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刑事訴訟法第458条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学コンメンタールコンメンタール刑事訴訟法

条文

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【破棄の判決】

第458条
非常上告が理由のあるときは、左の区別に従い、判決をしなければならない。
  1. 原判決が法令に違反したときは、その違反した部分を破棄する。但し、原判決が被告人のため不利益であるときは、これを破棄して、被告事件について更に判決をする。
  2. 訴訟手続が法令に違反したときは、その違反した手続を破棄する。

解説

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参照条文

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判例

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  1. 強盗殺人、放火(最高裁判決昭和26年12月21日)少年法第51条
    1. 少年法第51条後段の解釈適用を誤り不定期刑を言い渡した確定判決に対する非常上告とその裁判
      少年法第51条後段の解釈を誤り同条後段を適用して、罪を犯すとき18歳に満たない少年に対し懲役13年以上15年以下の不定期刑を言い渡した法令違反のある確定判決に対し非常上告の申立があつたときは、非常上告裁判所は、刑訴第458条第1号本文により原判決中右法令違反の部分を破棄するに止め、同条第1号但書により更に判決をなすべきものではない。
    2. 少年法第51条後段の意義
      少年法第51条後段の規定に「罪を犯すとき18歳に満たない者に対しては、無期刑をもつて処断すべきときは、10年以上15年以下において、懲役又は禁錮を科する」とあるのは、10年以上15年以下の範囲内において懲役又は禁錮の定期刑を科するとの謂いであつて、10年以上15年以下の範囲内において不定期刑を科する意味ではない。
    3. 刑訴第458条第1号但書の「原判決が被告人のために不利益であるとき」の意義
      刑訴第458条第1号但書に「原判決が被告人のために不利益であるとき」とは、事件につき更に為さるべき判決が原判決より利益なことが法律上明白である場合をいうものと解すべきであるが、本件につき更になさるべき判決が原判決より利益なことが法律上明白であるとはいい得ない。
  2. 労働基準法違反被告事件の確定判決に対する非常上告(最高裁判決昭和32年2月5日)
    管轄権がないのになされた本案の確定裁判に対する非常上告とその裁判
    被告事件について管轄権がないのに公訴を受理し本案裁判をのしたのに対して非常上告があつたときは、刑訴第458条第2号により、原審が被告人に対し本案裁判をした訴訟手続を破棄すべきものである。
  3. 通貨及証券模造取締法違反被告事件について簡易裁判所がした略式命令に対する非常上告(最高裁判決昭和58年7月12日)
    1. 罰金刑の定めがなくかつ簡易裁判所の事物管轄に属しない罪について罰金刑を科した略式命令に対する非常上告とその裁判
      罰金刑の定めがなく、かつ、簡易裁判所の事物管轄に属しない罪について罰金刑を科した略式命令に対し非常上告があつたときは、刑訴法458条2号により、原裁判所が管轄違の言渡しをすることなく略式命令をした手続を破棄するとともに、同条1号本文により、原略式命令中罰金刑をもつて処断すべきものとした部分をも破棄すべきである。
    2. 刑訴法458条1号但書にいう「被告人のため不利益」な裁判にあたらないとされた事例
      法定刑として3年以下の懲役刑のみを定める罪について被告人を罰金8000円に処した略式命令は、刑訴法458条1号但書にいう「被告人のため不利益」な裁判にあたらない。

前条:
第457条
【棄却の判決】
刑事訴訟法
第5編 非常上告
次条:
第459条
【判決の効力】
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