Wikijunior:太陽系/火星
火星(かせい)は地球の外側をまわっている第4惑星です。大きさは地球の半分ほどです。 火星の層は地球と同じような物質で構成されていることから地球型惑星(ちきゅうがたわくせい)と呼ばれています。
火星の大きさはどのくらい?[編集]
太陽系で2番目に小さく、最小は水星。直径は約7000kmで地球の2分の1以上です。体積は地球の15%ほどであり、火星の表面積は地球の地表とほぼ同じです。
火星の地表は何でできているの?[編集]


火星の地表は地球の砂漠と同じく、ほこりっぽく乾燥しており、とても寒いです。多くの脆い岩や砂丘(さきゅう)があり、クレーターがあり、月ほどの数ではないもののクレーターが散見されます。クレーターの一つであるヘラス盆地はアメリカ大陸の約半分の大きさです。南半球は北半球より標高が高く多くのクレーターがあります。


4つの巨大な火山があるタルシス火山群があります。いずれも何百年も噴火していません。一番大きい火山はオリンポス山で、37kmと太陽系で一番大きな山で、地球のエベレスト山の3倍以上大きいです。また、全長は625kmでアメリカのアリゾナ州と同じくらいです。他にも火星にはマリネリス峡谷という巨大な峡谷があり、全長4000kmで地球のグランドキャニオンよりはるかに大きいです。専門家はタルシス火山群ができた時に火星の地表が割れてマリネリス峡谷ができたと考えています。
地球のように火星は極に氷がありますが、それは水ではなく二酸化炭素が凍っているものです。火星で冬になると、大気が凍りついて氷が増え、夏になると溶けるので氷が減ります。
火星には幾つか流床のような乾燥した溝があります。はるか昔には湖があり水が流れていたのですが、今では地下で全て凍っています。
火星が太陽から一番近かった時には、砂嵐が舞っていました。そのいくつかはとても強く、埃の雲が火星全体を覆うほどです。砂嵐は時速最大200kmもあり数百日も続きます。このような巨大な砂嵐は地球から望遠鏡で見ることができます。
この星の年月はどのくらい?[編集]
火星での一日は地球に比べて39分35秒(地球の1.026倍)長いです。また、火星での1年はおおよそ地球での2年(687日)です。
地球のように火星の軸は傾いていて、季節があります。太陽側に傾いている半面は夏で、反対側は冬です。火星での半年が過ぎると季節は逆になり、これらの季節は地球の2倍長く続きます。
火星は何でできているの?[編集]

外側の地表は地殻(ちかく)と呼ばれています。地殻のほとんどは溶岩が冷えてできた玄武岩(げんぶがん)です。
地球のように地殻の下にはマントルと呼ばれている厚い岩の層があります。マントルは地殻よりもはるかに熱く、部分的に溶けていますが、地殻の層も厚いので溶岩が地表から出てくることはありません。
火星の中心に鉄とニッケルでできた核があります。もし火星が地球と同じ大きさなら火星の核は地球のより小さいです。火星の大部分は岩石でできていて、岩石は核より軽いので地球に比べて火星は密度が軽いです。
どのくらいの重力がかかっているの?[編集]
火星では地球の約5分の2の重力なので、私たちは地球での3倍の重さの荷物を火星で持ち上げることができます。また、ジャンプすると地球での3倍高く跳べて、地面に落ちるのもより時間がかかります。
火星では漫画の主人公のように動けますが、いくつかできないこともあります。大きな岩も重さが軽いので持ち運べますが、同じ重さの質量も持っているので、もしその岩石を投げ合い、受け損なったときにはぶつかった際にひっくりかえってしまい、さらにその岩石が上から落ちてきたらたちまち押しつぶされてしまうことでしょう。また、火星で車を動かす際は上り坂では地球ほど抵抗は少ないですが、停止する際に注意が必要です。何故なら重力が少ないのでタイヤが火星の地面を掴む力も少なく、進む力は強いことから車が横滑りしやすいです。
誰にちなんで名付けられたの?[編集]
ローマ神話でMars(マルス)は戦争と農業の神の名前です。火星は血のように赤いことから名付けられました。