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遺失物法第35条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法民法コンメンタール遺失物法

条文

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(所有権を取得することができない物件)

第35条
次の各号に掲げる物のいずれかに該当する物件については、民法第240条若しくは第241条の規定若しくは第32条第1項の規定にかかわらず、所有権を取得することができない。
  1. 法令の規定によりその所持が禁止されている物(法令の規定による許可その他の処分により所持することができる物であって政令で定めるものを除く。)
  2. 個人の身分若しくは地位又は個人の一身に専属する権利を証する文書、図画又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)
  3. 個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録
  4. 遺失者又はその関係者と認められる個人の住所又は連絡先が記録された文書、図画又は電磁的記録
  5. 個人情報データベース等(個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第16条第1項に規定する個人情報データベース等をいう。)が記録された文書、図画又は電磁的記録(広く一般に流通している文書、図画及び電磁的記録を除く。)

解説

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「法令の規定による許可その他の処分により所持することができる物であって政令で定めるもの」
遺失物法施行令第10条(所持を禁じられた物件のうち所有権を取得することができるもの)
法第35条第1号の政令で定める物は、次に掲げる物とする。
  1. 銃砲刀剣類所持等取締法(昭和33年法律第6号)第4条第1項第1号、第2号若しくは第2号の2に規定する銃砲等又は同項第6号に規定する刀剣類
  2. 銃砲刀剣類所持等取締法第14条に規定する美術品若しくは骨とう品として価値のある火縄式銃砲等の古式銃砲又は美術品として価値のある刀剣類

参照条文

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  • 銃砲刀剣類所持等取締法第4条第1項
    第1号 狩猟、有害鳥獣駆除又は標的射撃の用途に供するため、猟銃若しくは空気銃(空気拳銃を除く。)又はクロスボウを所持しようとする者(第5号の2又は第5号の3に該当する者【射撃競技の指導者】を除く。)
    第2号 人命救助、動物麻酔、と殺又は漁業、建設業その他の産業の用途に供するため、それぞれ、救命索発射銃、救命用信号銃、麻酔銃、と殺銃又は捕鯨砲、もり銃、捕鯨用標識銃、建設用びよう打銃、建設用綱索発射銃その他の産業の用途に供するため必要な銃砲で政令で定めるものを所持しようとする者
    第2号の2 動物麻酔又は漁業その他の産業の用途に供するため必要なクロスボウを所持しようとする者
    第6号 狩猟、有害鳥獣駆除、と殺、漁業又は建設業の用途に供するため必要な刀剣類を所持しようとする者
  • 銃砲刀剣類所持等取締法第14条
    都道府県の教育委員会(-略-)は、美術品若しくは骨とう品として価値のある火縄式銃砲等の古式銃砲又は美術品として価値のある刀剣類の登録をするものとする。

判例

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前条:
遺失物法第34条
(費用請求権等の喪失)
遺失物法
第4章 物件の帰属
次条:
遺失物法第36条
(拾得者等の所有権の喪失)
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