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民事訴訟法第110条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法コンメンタール民事訴訟法

条文

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(公示送達の要件)

第110条  
  1. 次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる。
    1. 当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合(第109条の2の規定により送達をすることができる場合を除く。)
    2. 第107条第1項の規定により送達をすることができない場合
    3. 外国においてすべき送達について、第108条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合
    4. 第108条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後6月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
  2. 前項の場合において、裁判所は、訴訟の遅滞を避けるため必要があると認めるときは、申立てがないときであっても、裁判所書記官に公示送達をすべきことを命ずることができる。
  3. 同一の当事者に対する2回目以降の公示送達は、職権でする。ただし、第1項第4号に掲げる場合は、この限りでない。

改正経緯

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2022年改正で、「電磁的記録の送達」に関する規定を整理したことにより、以下のとおり改正。

  1. 第1項第1項
    送達が「電磁的記録の送達」で可能な場合を除外。
  2. 第1項第3号
    従来の送達を「書類の送達」として文言を整理。

解説

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第1項
公示送達が当事者の申立てによることを定めているが、これは職権送達主義(当事者の申立てがなくとも裁判所が送達を相手方当事者にすることができるという立法主義)の例外である。

参照条文

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判例

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前条:
第109条
(送達報告書)
民事訴訟法
第1編 総則

第5章 訴訟手続

第4節 送達
次条:
第111条
(公示送達の方法)
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