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厚生年金保険法第59条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

条文

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第59条 (遺族)
  1. 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であつた者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母(以下単に「配偶者」、「子」、「父母」、「孫」又は「祖父母」という。)であつて、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時(失踪の宣告を受けた被保険者であつた者にあつては、行方不明となつた当時。以下この条において同じ。)その者によつて生計を維持したものとする。ただし、妻以外の者にあつては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
    1. 夫、父母又は祖父母については、55歳以上であること。
    2. 子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、又は20歳未満で障害等級の一級若しくは二級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。
  2. 前項の規定にかかわらず、父母は、配偶者又は子が、孫は、配偶者、子又は父母が、祖父母は、配偶者、子、父母又は孫が遺族厚生年金の受給権を取得したときは、それぞれ遺族厚生年金を受けることができる遺族としない。
  3. 被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時胎児であつた子が出生したときは、第1項の規定の適用については、将来に向つて、その子は、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持していた子とみなす。
  4. 第1項の規定の適用上、被保険者又は被保険者であつた者によつて生計を維持していたことの認定に関し必要な事項は、政令で定める。

解説

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遺族の範囲
上位の遺族において支給要件を欠く場合に、下位の者に権利が生ずる。
  1. 「配偶者(妻、夫※1)」・「子※2,3
    選択的であり、いずれかが受給権を有する場合、劣後する他方は支給が停止される(厚生年金保険法第66条)。
  2. 「父母※1
  3. 「孫※2
  4. 「祖父母※1
※1 被保険者等の死亡時に55歳以上であること。
さらに、60歳までは支給が停止される
※2 上限年齢あり(概ね18歳)。
※3 死亡時、胎児、将来に向つて(=被保険者等の死亡時まで遡らない)、その子は、被保険者等の死亡当時その者にり生計を維持していた子とみなす。
生計維持関係
(遺族厚生年金の生計維持の認定)
厚生年金保険法施行令第3条の10
法第五十九条第一項 に規定する被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持していた配偶者、子、父母、孫又は祖父母は、当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた者であつて厚生労働大臣の定める金額以上の収入を将来にわたつて有すると認められる者以外のものその他これに準ずる者として厚生労働大臣の定める者とする。

参照条文

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失権
厚生年金保険法第63条
支給停止
厚生年金保険法第64条
厚生年金保険法第64条の3
厚生年金保険法第65条の2
厚生年金保険法第66条
厚生年金保険法第67条
厚生年金保険法第68条

関係法規

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判例

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  1. 遺族厚生年金不支給処分取消請求事件(最高裁判決平成19年03月08日)厚生年金保険法第3条2項,民法第734条1項
    厚生年金保険の被保険者であった叔父と内縁関係にあった姪が厚生年金保険法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たるとされた事例
    厚生年金保険の被保険者であった叔父と姪との内縁関係が,叔父と先妻との子の養育を主たる動機として形成され,当初から反倫理的,反社会的な側面を有していたものとはいい難く,親戚間では抵抗感なく承認され,地域社会等においても公然と受け容れられ,叔父の死亡まで約42年間にわたり円満かつ安定的に継続したなど判示の事情の下では,近親者間における婚姻を禁止すべき公益的要請よりも遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与するという厚生年金保険法の目的を優先させるべき特段の事情が認められ,上記姪は同法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たる。

前条:
厚生年金保険法第58条
(受給権者)
厚生年金保険法
第3章 保険給付
第4節 遺族厚生年金
次条:
厚生年金保険法第59条の2
(死亡の推定)
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