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将棋/▲7六歩/△3四歩/▲2六歩

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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3手目▲2六歩まで

最もオーソドックスな出だし。3手目▲2六歩については、飛車先の歩を突き、居飛車を志向し、居飛車であることを明らかにしている。

ノーマル振り飛車を志向するなら、△4四歩だが、一手損戦法を志向するなら、#△8八角成・△8八角不成、中飛車を志向するなら、#△5四歩もある。

居飛車を志向するなら、△8四歩と後手も飛車先を突く手が自然である。


△8四歩

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詳細は「/△8四歩」を参照
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4手目△8四歩まで

▲2五歩△8五歩と飛車先を伸ばし合う進行が考えられる。


△3二金

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4手目△3二金まで

阪田流向かい飛車の出だしなどで利用される。▲2五歩には△3三角とし、▲3三角成に△同金として、△2二飛から△2四歩を狙う。

△3二金に▲2五歩ではなく、▲7八金などもある。これにも後手は振り飛車に変化すれば、形を早くに決めたことを咎めることもできる。▲7八金型にしたことで居飛車穴熊などには組みにくさがあるのに加え、急戦もしにくい。このため、▲7八金には△4四歩と角道を閉じる振り飛車を狙うこともできるが、いろいろな振り飛車が考えられる。

すべての力戦型振り飛車に持ち込めることができ、居飛車側はそのすべてに対して対策を立てるのは大変となる。

中飛車の場合にはシンプルにツノ銀にしても相手はアナグマに組みにくいので不満はない。また四間飛車の場合は立石流にするのも有力であり、三間飛車も特に先手が▲2五歩を保留し続けるなら△3五歩から△4三金型や△3四飛からの石田流、▲2五歩としてきたら△3四金から魔界四間飛車などもある。

△4三金に▲2五歩であれば、△3三角から△2二飛のメリケン向かい飛車風の変化もある。

また同時に、矢倉への切り替えも狙える。これは先手が▲4八銀などとすれば後手も△4二銀とすることで、矢倉にスムーズに持ち込むことができ、後手に不満のない将棋である。しかもここから▲2五歩に△3三銀の他に△4三銀として先手に飛車先をあえて切らして反撃する指し方もある。


△5四歩

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4手目△5四歩まで

ゴキゲン中飛車などの出だしで使用される。先手中飛車なども参照。

3手目の▲2六歩を見て、4手目に5筋の歩をついたこの形は、いわゆる「ゴキゲン中飛車」という作戦の出だし。「ゴキゲン中飛車」は専ら後手の戦法。

5手目に先手が▲2五歩をしたときには、△3三角と受けずに△5二飛と振り、相手の飛車先を受けない。もし次に▲2四歩なら△同歩▲同飛△8八角成▲同銀△3三角打(飛銀両取り)に、▲2八飛(飛車を逃げつつ銀を守る)△2六歩(たらしの歩)▲7七銀△2二飛、などの順が考えられる。

また、5手目に先手の▲2二角成△同銀▲5三角に対しては、△4二角打ちとすると、先手は馬を作ることは出来ない。飛車先の歩つまり2六の歩を1つ突いてあるので、自分の角を2六に引く場所が無いからである。

5手目に▲4八銀には6手目△5五歩と、5筋の位を取る手が考えられる。

またこれを応用して後手は飛車を5二のほかに3二に振って石田流を狙う指し方も開発された。△5四歩は後手が3二に飛車を降った後の、先手の角交換からの▲6五歩を防御している。このときに先手に5四の歩は取られてもかまわない。そして▲5三角には△4四角を用意している。


△4四歩

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詳細は「/△4四歩」を参照
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4手目△4四歩まで

じっくりした戦いになる。

後手が角道をふさいだため、いきなりの角交換は起こらない事となった。後手は、この後飛車を振る可能性が高いが、様子を見て居飛車にして矢倉などに囲うことも考えられる。 5手目には▲4八銀や、▲2五歩などが考えられる。

