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建設業法第28条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学コンメンタールコンメンタール建設業法)(

条文

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(指示及び営業の停止)

第28条
  1. 国土交通大臣又は都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が次の各号のいずれかに該当する場合又はこの法律の規定(第19条の3、第19条の4及び第24条の3から第24条の5までを除き、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成12年法律第127号。以下「入札契約適正化法」という。)第15条第1項の規定により読み替えて適用される第24条の7第1項、第2項及び第4項を含む。第4項において同じ。)、入札契約適正化法第15条第2項若しくは第3項の規定若しくは特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成19年法律第66号。以下この条において「履行確保法」という。)第3条第6項、第4条第1項、第7条第2項、第8条第1項若しくは第2項若しくは第10条の規定に違反した場合においては、当該建設業者に対して、必要な指示をすることができる。特定建設業者が第41条第2項又は第3項の規定による勧告に従わない場合において必要があると認めるときも、同様とする。
    1. 建設業者が建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、又は危害を及ぼすおそれが大であるとき。
    2. 建設業者が請負契約に関し不誠実な行為をしたとき。
    3. 建設業者(建設業者が法人であるときは、当該法人又はその役員等)又は政令で定める使用人がその業務に関し他の法令(入札契約適正化法及び履行確保法並びにこれらに基づく命令を除く。)に違反し、建設業者として不適当であると認められるとき。
    4. 建設業者が第22条の規定に違反したとき。
    5. 第26条第1項又は第2項に規定する主任技術者又は監理技術者が工事の施工の管理について著しく不適当であり、かつ、その変更が公益上必要であると認められるとき。
    6. 建設業者が、第3条第1項の規定に違反して同項の許可を受けないで建設業を営む者と下請契約を締結したとき。
    7. 建設業者が、特定建設業者以外の建設業を営む者と下請代金の額が第3条第1項第2号の政令で定める金額以上となる下請契約を締結したとき。
    8. 建設業者が、情を知って、第3項の規定により営業の停止を命ぜられている者又は第29条の4第1項の規定により営業を禁止されている者と当該停止され、又は禁止されている営業の範囲に係る下請契約を締結したとき。
    9. 履行確保法第3条第1項、第5条又は第7条第1項の規定に違反したとき。
  2. 都道府県知事は、その管轄する区域内で建設工事を施工している第3条第1項の許可を受けないで建設業を営む者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該建設業を営む者に対して、必要な指示をすることができる。
    1. 建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、又は危害を及ぼすおそれが大であるとき。
    2. 請負契約に関し著しく不誠実な行為をしたとき。
  3. 国土交通大臣又は都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が第1項各号のいずれかに該当するとき若しくは同項若しくは次項の規定による指示に従わないとき又は建設業を営む者が前項各号のいずれかに該当するとき若しくは同項の規定による指示に従わないときは、その者に対し、1年以内の期間を定めて、その営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
  4. 都道府県知事は、国土交通大臣又は他の都道府県知事の許可を受けた建設業者で当該都道府県の区域内において営業を行うものが、当該都道府県の区域内における営業に関し、第1項各号のいずれかに該当する場合又はこの法律の規定、入札契約適正化法第15条第2項若しくは第3項の規定若しくは履行確保法第3条第6項、第4条第1項、第7条第2項、第8条第1項若しくは第2項若しくは第10条の規定に違反した場合においては、当該建設業者に対して、必要な指示をすることができる。
  5. 都道府県知事は、国土交通大臣又は他の都道府県知事の許可を受けた建設業者で当該都道府県の区域内において営業を行うものが、当該都道府県の区域内における営業に関し、第1項各号のいずれかに該当するとき又は同項若しくは前項の規定による指示に従わないときは、その者に対し、1年以内の期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
  6. 都道府県知事は、前2項の規定による処分をしたときは、遅滞なく、その旨を、当該建設業者が国土交通大臣の許可を受けたものであるときは国土交通大臣に報告し、当該建設業者が他の都道府県知事の許可を受けたものであるときは当該他の都道府県知事に通知しなければならない。
  7. 国土交通大臣又は都道府県知事は、第1項第1号若しくは第3号に該当する建設業者又は第2項第1号に該当する第3条第1項の許可を受けないで建設業を営む者に対して指示をする場合において、特に必要があると認めるときは、注文者に対しても、適当な措置をとるべきことを勧告することができる。

解説

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建設業法の一部を改正する法律の施行及び運用について(建設省計建発第46号昭和47年3月18日)

