite, unpack, vec

ファイルハンドル・ファイルとディレクトリ[編集]

-X, chdir, chmod, chown, chroot, fcntl, glob, ioctl, link, lstat, mkdir, open, opendir, readlink, rename, rmdir, select, stat, symlink, sysopen, umask, unlink, utime

制御構造[編集]

break, caller, continue, die, do, dump, eval, evalbytes, exit, __FILE__, goto, last, __LINE__, next, __PACKAGE__, redo, return, sub, __SUB__, wantarray

スコープ[編集]

caller, import, local, my, our, package, state, use

Misc.[編集]

defined, formline, lock, prototype, reset, scalar, undef

プロセス[編集]

alarm, exec, fork, getpgrp, getppid, getpriority, kill, pipe, qx//, readpipe, setpgrp, setpriority, sleep, system, times, wait, waitpid

モジュール[編集]

do, import, no, package, require, use

オブジェクト指向[編集]

bless, dbmclose, dbmopen, package, ref, tie, tied, untie, use

Socket[編集]

accept, bind, connect, getpeername, getsockname, getsockopt, listen, recv, send, setsockopt, shutdown, socket, socketpair

System V IPC[編集]

msgctl, msgget, msgrcv, msgsnd, semctl, semget, semop, shmctl, shmget, shmread, shmwrite

ユーザーとグループ[編集]

endgrent, endhostent, endnetent, endpwent, getgrent, getgrgid, getgrnam, getlogin, getpwent, getpwnam, getpwuid, setgrent, setpwent

ネットワーク情報[編集]

endprotoent, endservent, gethostbyaddr, gethostbyname, gethostent, getnetbyaddr, getnetbyname, getnetent, getprotobyname, getprotobynumber, getprotoent, getservbyname, getservbyport, getservent, sethostent, setnetent, setprotoent, setservent

日付時刻[編集]

gmtime, localtime, time, times

関数以外のキーワード[編集]

and, AUTOLOAD, BEGIN, catch, CHECK, cmp, CORE, __DATA__, default, defer, DESTROY, else, elseif, elsif, END, __END__, eq, finally, for, foreach, ge, given, gt, if, INIT, isa, le, lt, ne, not, or, try, UNITCHECK, unless, until, when, while, x, xor


組込み関数一覧[編集]

ARRAY[編集]

each keys pop push shift splice unshift values

each[編集]

retrieve the next key/value pair from a hash

keys[編集]

retrieve list of indices from a hash

pop[編集]

remove the last element from an array and return it

push[編集]

append one or more elements to an array

shift[編集]

remove the first element of an array, and return it

splice[編集]

add or remove elements anywhere in an array

unshift[編集]

prepend more elements to the beginning of a list

values[編集]

return a list of the values in a hash

Binary[編集]

pack read syscall sysread sysseek syswrite unpack vec

pack[編集]

convert a list into a binary representation

read[編集]

fixed-length buffered input from a filehandle

syscall[編集]

execute an arbitrary system call

sysread[編集]

fixed-length unbuffered input from a filehandle

sysseek[編集]

position I/O pointer on handle used with sysread and syswrite

syswrite[編集]

fixed-length unbuffered output to a filehandle

unpack[編集]

Perlのunpack関数は、指定されたフォーマットに従ってバイナリ文字列をアンパックしてデータを取得します。主にバイナリデータを処理する際に使用されます。以下は、unpack関数の基本的な使用例と一般的なフォーマット指定子の一部です。