先手の次の応手で比較的多いのが、▲4八銀。他方、▲2五歩には△3三角などとともに、△8八角成や△3二金などで、角換わりにすることも考えられる。

▲4八銀のときは、後手が矢倉にする余地が残る。早くの飛車先突き▲2五歩のときには△3三角として、後手が向かい飛車にすることも考えられる。

囲いは、各種の囲いそれぞれ考えられ、後手の振り飛車穴熊、先手の居飛車穴熊なども考えられる。


△9四歩

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4手目△9四歩まで

後手一手損角換わりと角交換振り飛車両面を狙う指し方。

以下▲2五歩ならば△8八角成▲同銀△2ニ銀で、穏やかに▲7七銀△3三銀とする他、▲2四歩から難解な勝負になる場合もある。

2008年第79期棋聖戦第4局、佐藤康光対羽生善治戦では先手の佐藤は▲2四歩を選択。以下△同歩▲同飛△3五角▲2八飛△5七角成▲1五角△3三桂▲2ニ飛成△同飛▲3三角成△4ニ飛▲5八金左△3五馬と進む。

振り飛車党であれば、相手居飛車穴熊のけん制でもある。先手の居飛車、後手の振り飛車で、先手の居飛車穴熊が無ければ、後手は角道オープン振り飛車も視野に入れて進める考え方である。例えば先手が5手目▲2五歩とするならば、後手6手目は△9五歩や△8八角成なども考えられる。

参考文献として、Google book ダイレクト向かい飛車徹底ガイド(第4章 9五歩型)、Google book ダイレクト向かい飛車 最新実戦ガイド(第1章 9四歩型ダイレクト向かい飛車)、Google book 佐藤康光の力戦振り飛車(佐藤康光 著)、Google book 新手ポカ妙手選 振り飛車編(勝又清和 著)などで、取り上げられている。

また、▲2五歩のあと、△9五歩もある(w:ノーガード戦法#6手目9五歩戦法)。これは▲2四歩とさせて、以下△同歩▲同飛にそこで△8八角成▲同銀△3三角という展開に持ち込む狙いと、先手が▲2四歩を回避したならば、後手一手損角換わりや角交換振り飛車に持ち込み、9筋の端を詰めた優位性を図る狙い。

▲2五歩に代えて▲9六歩と受ける指し方もある。これに後手△4四歩から振り飛車には、先手が端歩受け穴熊やエルモ急戦などの登場で居飛車側が端歩を受けるのが普通になってきているが、仮に居飛車穴熊ならば、後手は四間飛車△4四銀型藤井システムに組んで、端の付き合いがあるので△5五歩▲同歩△9五歩と端を絡めることが出来て振り飛車も戦うことができる。端の付き合いがなければ▲5五歩の開戦は振り飛車難局とされている。[都成流 新型ダイレクト向かい飛車] (マイナビ将棋BOOKS、 都成竜馬著、2021)などで、取り上げられている。


△4二飛

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4手目4二飛については、後手番の角道を開けた三間飛車を志向しているが、すぐ3筋に振ったりすると、角交換されて▲6五角に打たれるので、まず4筋に飛車を振る。

先手後手ともに角道が開いており、後手が自分の角道を止めない四間飛車であるが、後手としても角交換になってもよいという指し方でもある。一般的に角交換になった場合に後手の飛車の場所によっては、先手の▲6五角打ちが、後手の浮いた歩の両取りになる場合がある。しかし、4二に飛車が居る場合には4三の歩に利きがあるので、もう一方の歩を守る手を指せば良い。この利点があるため、とりあえず4筋に振って先手の角打ちを防いでおいて、その後別の場所に振りなおすことが考えられる。

先手の玉が6八に来たときに、後手から角交換をして先手に同銀と取らせて、8八の場所を玉ではなく銀に占めさせる狙いが後手にある。つまり玉が行きたい8八の場所に銀を置かせて、玉が行きづらくする狙いである。こうすることで先手は穴熊などに囲いにくくなる。

