高等学校数学III/複素数平面

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複素数平面[編集]

複素数平面とは[編集]

Complex plane diagram japanese.svg

複素数とは, 2つの実数によって, のように表される数のことだった(は「虚数単位」と呼ばれる数で, をみたす)。つまり, ひとつの複素数を考えることは, 実質的には, という2つの実数の組み合わせを考えることと同じである。そして, 2つの実数の組み合わせは, 平面上のひとつの点の位置を表すというふうに考えることもできる。つまり, ひとつの複素数は, 平面上のひとつの点の位置(座標)として表すことができる。それを示したのが右の図である。

図中の は実数である。つまり、平面上の点の横軸の座標を実部、縦軸の座標を虚部とするような複素数を考えるのである。座標の方向については、慣習的に, 右方向を実部の正の方向とし、上方向を虚部の正の方向とする。このような、その平面上の点を複素数と同一視した平面を 複素数平面 という。

複素数平面の、図では原点Oから左右に出ている方向の軸(横軸)のこと を実軸(じつじく)という。つまり実軸とは、複素数 の位置を記述する軸のことである。同様に、原点Oから上下に出ている方向の軸(縦軸)のことを 虚軸(きょじく) という。 つまり虚軸とは、複素数 の位置を記述する軸のことである。便宜上、実軸のことを「軸」、虚軸のことを「軸」という場合もある。

さて, 複素数について, 虚部の符号を反転したもの, つまり を, その複素数の「共役」という。複素数 と その共役 は、虚軸(縦軸)の座標の符号が反転するので, 軸に関して対称な位置にあることが容易にわかるだろう。

極形式[編集]

上記のように、複素数平面では、複素数の実部と虚部をそれぞれ平面上の点の直交座標に対応させている。ところで、平面上の点の位置の表し方として、直交座標の他に極座標があった。点の位置を極座標で表すことに対応する複素数の書き表し方を、極形式という。直交座標と極座標は

で変換することができるのであった。つまり、極形式とは次のような形の複素数の表現である。

ここで、rを複素数a+biの絶対値、θを複素数a+biの偏角という。である。また、θは

を満たすような角である。

このように極形式で複素数を表すと、三角関数の加法定理から、複素数の積が次のように計算できることがわかる。

ド・モアブルの定理[編集]

前節の最後の結果を使うと、 のn乗は、

となることがわかる。この公式を ド・モアブルの定理 という。

ド・モアブルの定理を用いて、zについてのn次方程式

の複素数解をすべて求めてみよう。まず、aが正の実数のときを考える。と極形式で表すとき、ド・モアブルの定理よりである。正の実数aの絶対値はa、偏角は0であることに注意すると、を満たすとき、

でなければならないことがわかる。ただしkは整数である。rが正の実数であることに注意してこの式を解くと、

であるから、整数kを用いて

と表される数が複素数解のすべてである。

一般の複素数に対して、zについてのn次方程式

を考えると、まったく同様の計算により解は整数kを用いて

と表される。

偏角がの整数倍ずれるだけの複素数は同じ複素数であることに注意すると、いずれの場合も異なる解はちょうどn個存在することがわかる。そのn個の解を複素数平面上で考えると、原点を中心とする正n角形を描くことが確かめられる。