会社法第26条/株式会社定款(モデル)
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条文例
[編集]以下、平成30年(2018年)2月1日開催日本経済再生本部『法人設立手続オンライン・ワンストップ化検討会』において、定款に記載されるべき必要最低限の事項を定型化し、公証等を不要とする取り組みにあたって、法務省が提案するモデル定款をもとに作成したものである。
総則
[編集]商号
[編集]第1条
- 当会社は、AAAAと称する。
- (解説)
- 会社法第27条第1号に規定する必要的記載事項
- 商号については、会社法 第1編総則 第2章会社の商号に規定、詳細は、商法総則/商号参照。
- 「株式会社」の文言を用いなければならない(会社法第6条第2項)。
- 法律で定められた一定の事業(銀行業など)を営む会社はその旨の文言を用いなければならず、逆に、それを営まない会社はそれを用いてはならない。
- (例)
- 「株式会社知識銀行」は不可、「株式会社ナレッジバンク」は可。
- (例)
- 登記する商号を記載するが、その他英文商号を記載する場合もある。
- (記載例)
- 当会社は、いろは株式会社と称する。英文では"Iroha Corporation"と称する。
- 「株式会社」の公的訳語は"Stock Company"であるが、この部分は法令の規制を受けないため、比較的自由な表記が認められる。
- 当会社は、いろは株式会社と称する。英文では"Iroha Corporation"と称する。
- (記載例)
- 関係条文
- 商業登記法第1条の2
目的
[編集]第2条
- 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。
- (解説)
- 会社法第27条第2号に規定する必要的記載事項
- 会社の目的を記載する。
- 列挙後に「各号に附帯関連する一切の事業」(バスケット条項)を記載し、目的外行為の追求を回避するのが一般的。
本店の所在地
[編集]第3条
- 当会社は、本店をBBBBに置く。
- (解説)
- 会社法第27条第3号に規定する必要的記載事項
- BBBB:○県○市○区/東京都○○区など最小の行政単位を記載する。
公告の方法
[編集]第4条
- 当会社の公告は、CCCCによる。
- (解説)
- CCCC:公告の方法を記載する。
- 官報掲載
- 電子公告
- ○○(都道府県名)において発行する○○(新聞名)に掲載する方法
- 全国紙・地方紙
株式
[編集]発行可能株式総数
[編集]第5条
- 当会社の発行可能株式総数は、DDDD株とする。
- (解説)
株券の発行又は不発行
[編集]第6条
- 「当会社の株式については、株券を発行しない。」又は「当会社の株式については、株券を発行する。」
- (解説)
株式の譲渡制限
[編集]第7条
- 当会社の株式を譲渡により取得するには、EEEEを受けなければならない。
- (解説)
株主名簿記載事項の記載等の請求
[編集]第8条
- 当会社の株式取得者が株主名簿記載事項を株主名簿に記載又は記録することを請求するには,株式取得者とその取得した株式の株主として株主名簿に記載され、若しくは記録された者又はその相続人その他の一般承継人が当会社所定の書式による請求書に署名又は記名押印し、共同して請求しなければならない。
- 前項の規定にかかわらず、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして法務省令に定める場合には、株式取得者が単独で株主名簿記載事項を株主名簿に記載又は記録することを請求することができる。
- (解説)
質権の登録及び信託財産の表示
[編集]第9条
- 当会社の株式につき質権の登録又は信託財産の表示を請求するには、当会社所定の書式による請求書に当事者が署名又は記名押印し、提出しなければならない。その登録又は表示の抹消についても同様とする。
- (解説)
手数料
[編集]第10条
- 前二条に定める請求をする場合には、当会社所定の手数料を支払わなければならない。
- (解説)
基準日
[編集]第11条
- 当会社は、毎事業年度末日の最終の株主名簿に記載又は記録された議決権を有する株主をもってその事業年度に関する定時株主総会において権利を行使することができる株主とする。
- 前項のほか必要があるときは、取締役の過半数の決定によりあらかじめ公告して臨時に基準日を定めることができる。
- (解説)
株主総会
[編集]招集
[編集]第12条
- 定時株主総会は、毎事業年度の終了後3か月以内に招集し、臨時株主総会は必要がある場合には、いつでも招集することができる。
- (解説)
招集手続
[編集]第13条
- 株主総会を招集するには、株主総会の日のFF日前までに、議決権を行使することができる株主に対して招集通知を発するものとする。
- (解説)
- FF:1~7
招集権者及び議長
[編集]第14条
- 株主総会は、代表取締役社長がこれを招集し、議長となる。代表取締役社長に事故があるときは、あらかじめ代表取締役社長の定めた順序により他の取締役がこれに代わる。
- (解説)
決議の方法
[編集]第15条
- 株主総会の決議は、法令又は本定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権のFFFを有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