  1. 建設業者等が他の法令に違反した場合の監督処分について
    法第28条第1項第3号の「業務に関し他の法令に違反し」た場合とは、建設業者の業務に関し、刑法、商法、所得税法、法人税法その他建設業法以外のすべての法令に違反した場合をいい、その違反の事実が明白である限り必ずしも刑が確定することを要しない。しかしながら、違反の事実の有無及びその程度の判断等にあたって、送検、起訴、一審判決、確定判決等の結果をまつことは差し支えない。
  2. 許可を受けないで建設業を営んでいる者に対する取扱いについて
    許可を受けないで建設業を営んでいる者が、建設工事を適正に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき若しくはそのおそれが大であるとき又は請負契約に関し著しく不誠実な行為をしたときは、必要な指示又は営業の停止を行なうことができることとされたので、これらの事実を把握し、的確な措置をとるよう努めること。また、これらの監督処分事由に該当した者が同法の規定に違反して許可を受けていなかった場合には、告発をもってのぞむ等法の厳正な執行に努めること。
  3. 業種別許可制と監督処分の関係について
    • (1) 指示(法第28条第1項)
      建設業者が法の規定に違反した場合又は法第28条第1項各号の一に該当した場合に行なう指示は、当該違反等の事実が建設業者の経営のあり方等建設工事の施工に関する全般の姿勢に係るものであるときは、特定建設業の許可若しくは一般建設業の許可又は許可の種類の区分にとらわれず当該建設業の経営体そのものに対する指示とし、当該事実が個々具体の建設工事に係るものであるときは、その具体の建設工事に係る許可を受けた建設業に対する指示として取り扱うこと。
    • (2) 営業の停止(法第28条第3項)
      建設業者が法第28条第1項各号の一に該当したとき又は同項の規定による指示に従わないときに行なう営業の停止は、(1)の指示処分の例により取り扱うこと。
      なお、その範囲については、一定地域における建設工事の施工を停止する処分、許可を受けた建設業に係る建設工事のうちの一部について営業を停止する処分等もありうるので、処分の対象となった事実等からその範囲を適切に判断すること。


建設工事公衆災害防止対策要綱の制定について(建設省経建発第1号平成5年1月12日)

  • 公衆
    工事の関係者以外の第三者
  • 公衆災害
    生命、身体及び財産に関する危害並びに迷惑

参照条文

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  • 建設業法第3条(建設業の許可)
  • 建設業法施行令第2条(法第3条第1項第2号の金額)
  • 建設業法第5条(許可の申請)
  • 建設業法施行令第3条(使用人)
  • 建設業法第19条の3(不当に低い請負代金の禁止)
  • 建設業法第19条の4 (不当な使用資材等の購入強制の禁止)
  • 建設業法第22条(一括下請負の禁止)
  • 建設業法第24条の3(下請代金の支払)
  • 建設業法第24条の4(検査及び引渡し)
  • 建設業法第24条の5(特定建設業者の下請代金の支払期日等)
  • 建設業法第24条の7(施工体制台帳及び施工体系図の作成等)
  • 建設業法第26条(主任技術者及び監理技術者の設置等)
  • 建設業法第29条の4(営業の禁止)
  • 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第15条(施工体制台帳の作成及び提出等)
  • 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律第3条(住宅建設瑕疵担保保証金の供託等)
  • 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律第4条(住宅建設瑕疵担保保証金の供託等の届出等)
  • 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律第5条(住宅を新築する建設工事の請負契約の新たな締結の制限)
  • 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律第7条(住宅建設瑕疵担保保証金の不足額の供託)
  • 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律第8条(住宅建設瑕疵担保保証金の保管替え等)
  • 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律第10条(建設業者による供託所の所在地等に関する説明)
  • 建設業法の一部を改正する法律の施行及び運用について(建設省計建発第46号昭和47年3月18日)
  • 建設工事公衆災害防止対策要綱の制定について(建設省経建発第1号平成5年1月12日)
  • 土木工事安全施工技術指針について(建設省官技発第37号昭和43年4月17日)
  • 元請負人と下請負人間における建設業法令遵守ガイドライン
  • 発注者・受注者間における建設業法令遵守ガイドライン
  • 下請契約及び下請代金支払の適正化並びに施工管理の徹底等について

外部リンク

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前条:
建設業法第27条の39
(建設業者団体等の責務)
建設業法
第5章 監督
次条:
建設業法第29条
(許可の取消し)


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