# バイナリ文字列を作成する例
my $binary_data = "ABCDHello";

# バイナリ文字列をアンパックしてデータを取得する
my ($num1, $num2, $string) = unpack('C4 A4', $binary_data);

print "$num1 $num2 $string\n";  #=> 65 66 67

一般的なフォーマット指定子の一部は以下の通りです。

  • A - 文字列
  • C - 符号なし8ビット整数 (1 バイト)
  • S - 符号なし16ビット整数 (2 バイト)
  • L - 符号なし32ビット整数 (4 バイト)
  • n - ネットワークバイトオーダー (big-endian) の16ビット整数
  • N - ネットワークバイトオーダーの32ビット整数
  • v - リトルエンディアンバイトオーダーの16ビット整数
  • V - リトルエンディアンバイトオーダーの32ビット整数

unpack関数は、バイナリデータを他の形式に変換する際に非常に便利です。

vec[編集]

test or set particular bits in a string

File[編集]

-X chdir chmod chown chroot fcntl glob ioctl link lstat mkdir open opendir readlink rename rmdir select stat symlink sysopen umask unlink utime

-X[編集]

a file test (-r, -x, etc)

chdir[編集]

change your current working directory

chmod[編集]

changes the permissions on a list of files

chown[編集]

change the ownership on a list of files

chroot[編集]

make directory new root for path lookups

fcntl[編集]

file control system call

glob[編集]

expand filenames using wildcards

ioctl[編集]

system-dependent device control system call

link[編集]

create a hard link in the filesystem

lstat[編集]

stat a symbolic link

mkdir[編集]

create a directory

open[編集]

open a file, pipe, or descriptor

opendir[編集]

open a directory

readlink[編集]

determine where a symbolic link is pointing

rename[編集]

change a filename

rmdir[編集]

remove a directory

select[編集]

reset default output or do I/O multiplexing

stat[編集]

get a file's status information

symlink[編集]

create a symbolic link to a file

sysopen[編集]

open a file, pipe, or descriptor

umask[編集]

set file creation mode mask

unlink[編集]

remove one link to a file

utime[編集]

set a file's last access and modify times

Flow[編集]

break caller continue die do dump eval evalbytes exit __FILE__ goto last __LINE__ next __PACKAGE__ redo return sub __SUB__ wantarray

break[編集]

break out of a C<given> block

caller[編集]

get context of the current subroutine call

continue[編集]

optional trailing block in a while or foreach

die[編集]

raise an exception or bail out

do[編集]

turn a BLOCK into a TERM

dump[編集]

create an immediate core dump

eval[編集]

catch exceptions or compile and run code

evalbytes[編集]

similar to string eval, but intend to parse a bytestream

exit[編集]

terminate this program

__FILE__[編集]

the name of the current source file

goto[編集]

create spaghetti code

last[編集]

exit a block prematurely

__LINE__[編集]

the current source line number

next[編集]

iterate a block prematurely

__PACKAGE__[編集]

the current package

redo[編集]

start this loop iteration over again

return[編集]

get out of a function early

sub[編集]

declare a subroutine, possibly anonymously

__SUB__[編集]

the current subroutine, or C<undef> if not in a subroutine

wantarray[編集]

get void vs scalar vs list context of current subroutine call

HASH[編集]

delete each exists keys values

delete[編集]

deletes a value from a hash

each[編集]

retrieve the next key/value pair from a hash

exists[編集]

test whether a hash key is present

keys[編集]

retrieve list of indices from a hash

values[編集]

return a list of the values in a hash

I/O[編集]

binmode close closedir dbmclose dbmopen die eof fileno flock format getc print printf read readdir readline rewinddir say seek seekdir select syscall sysread sysseek syswrite tell telldir truncate warn write

binmode[編集]

prepare binary files for I/O

close[編集]

close file (or pipe or socket) handle

closedir[編集]

close directory handle

dbmclose[編集]

breaks binding on a tied dbm file

dbmopen[編集]

create binding on a tied dbm file

die[編集]

raise an exception or bail out

eof[編集]

test a filehandle for its end

fileno[編集]

return file descriptor from filehandle

flock[編集]

lock an entire file with an advisory lock

format[編集]

declare a picture format with use by the write() function

getc[編集]

get the next character from the filehandle

print[編集]

output a list to a filehandle

printf[編集]