なお先手の5手目は▲4八銀、▲2五歩、▲6八玉などが考えられるが、5手目に▲2五歩の時は、6手目△6二玉として飛車先の歩は受けない。7手目に▲2四歩と突いて来た場合には、8手目以降は△同歩▲同飛△8八角成▲同銀△3三角打、もしくは△3三角打に代えて△2二飛とし、以下▲同飛成△同銀▲6五角△2五飛で、▲4三角成△2九飛成▲6八玉△3三角などとなる順で対処できる。

△8八角成・△8八角不成

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4手目△8八角成(不成)の角交換は、後手の角交換振り飛車または後手番一手損角換わりのねらいである。

5手目は▲同銀と▲同飛があり、同飛には△2七角打ち、または△4五角打ちが考えられる。

5手目の▲同銀に対して、6手目は△2二銀または△4二銀が考えられる。後手が振り飛車にする場合には、このあと銀を3三に上がって、飛車を2二に振ることも考えられる。

△8八角不成は、labyrinthus が、2015-11-21 第3回将棋電王トーナメントで指している。

△3三角

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4手目3三角戦法。振り飛車を志向すれば、角をあがることで、飛車が横に自由になる。4手目3三角戦法には、居飛車を志向する場合もある。

後手は飛車を2筋に振る向かい飛車も狙いとしてある。先手がその向かい飛車を阻止しようとするならば、5手目以降▲同角成△同桂などで、その後後手が△2二飛とした場合に、先手から▲6五角を打つ手が成立するか否かに注意する必要が生じる。先手の6五の角に、後手は3三の桂馬を△4五桂と跳ねたり、△5五角と打ち返すことが考えられる。

5手目以降、▲3三同角成△同桂の時

  1. 7手目が▲2五歩なら△2二飛が成立する。▲6五角には△4五桂があるので、▲6五角が成立しない。
  2. 7手目が▲4八銀なら△2二飛が成立する。▲6五角ならば△5五角がある。
  3. 7手目が▲6八玉ならば△2二飛が不成立である。▲6五角に△5五角には▲7七桂で受かる。

8手目は他に△4二飛または△3二金などがある[1][2]

7手目▲2五歩に△2二飛。以降の展開は、▲6八玉△4二銀▲4八銀△6二玉から

  1. ▲4六歩△7二玉▲4七銀で△2五桂
  2. ▲4六歩△7二玉▲5八金右△2一飛▲4七銀で、△2五桂
  3. ▲5六歩で、△2五桂
  4. ▲5六歩△7二玉(8三を先に守る)▲3六歩で、△2五桂
  5. ▲5六歩~▲3六歩△5四歩▲7八玉△5二金左▲5八金右で、△2五桂
  6. ▲5六歩~▲3六歩△5四歩▲7八玉△5二金左▲5八金右△9四歩から美濃囲い
  7. ▲5六歩~▲3六歩△5四歩▲7八玉△5二金左▲5八金右△2一飛から、△2五桂
  8. ▲5六歩~▲3六歩△5四歩▲7八玉△5二金左▲5八金右△6四歩から持久戦
  9. ▲5六歩△2一飛▲3六歩(角の筋を避ける)で、△2五桂
  10. ▲5六歩△2一飛▲3六歩△7二玉▲7八玉で、△2五桂
  11. ▲5六歩△2一飛▲3六歩△7二玉▲7八玉△5四歩~以下美濃囲い
  12. ▲5六歩△2一飛▲3六歩△7二玉▲7八玉△5四歩~△2五桂
  13. ▲5六歩△2一飛▲3六歩△7二玉▲7八玉△5四歩~△6四歩からさらに駒組み
  14. ▲5六歩△2一飛▲3六歩△7二金~銀冠

