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刑法第55条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

条文

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【削除】

削除前の条文
(連続犯)
第55条
連続シタル数個ノ行為ニシテ同一ノ罪名ニ触ルルトキハ一罪トシテ之ヲ処断ス

解説

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Wikipedia
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ウィキペディア連続犯の記事があります。
複数個の行為が連続して行われ、それらの行為が全て同じ罪名に該当する場合の取り扱い。
判例上、同一の名称のもののみならず、同一の章にある犯罪(例.窃盗と強盗)も同一の罪名で取り扱われた。しかし、軽い窃盗罪で有罪が確定した後、重い強盗罪が発見された時に、窃盗罪の既判力を及ぼすことになりかねないなど、刑事訴訟法上の不具合が意識され1947年(昭和22年)に廃止された。
以後は、第45条および第47条によって併合罪の加重として処断されているが、軽微な例については接続犯の範囲を拡張し包括一罪の対応がとられる傾向となっている。しかしながら、その適用の曖昧さに対する批判は根強い。

判例

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参考

  1. 窃盗、強盗(最高裁判決昭和22年11月5日)
    窃盜罪及び強盜罪と刑法第55條
    窃盜罪と強盜罪とは、ともに財物奪取行爲より成り、唯後者にあつてはその手段として暴行又は脅迫を施用すると云う點において前者と異るものがあるに過ぎないので、兩者はいずれも同一罪質と云うを妨げないのみならず、ともに同一の章たる第36章の下に規定されている刑法犯であるから、これを刑法第55條にいわゆる同一の罪名とするにつき、毫も異とする所はない。原判決が所論の如く右法條を適用して被告人の判示所爲に對して連續犯の成立ありとしたとて、何等違法とする筋合はない。
  2. 昏酔強盗未遂、窃盗(最高裁判決昭和25年4月4日) 刑法55条(削除前),刑法243条刑法235条
    昏醉と領得との間に因果關係のない場合と昏醉強盜未遂罪及び窃盜罪の連続犯の成立
    被告人等は、Aに睡眠剤ジヤール、カルモチン、ベロナール等の睡眠剤を飲ませて同人を昏醉させる等の方法により同人所有の貴金属等を取ろうとして判示の所為に出でたけれども、その目的を遂げなかつたが、同人が用便のため、その携帯品を置いて応接室を立ち去つたすきに乗じて、同室内のテーブルの上に置いてあつた同人所有の判示各物品を窃取したというのである。してみれば、被告人等の判示昏醉強盜(未遂)においてAを昏醉せしめた所為と判示の窃盜における領得行爲の間に因果関係はなく、而も両者はその犯意の内容並びにその手段を異にするものであるから、原判決が被告人等の判示所為を昏醉強盜未遂と窃盜の連続犯として処断したことは相当であつて論旨は理由がない。
    • 刑法55条に定められた「接続犯」は、現在削除されているが、本判例において述べられる、昏睡強盗における昏睡のさせようとする試みが奏功しなかった時、それと独立する窃取行為がある場合、各々独立の犯罪(昏睡強盗未遂・窃盗既遂)を形成する旨の判断は継承される。現在では、併合罪となる。

前条:
刑法第54条
(一個の行為が二個以上の罪名に触れる場合等の処理)
刑法
第1編 総則
第9章 併合罪
次条:
刑法第56条
(再犯)