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会社法第8条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法商法コンメンタール会社法第1編 総則 (コンメンタール会社法)

条文

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(商号)

第8条
  1. 何人も、不正の目的をもって、他の会社であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない。
  2. 前項の規定に違反する名称又は商号の使用によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある会社は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。

解説

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関連条文

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  • 会社法第978条(罰則)
  • 商法第12条【会社以外の商人の商号】
  • 不正競争防止法第2条(定義)
    「商品等表示」を「人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するもの」、「特定商品等表示」を「人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の商品又は役務を表示するもの」と定義し、他人に属するこれらのものと同一又は類似のものを使用等した場合を「不正競争」として規制する。

判例

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  1. 商号使用禁止等請求(東京瓦斯事件 最高裁判所判決 昭和36年9月29日)旧・商法第21条(現本条)
    商法第21条の規定により商号使用の禁止を請求することができるとした事例。
    わが国においてとくに市民の生活と関係のある有数の大会社で、世人にあまねく知られている甲会社が本店を移転する計画で建設した新社屋の所在地と同一行政区画内において、甲会社と同一の事業を営むに足りる能力および準備のない乙会社がその商号および目的を甲会社と同一のものに変更し、これを登記したこと、そのため、甲会社は新社屋所在地に本店移転の登記をすることができなくなつたこと、乙会社の裏書のある手形が銀行に呈示されたため、同一商号の甲会社に対し銀行から問合せがあつたこと、その他乙会社が甲会社の商号と同一の商号を使用することについて原判決理由記載の事情があるときは、甲会社は商法第21条の規定により、乙会社に対し、該商号の使用の禁止を請求することができる。

前条:
会社法第7条
(会社と誤認させる名称等の使用の禁止)
会社法
第2編 第1編 総則
第2章 会社の商号
次条:
会社法第9条
(自己の商号の使用を他人に許諾した会社の責任)
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