が、あげられる。

先手が歩切れもしくは歩を入手する見込みがないとき、△2五桂と飛先の歩を取ることで、▲同飛なら△2四歩から飛先を伸ばす狙いや、桂を取らないのであれば△2四歩と支えておき、1歩得で先手の動きを待つというのを基本的な狙いとしている。つまり△2五桂をいつ決行するかがこの戦術のカギである。

7手目▲6八玉は2筋を伸ばすためであり、これなら▲6五角に△4五桂の反撃筋がなくなるため(△5五角に▲7七桂で受かる)、△2二飛とはできない。そのため、後手は△3二金から立石流四間飛車を目指す。

7手目▲6八玉以下は△3二金▲2五歩△4四歩▲4八銀に、
1.△8四歩の居飛車
2.△4五歩▲5六歩△4二飛▲5七銀△3五歩▲7七角の立石流模様が考えられる。立石流対策はいくつかあるが、基本的に△4四飛~△3四飛の途中△4四飛を阻止する▲7七角が有力な対策の一つ。

2.以下は次の通り。

  1. △6二玉▲2四歩△2二銀▲5八金右△7二玉
  2. △4三金~△3四金型を目指す。ただし危険
  3. △5二金。右金で△3四金型を目指す指し方。以下、
    1. ▲7八銀△4三金右▲7九玉△3四金
    2. ▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2六飛
    3. ▲3六歩△同歩▲2四歩
  4. △2二銀。これは△3四金型を目指す前にいったん2筋を厚くする意味。以下、
    1. ▲7八銀△4三金▲7九玉△3四金
    2. ▲3六歩△同歩▲2四歩

▲7七角に対し、立石流かもしくは△3四金型を目指すが、居飛車に戻す指し方もある。

△2四歩

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後手番角頭歩戦法

▲2五歩と突かせ、以下△同歩 ▲同飛 △8八角成 ▲同銀 △3三桂 と乱戦に持ち込むのが狙い。

△3五歩

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後手早石田の手順。ここから▲2五歩には△3二飛とする狙い。

▲5六歩や▲6八玉には△3二飛であると▲2二角成△同銀▲6五角などの反撃がある。このため、△4二飛から、自玉を7二まで移動させて△3二飛とするなどがある(後述)。

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図 ▲7四歩まで
後手番早石田

初手から ▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 の場合で振り飛車を目指す場合は△3三角と上がることになるのでまた別の将棋。

したがって、指し手は初手 ▲7六歩に △3四歩 ▲2六歩 △3五歩となる。 これについて、『イメージと読みの将棋観1』(2008年初版)で、テーマ図として採用されている。

6棋士の見解

  1. 羽生善治 : ▲6八玉 △4四歩 ▲2五歩 △3三角 として先手十分。後手の石田流はあまりいい作戦ではないとの見解を持つ
  2. 佐藤康光 : ▲2五歩で△3二飛に▲4八銀
  3. 森内俊之 : 実戦なら ▲6八玉 を選ぶ
  4. 谷川浩司 : 無難な指し方なら ▲4八銀 や ▲5六歩。強く指すなら ▲2五歩
  5. 渡辺 明 : 平凡に ▲2五歩 △3二飛 ▲4八銀
  6. 藤井 猛 : ▲5六歩 この一手さえ知っていれば、先手は困らない。他に ▲6八玉 もある

