民法第345条
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法学>民事法>コンメンタール民法>第2編 物権 (コンメンタール民法)
条文
[編集](質権設定者による代理占有の禁止)
- 第345条
- 質権者は、質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることができない。
解説
[編集]質権の設定は要物契約であり、目的物の引渡しが要件となっている。この原則を貫くため、引き渡しを占有改定(民法第183条)によって行うことは禁止される。
本条が禁止するのは質権成立の場面においてだけであり、いったん質権が有効に成立した後に、質権者が質権設定者に質物を返還した場合、判例では質権は消滅しないとしている。なお、返還した質物が動産である場合、質権者の動産質権の対抗力を失う(民法第352条)。
参照条文
[編集]- 民法第180条(占有権の取得)
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