国籍法第12条
表示
条文
[編集]- 第12条
- 出生により外国の国籍を取得した日本国民で国外で生まれたものは、戸籍法(昭和22年法律第224号)の定めるところにより日本の国籍を留保する意思を表示しなければ、その出生の時にさかのぼつて日本の国籍を失う。
- (昭和59年5月25日法律第45号旧第9条繰下・改正[1]))
改正前
[編集]昭和25年5月4日法律第147号
[編集]- 第9条
- 外国で生れたことによつてその国の国籍を取得した日本国民は、戸籍法(昭和22年法律第224号)の定めるところにより日本の国籍を留保する意思を表示しなければ、その出生の時にさかのぼつて日本の国籍を失う。
解説
[編集]本条は、外国での出生により日本国籍と外国国籍を取得した者が、戸籍法に規定する、日本国籍を留保する意思表示をしなかった場合には、出生の時に遡って日本国籍を喪失することを規定している。
外国で出生した子の日本国籍を失わせないためには、その子の出生から3か月以内に、「日本国籍を留保する」欄に署名・押印した出生届を届け出なければならない[2][3]。
参照条文
[編集]判例
[編集]- 最高裁判所第三小法廷判決、昭和24年12月20日、昭和24年(オ)第24号、『国籍関係確認事件』、最高裁判所民事判例集3巻12号507頁。
- 最高裁判所大法廷判決、昭和32年7月20日、昭和25年(オ)第318号、『国籍関係確認請求事件』、最高裁判所民事判例集11巻7号1314頁。
- 最高裁判所大法廷判決、昭和32年7月20日、昭和25年(オ)第318号、『国籍関係確認請求事件』、最高裁判所民事判例集11巻7号1314頁。
- 最高裁判所第一小法廷判決、平成16年7月8日、平成12年(行ヒ)第149号、『国籍確認請求事件』、最高裁判所民事判例集10巻7号890頁。
- 最高裁判所第三小法廷判決、平成27年3月10日、平成25年(行ツ)第230号、『国籍確認請求事件』、最高裁判所民事判例集69巻2号265頁。
- 最高裁判所第二小法廷決定、平成29年5月17日、平成28年(許)第49号、『市町村長の処分に対する不服申立て却下の審判に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件』、最高裁判所裁判集民事256号1頁。
脚注
[編集]- ^ “法律第四十五号(昭五九・五・二五)”. 衆議院. 2021年10月31日閲覧。
- ^ “国籍Q&A:Q14:国籍の留保とは,何ですか?”. 法務省. 2021年10月31日閲覧。
- ^ “戸籍・国籍関係届の届出について”. 外務省. 2021年10月31日閲覧。
参考文献
[編集]- 木棚照一 『逐条国籍法 ―課題の解明と条文の解説―』 日本加除出版、2021年4月6日。ISBN 9784817847171。
|
|