- 会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権のGGGを有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上にあたる多数をもって行う。
- (解説)
- FFF:一般に過半数、ただし、下線部全体を削除して定足数条件を除いても普通決議は有効である。
- GGG:3分の1まで軽減できる。
議決権の代理行使
[編集]第16条
- 株主が代理人によってその議決権を行使しようとするときは、その代理人は1名とし、当会社の議決権を有する株主であることを要する。
- 前項の場合には、株主又は代理人は代理権を証する書面を株主総会ごとに提出しなければならない。
- (解説)
取締役及び代表取締役
[編集]取締役の員数
[編集]第17条
- 当会社の取締役は、1名以上とする。
- (解説)
取締役の選任及び解任の方法
[編集]第18条
- 当会社の取締役の選任及び解任は、株主総会において、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権のHHHをもって行う。
- 取締役の選任決議については、累積投票によらないものとする。
- (解説)
- HHH:「過半数」、「3分の2以上」など
取締役の任期
[編集]第19条
- 取締役の任期は、選任後JJJ以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
- 補欠または増員により選任した取締役の任期は、その選任時に在任する取締役の任期の満了すべき時までとする。
- (解説)
- JJJ:2年〜10年
代表取締役
[編集]第20条
- 当会社の取締役が2名以上ある場合は、そのうち1名を代表取締役とし、KKKKによってこれを定める。
- 代表取締役は、社長とし、当会社を代表する。
- 当会社の業務執行は、代表取締役社長が統轄する。
- (解説)
- KKKK:代表取締役の選任方法、以下例示。
- 株主総会の決議
- 取締役の互選
- KKKK:代表取締役の選任方法、以下例示。
報酬及び退職慰労金
[編集]第21条
- 取締役の報酬及び退職慰労金はそれぞれ株主総会の決議をもって定める。
- (解説)
計算
[編集]事業年度
[編集]第22条
- 当会社の事業年度は、毎年LLLLの年1期とする。
- (解説)
- LLLL:事業年度の始期と終期、以下例示。
- 1月1日から12月31日まで
- 2月1日から翌年1月31日まで
- 3月1日から翌年2月末日まで
- 4月1日から翌年3月31日まで
- ...
- 12月1日から翌年11月30日まで
- LLLL:事業年度の始期と終期、以下例示。
剰余金の配当等
[編集]第23条
- 当会社は、株主総会の決議によって、MMMMの最終の株主名簿に記載又は記録ある株主、登録株式質権者(以下「株主等」という。)に対して剰余金の配当を行う。
- 前項のほか、基準日を定めて剰余金の配当をすることができる。
- (解説)
- MMMM:第22条で指定した事業年度の末日(事業年度終期)
剰余金の配当の除斥期間
[編集]第24条
- 剰余金の配当がその支払提供の日から満NNNを経過してもなお受領されないときは、当会社はその支払義務を免れる。
- (解説)
- NNN:2年〜10年
附則
[編集]設立時に必要とされる事項を記載する。第30条を除いて、一般的には会社設立後最初の株主総会の機会に削除される。
設立に際して出資される財産の価額
[編集]第25条
- 当会社の設立に際して出資される財産の価額は、金PPPP円とする。
- (解説)
- PPPP:出資金額
- (解説)
- 会社法第27条第4号に規定する必要的記載事項
最初の事業年度
[編集]第26条
- 当会社の最初の事業年度は、会社成立の日からQQQQまでを最初の事業年度とする。
- QQQQ:年号は定款作成の年号を基準として、日付は第22条の事業年度を利用
発起人
[編集]第27条
- 当会社の発起人の氏名及び住所、発起人が割当てを受ける設立時発行株式の数及び設立時発行株式と引換えに払い込む金銭の額は次のとおりである。
- 発起人住所(○県○市○町○丁目○番○号)
- 発起人名
- 株式発行数 RRRR株
- 払い込む金銭の額 払込金額 SSSS万円
- 発起人名
- 発起人住所(○県○市○町○丁目○番○号)
- (解説)
- 会社法第27条第5号に規定する必要的記載事項
創立時取締役
[編集]第28条
- 当会社の設立時取締役は次のとおりである。
- 取締役住所(○県○市○町○丁目○番○号)
- 取締役名
- 取締役住所(○県○市○町○丁目○番○号)
創立時代表取締役
[編集]第29条
- 当会社の設立時代表取締役は次のとおりである。
- 代表取締役住所(○県○市○町○丁目○番○号)
- 代表取締役名
- 代表取締役住所(○県○市○町○丁目○番○号)
定款に定めのない事項
[編集]第30条 本定款に定めのない事項は、すべて会社法その他の法令の定めるところによる。
作成記録
[編集]- 以上、(転記)商号 の設立のため、発起人(転記)発起人名 は、電磁的記録である本定款を作成し、電子署名する。
- 定款作成日(○年○月○日)
- 発起人 発起人名