同書によれば、平成以降の公式戦で50局指され、先手の30勝20敗となっている。

以下、▲2五歩とし、△3二飛に、

  1. ▲2四歩 △同歩 ▲同飛には
    1. △3六歩で、▲同歩 ならば △8八角成から △1五角
    2. △8八角成 ▲同銀 △3三角 ▲2八飛(▲2一飛成は△8八角成)▲2六歩
  2. ▲2二角成 △同銀 ▲6五角 は △3四角から △6七角成
  3. ▲4八銀 なら △3六歩 ▲同歩 △8八角成 ▲同銀 △5五角 ▲3七銀 △3六飛 となり、
    1. ▲4六歩は △3七飛成 ▲同桂 △3六歩
    2. ▲4六銀は △4六同飛 ▲同歩 △同角 ▲3七歩 △3六歩から △5七角成
    3. ▲4六角 △3七飛成(△4六飛もある)▲5五角 △2八龍 ▲同角 △2七飛 ▲3八金 △2五飛成 ▲1六角… 
    4. ▲7七角 △3七角成(△3七飛成は上記と同) ▲同桂 △同飛成 は ▲1五角
    5. ▲7七角 △7七角成 ▲同銀 △3七飛成 ▲同桂 △3六歩 ▲3八歩 もある
  4. ▲4八銀 △3六歩に△3八金もある。△3七歩成には ▲同銀 で△3六歩には、▲4六銀
  5. ▲4八銀 に△6二玉 ▲6八玉 △3六歩 もある。以下、
    1. ▲同歩 は △8八角成 ▲同銀 △5五角
    2. ▲3八金 とし、△3七歩成 ▲同銀 △3六歩 ▲4六銀
  6. ▲4八銀 に△1四歩とし、▲1六歩だと △3六歩で
    1. ▲3八金 とし、△3七歩成 ▲同銀 △3六歩 ▲4六銀
    2. ▲同歩 △8八角成 ▲同銀 △5五角 ▲3七銀 △3六飛 ▲4六角 △3七飛成 ▲5五角 △2八龍 ▲同角 で、△2六飛 が成立する。端歩の突き合いがあるので、▲1五角がない。次に △2七銀が生じている
  7. ▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉 △7二玉 と囲い合えば、升田式石田流へ
  8. ▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉 △7二玉 でそこで、▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △8八角成 ▲同銀 △2二飛 で以下、
    1. ▲2三歩 △1二飛 ▲2八飛 △3二金 ▲3八銀など
    2. ▲同飛成 △同銀 ▲2八歩
    3. ▲2三角 とするのは △1二角で、▲1二同角成 △2四飛
  9. ▲6八玉 に △4二金 として次に △3四飛 から石田流に組む指し方もある。
  10. ▲6八玉 に △3四飛 とする大胆な指し方も
  11. ▲6八玉 △6二玉 ▲2二角成 △同銀 ▲6五角 も見えるが、
    1. △5二玉 ▲8三角成 △7四歩 として乱戦に至る
    2. △3六歩 同歩 △5五角なら 7七桂で、以下 △2八角成  同銀 △3六飛ならば 3七銀(4三角成は 3八飛打)で、
      1. △3五飛は ▲4三角成 △3二金 ▲3六歩
      2. △3一飛もしくは △3二飛は ▲4三角成。以下、△2七飛 ▲3九金 △3七飛行成 ▲同桂 △同飛成 ▲3八歩 △3一龍には、▲6五角から2一の桂馬をとる狙い。 ▲6五角に △5四銀は、▲同角から▲8二飛
  12. ▲2二角成 △同銀 ▲8八銀もある。以下、△3六歩 ▲同歩 △5五角には ▲6五角で、
    1. △3六飛ならば ▲3七歩で、以下 △同飛成 ▲同桂 △同角成 ▲6八玉 △5五馬ならば、▲7七桂
    2. △2八角成 ▲同銀 △5八金左 ならば ▲8三角成で、△3六飛ならば ▲4六歩。以下、
      1. △4六同飛は ▲3八馬から(▲5五角は △4九飛成 ▲同玉 △4五飛)▲8三角~▲5六角成
      2. △7二金 ▲5六角成 △3二飛ならば ▲2四歩。以下 △同歩 ▲2三歩 △3一銀ならば ▲6六角

▲2五歩 に代えて ▲4八銀 の指し方も無条件に △3二飛 を許して面白くないので、▲6五角の反撃含みに、▲6八玉(もしくは▲5六歩)が最も一般的対策。以下は、

  1. △4二飛なら「3・4・3戦法」と呼ばれる作戦になる。機をみて△3二飛とする。
  2. △3二飛なら、▲2二角成 △同銀 ▲6五角 で以下、△3六歩 ▲同歩 △4二金 なら、▲8三角成 △5五角 と動いて、乱戦に。あとは ▲7七桂 △3六飛 ▲3七歩 △7六飛 ▲8八銀 △7四飛で
    1. ▲2五歩 は △8二歩 ▲7四馬 △同歩
    2. ▲7五歩 △同飛 ▲5六馬 △3三角 ▲5八金右 △7六飛 ▲4五馬

