民法第1001条
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法学>民事法>コンメンタール民法>第5編 相続 (コンメンタール民法)
条文
[編集](債権の遺贈の物上代位)
- 第1001条
- 債権を遺贈の目的とした場合において、遺言者が弁済を受け、かつ、その受け取った物がなお相続財産中に在るときは、その物を遺贈の目的としたものと推定する。
- 金銭を目的とする債権を遺贈の目的とした場合においては、相続財産中にその債権額に相当する金銭がないときであっても、その金額を遺贈の目的としたものと推定する。
解説
[編集]- 遺贈の目的物が債権である場合、遺言者が弁済を受け、受け取った物が相続財産中に残っているときは、その物自体が遺贈の目的物(物上代位)する。
- 遺贈の目的物が債権であり、かつ、債権の目的が金銭である場合、相続財産中に相当する金銭がないときであっても、その金額が遺贈の目的としたものと推定され、受贈者は他の相続者に対して相続財産の金銭化や按分による譲渡を請求しうる。
参照条文
[編集]- 明治民法第1103条
- 債権ヲ以テ遺贈ノ目的ト為シタル場合ニ於テ遺言者カ弁済ヲ受ケ且其受取リタル物カ尚ホ相続財産中ニ存スルトキハ其物ヲ以テ遺贈ノ目的ト為シタルモノト推定ス
- 金銭ヲ目的トスル債権ニ付テハ相続財産中ニ其債権額ニ相当スル金銭ナキトキト雖モ其金額ヲ以テ遺贈ノ目的ト為シタルモノト推定ス
参考
[編集]明治民法において、本条には相続に関する以下の規定があった。趣旨は、民法第896条に継承された。
- 遺産相続人ハ相続開始ノ時ヨリ被相続人ノ財産ニ属セシ一切ノ権利義務ヲ承継ス但被相続人ノ一身ニ専属セシモノハ此限ニ在ラス
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