民法第634条

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法学民事法コンメンタール民法第3編 債権 (コンメンタール民法)

条文[編集]

請負人の担保責任

第634条
  1. 仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは、この限りでない。
  2. 注文者は、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることができる。この場合においては、第533条の規定を準用する。

解説[編集]

1項では、注文者の瑕疵修補請求権について定めている。 2項では、瑕疵修補請求権と損害賠償請求権とは、注文者がどちらかを選択して行使することも、両方を行使することも注文者の任意であることを定めている。注文者が損害賠償を請求する場合において、注文者の損害賠償請求と請負人の報酬請求権とが同時履行の関係にあることを規定している。

  • 「請負人が建築した建物に重大な瑕疵があって建て替えるほかはない場合」はどうか。

構造の安全性、耐久性に重大な影響が及ぶ瑕疵がある建物を引き渡されたが、重大な瑕疵のあることを知りつつも注文者はしばらく使用せざるを得ず、ようやく別の建物を借りて建物を取り壊し新たに別の建物を建てて、かかった費用を損害賠償として請負人に請求した場合を考える。

建て替え費用分の損害賠償をこの条文の修補に代わる損害賠償に含まれると解釈する。引渡しから5年以内(木造)あるいは10年以内(鉄筋やコンクリートの場合)に請求し(最判平成14年9月24日)、注文者の建物工事報酬債権と相殺することができる。重大な瑕疵のある建物を収去するのは公益的に大きな負担ではないから635条但書きに反しない。さらに解体工事費も請求できる。

  • では注文者がしばらく使用した分を損益相殺として賠償額から控除することが認められるか。

請負契約ではなく宅建業者から譲り受けた事案で損益相殺は認められていない。

なお、不法行為責任追及も認められる。

参照条文[編集]

判例[編集]


前条:
民法第633条
(報酬の支払時期)
民法

第3編 債権
第2章 契約
第9節 請負

次条:
民法第635条
(請負人の担保責任)
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