△3二飛

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菅井流4手目△3二飛に対しては、角交換から▲6五角と打つ変化がある。△7四角なら▲4三角成り △4二金 ▲3四馬 △4七角成で後手は一歩損であるが、△6五馬と引けば7六の歩を狙える。

▲2二角成を△同銀と取るのは、▲6五角 △7四角 ▲4三角成り △4七角成りでこれは、2手目3二飛戦法で同様に進んだ局面と比較すると、玉が5一の位置になる。

▲2二角成ならば△同飛と取り、▲4三角成に△4二金と受ける構想がある。△4二金の利点は、△3三金と上がった時に4三にも利いているので守りが厚くなっている。また、銀で飛車に紐がついているので、△4四馬には手抜きができる。

△6二銀

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2015-11-20 第3回将棋電王トーナメントでtanukiが指し、先手は▲2五歩 と応手。

2002-05-24 学生名人戦で 中谷拓也が指し、先手は▲4八銀 と応手。

2006-05-04 レーティング選手権 で泉野晃 が指し、先手は▲2五歩 と応手。

1925-04-19 で 小泉兼吉が指し、先手は▲2五歩 と応手。

1931-08-26 で 山北孫三郎が指し、先手は ▲2五歩 と応手。

1810-04-01 に 高島直五郎が指し、先手は ▲4八銀 と応手。

1921-02-27 に指され、先手村上桂山は ▲4八銀 と応手。

1822-09-25 に指され、先手大橋柳雪は▲2五歩 と応手。

1800-08-25 に指され、先手藤田桂立は▲4八銀 と応手。

1822-09-25 に指され、先手大橋柳雪は▲2五歩 と応手。

1810-05-10 に指され、先手藤田桂立は▲4八銀 と応手。

1931-12-24 に指され、先手寺田梅吉は▲4八銀 と応手。

1920-12-23 に指され、先手木村義雄は▲2五歩 と応手。

1801-08-26 に指され、先手河島宗臨は▲4八銀 と応手。

1831-11-17 で指され、先手 十一代大橋宗桂は▲2五歩 と応手。


1801-08-26 に指され、先手河島宗臨は▲4八銀 と応手。

1831-11-17 で指され、先手 十一代大橋宗桂は▲2五歩 と応手。

△7二銀

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狙いは上記の△6二銀と同様であるが、中央に展開できる6二銀に比べて作戦の幅がせまい。

△5二金右

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△4二玉

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2015年11月20日に行われた第3回将棋電王トーナメントで現れた。相手の応手は▲2五歩。

△5二玉

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△1四歩

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2004-01-08 竜王戦で 平藤眞吾が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2006-05-27 学生名人戦で 石橋敬太郎が指し、先手は ▲2五歩 と応手。

2009-03-17 順位戦 村山は▲2五歩 と応手。

2004-05-12 名人戦 羽生善治は▲2五歩 と応手。

2007-07-07 朝日杯で 糸谷哲郎が指し、先手は▲6六歩 と応手。

2004-12-13 竜王戦 岡崎洋対北島忠雄戦で指し、先手は▲2五歩 と応手。

2003-12-15 竜王戦 中川大輔は▲2五歩 と応手。

2007-01-16 順位戦 飯島栄治は▲6六歩 と応手。

2006-10-19 朝日オープン で 佐藤康光が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2006-10-13 順位戦 北浜健介は▲2五歩 と応手。