output a formatted list to a filehandle

read[編集]

fixed-length buffered input from a filehandle

readdir[編集]

get a directory from a directory handle

readline[編集]

fetch a record from a file

rewinddir[編集]

reset directory handle

say[編集]

output a list to a filehandle, appending a newline

seek[編集]

reposition file pointer for random-access I/O

seekdir[編集]

reposition directory pointer

select[編集]

reset default output or do I/O multiplexing

syscall[編集]

execute an arbitrary system call

sysread[編集]

fixed-length unbuffered input from a filehandle

sysseek[編集]

position I/O pointer on handle used with sysread and syswrite

syswrite[編集]

fixed-length unbuffered output to a filehandle

tell[編集]

get current seekpointer on a filehandle

telldir[編集]

get current seekpointer on a directory handle

truncate[編集]

shorten a file

warn[編集]

print debugging info

write[編集]

print a picture record

LIST[編集]

grep join map qw/STRING/ reverse sort unpack

grep[編集]

locate elements in a list test true against a given criterion

join[編集]

join a list into a string using a separator

map[編集]

apply a change to a list to get back a new list with the changes

qw/STRING/[編集]

quote a list of words

reverse[編集]

flip a string or a list

sort[編集]

sort a list of values

unpack[編集]

convert binary structure into normal perl variables

Math[編集]

abs atan2 cos exp hex int log oct rand sin sqrt srand

abs[編集]

absolute value function

atan2[編集]

arctangent of Y/X in the range -PI to PI

cos[編集]

cosine function

exp[編集]

raise I<e> to a power

hex[編集]

convert a hexadecimal string to a number

int[編集]

get the integer portion of a number

log[編集]

retrieve the natural logarithm for a number

oct[編集]

convert a string to an octal number

rand[編集]

retrieve the next pseudorandom number

sin[編集]

return the sine of a number

sqrt[編集]

square root function

srand[編集]

seed the random number generator

Misc[編集]

defined formline lock prototype reset scalar undef

defined[編集]

test whether a value, variable, or function is defined

formline[編集]

internal function used for formats

lock[編集]

get a thread lock on a variable, subroutine, or method

prototype[編集]

get the prototype (if any) of a subroutine

reset[編集]

clear all variables of a given name

scalar[編集]

force a scalar context

undef[編集]

remove a variable or function definition

Modules[編集]

do import no package require use

do[編集]

turn a BLOCK into a TERM

import[編集]

patch a module's namespace into your own

no[編集]

unimport some module symbols or semantics at compile time

package[編集]

declare a separate global namespace

require[編集]

load in external functions from a library at runtime

use[編集]

load in a module at compile time and import its namespace

Namespace[編集]

caller import local my our package state use

caller[編集]

get context of the current subroutine call

import[編集]

patch a module's namespace into your own

local[編集]

create a temporary value for a global variable (dynamic scoping)

my[編集]

declare and assign a local variable (lexical scoping)

our[編集]

declare and assign a package variable (lexical scoping)

package[編集]

declare a separate global namespace

state[編集]

declare and assign a persistent lexical variable

use[編集]

load in a module at compile time and import its namespace

Network[編集]

endprotoent endservent gethostbyaddr gethostbyname gethostent getnetbyaddr getnetbyname getnetent getprotobyname getprotobynumber getprotoent getservbyname getservbyport getservent sethostent setnetent setprotoent setservent

endprotoent[編集]

be done using protocols file

endservent[編集]

be done using services file

gethostbyaddr[編集]

get host record given its address

gethostbyname[編集]

get host record given name

gethostent[編集]

get next hosts record

getnetbyaddr[編集]

get network record given its address

getnetbyname[編集]

get networks record given name

getnetent[編集]

get next networks record

getprotobyname[編集]

get protocol record given name

getprotobynumber[編集]

get protocol record numeric protocol

getprotoent[編集]

