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労働関係調整法第37条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

コンメンタールコンメンタール労働労働関係調整法

条文

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【予告期間】

第37条 
  1. 公益事業に関する事件につき関係当事者が争議行為をするには、その争議行為をしようとする日の少なくとも10日前までに、労働委員会及び厚生労働大臣又は都道府県知事にその旨を通知しなければならない。
  2. 緊急調整の決定があつた公益事業に関する事件については、前項の規定による通知は、第38条に規定する期間を経過した後でなければこれをすることができない。

解説

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「公益事業(第8条参照)に関する事件」について労働組合等が争議行為をする場合は、社会的影響が甚大なものとなり、政府等の対応を要することがあるため、その対応期間として、争議行為の10日前までに労働委員会及び厚生労働大臣等に通知をすることを要する。影響の大きさによっては、内閣総理大臣が緊急調整の決定(第35条の2)により対応することもあり、この場合、緊急調整決定公表後50日(第38条)を経過しなければ、争議行為の予告通知をなすこともできない(本条第2項)。
違反行為については、罰則(刑事罰:第39条)がある。

関係法令

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  • 労働関係調整法施行令第10条の4
    1. 法第37条の通知は、その争議行為が一の都道府県の区域内のみに係るものであるときは、当該都道府県労働委員会及び当該都道府県知事に対し、その争議行為が二以上の都道府県にわたるものであるとき、又は全国的に重要な問題に係るものであるときは、中央労働委員会及び厚生労働大臣に対し行わなければならない。
    2. 前項の規定により中央労働委員会及び厚生労働大臣に対し行うべき通知は、関係都道府県労働委員会又は関係都道府県知事の一を経由して行うことができる。
    3. 第一項の通知は、争議行為をなす日時及び場所並びにその争議行為の概要を記載した文書によつてなさなければならない。
    4. 厚生労働大臣又は都道府県知事は、第1項の通知を受けたときは、直ちに、公衆が知ることができる方法によつてこれを公表しなければならない。

参照条文

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判例

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前条:
第36条
【安全保持】
労働関係調整法
第5章 争議行為の制限禁止等
次条:
第38条
【緊急調整中の争議行為の禁止】
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