get next protocols record

getservbyname[編集]

get services record given its name

getservbyport[編集]

get services record given numeric port

getservent[編集]

get next services record

sethostent[編集]

prepare hosts file for use

setnetent[編集]

prepare networks file for use

setprotoent[編集]

prepare protocols file for use

setservent[編集]

prepare services file for use

Objects[編集]

bless dbmclose dbmopen package ref tie tied untie use

bless[編集]

create an object

dbmclose[編集]

breaks binding on a tied dbm file

dbmopen[編集]

create binding on a tied dbm file

package[編集]

declare a separate global namespace

ref[編集]

find out the type of thing being referenced

tie[編集]

bind a variable to an object class

tied[編集]

get a reference to the object underlying a tied variable

untie[編集]

break a tie binding to a variable

use[編集]

load in a module at compile time and import its namespace

Process[編集]

alarm exec fork getpgrp getppid getpriority kill pipe qx/STRING/ readpipe setpgrp setpriority sleep system times wait waitpid

alarm[編集]

schedule a SIGALRM

exec[編集]

abandon this program to run another

fork[編集]

create a new process just like this one

getpgrp[編集]

get process group

getppid[編集]

get parent process ID

getpriority[編集]

get current nice value

kill[編集]

send a signal to a process or process group

pipe[編集]

open a pair of connected filehandles

qx/STRING/[編集]

backquote quote a string

readpipe[編集]

execute a system command and collect standard output

setpgrp[編集]

set the process group of a process

setpriority[編集]

set a process's nice value

sleep[編集]

block for some number of seconds

system[編集]

run a separate program

times[編集]

return elapsed time for self and child processes

wait[編集]

wait for any child process to die

waitpid[編集]

wait for a particular child process to die

Regexp[編集]

m// pos qr/STRING/ quotemeta s/// split study

m//[編集]

match a string with a regular expression pattern

pos[編集]

find or set the offset for the last/next m//g search

qr/STRING/[編集]

compile pattern

quotemeta[編集]

quote regular expression magic characters

s///[編集]

replace a pattern with a string

split[編集]

split up a string using a regexp delimiter

study[編集]

no-op, formerly optimized input data for repeated searches

Socket[編集]

accept bind connect getpeername getsockname getsockopt listen recv send setsockopt shutdown socket socketpair

accept[編集]

accept an incoming socket connect

bind[編集]

binds an address to a socket

connect[編集]

connect to a remote socket

getpeername[編集]

find the other end of a socket connection

getsockname[編集]

retrieve the sockaddr for a given socket

getsockopt[編集]

get socket options on a given socket

listen[編集]

register your socket as a server

recv[編集]

receive a message over a Socket

send[編集]

send a message over a socket

setsockopt[編集]

set some socket options

shutdown[編集]

close down just half of a socket connection

socket[編集]

create a socket

socketpair[編集]

create a pair of sockets

String[編集]

chomp chop chr crypt fc hex index lc lcfirst length oct ord pack q/STRING/ qq/STRING/ reverse rindex sprintf substr tr/// uc ucfirst y///

chomp[編集]

remove a trailing record separator from a string

chop[編集]

remove the last character from a string

chr[編集]

get character this number represents

crypt[編集]

one-way passwd-style encryption

fc[編集]

return casefolded version of a string

hex[編集]

convert a hexadecimal string to a number

index[編集]

find a substring within a string

lc[編集]

return lower-case version of a string

lcfirst[編集]

return a string with just the next letter in lower case

length[編集]

return the number of characters in a string

oct[編集]

convert a string to an octal number

ord[編集]

find a character's numeric representation

pack[編集]

convert a list into a binary representation

q/STRING/[編集]

singly quote a string

qq/STRING/[編集]

doubly quote a string

reverse[編集]

flip a string or a list

rindex[編集]

right-to-left substring search

sprintf[編集]

formatted print into a string

substr[編集]

get or alter a portion of a string