2006-11-17 王座戦 で 村田智弘が指し、先手は▲6六歩 と応手。

2006-09-29 順位戦 高橋道雄は▲4八銀と応手。

2006-09-16 王座戦 羽生善治は▲2五歩 と応手。

2006-07-21 順位戦 で 行方尚史が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2005-09-18 に 橋本崇載が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2004-03-16 順位戦 で 佐藤紳哉が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2004-06-10 女流王将戦で 中井広恵は▲2五歩 と応手。

2005-05-19 竜王戦 堀口弘治は▲2五歩 と応手。

2004-09-15 棋聖戦 で 行方尚史が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2004-06-23 その他の棋戦 早咲誠和は▲2五歩と応手。

2004-08-11 銀河戦 で 谷川浩司が指し、先手は▲5八金と応手。

2003-09-22 順位戦 で 山崎隆之が指し、先手は▲7八金 と応手。

2003-10-24 棋王戦 で 佐藤康光が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2003-12-04 王将戦 で 佐藤康光が指し、先手は▲7八金 と応手。

2003-12-15 竜王戦 で 森下卓が指し、先手は▲2五歩と応手。

2003-12-21 順位戦 森内俊之は▲2五歩 と応手。

2003-11-11 棋王戦 で 佐藤康光が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2003-12-16 順位戦 で 宮田敦史が指し、先手は▲2五歩 と応手。

2003-08-30 新人王戦 木村一基は▲2五歩と応手。

2003-08-11 竜王戦 谷川浩司は▲2五歩と応手。

△7四歩

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2018-02-15 第76期順位戦B級1組... 斎藤慎太郎は▲2五歩と応手。

2018-02-06 第76期順位戦C級1組... 佐々木勇気は▲2五歩と応手。

2017-07-06 第76期順位戦C級2組...神谷広志が仕掛け、先手は▲2五歩と応手。

2016-05-19 第29期竜王戦4戦、中座真は▲2五歩と応手。

2015-10-02 第37期女流王将戦...里見香奈は▲2五歩と応手。

2015-06-01 第65回NHK杯で井上慶太が仕掛け、先手は▲2五歩と応手。

2014-12-25 第86期棋聖戦2次予選で宮本広志が仕掛け、先手は▲2五歩と応手。

2014-05-12 王位戦紅リーグ 広瀬章人は▲2五歩と応手。

2013-08-23 第26期竜王戦4組 村山慈明は▲2五歩と応手。

2013-12-31 船江恒平は▲5八金と応手。

2013-06-06 棋王戦で井上慶太が仕掛け、先手は▲2五歩と応手。

2013-04-26 第39期棋王戦予選で、中村修は▲2五歩と応手。

2013-06-11 順位戦で、佐々木勇気は▲4八銀と応手。

2013-04-06 ツツカナが仕掛け、先手は▲5八金と応手。

2012-11-29 第44期新人王戦1回戦で 都成竜馬が仕掛け、先手は▲7八金と応手。

2013-01-01 羽生善治が仕掛け、先手は▲2五歩と応手。

2011-12-09 銀河戦で、佐々木勇気は▲2五歩と応手。

2011-10-04 順位戦で浦野真彦が仕掛け、先手は▲2五歩と応手。

2008-12-08 王将戦で、深浦康市は▲2五歩と応手。

2004-07-11 グランドチャンピオン戦で、東野徹男は▲2五歩と応手。

1999-10-22 順位戦、富岡英作は▲4八銀と応手。

1993-08-16 全日プロで中村修が仕掛け、先手は▲2五歩と応手。

1999-10-15 全日プロ、阿部隆は▲2五歩と応手。

2004-08-08 井上慶太が仕掛け、先手は▲7八金と応手。

2003-01-24 銀河戦で、中川大輔は▲7八金と応手。

1999-02-03 順位戦で、島朗▲2五歩と応手。

2002-09-14 早指戦で、深浦康市は▲2五歩と応手。

1999-03-26 竜王戦で、森下卓は▲2五歩と応手。

△3三桂

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神吉宏充が1993年12月の順位戦、対真田圭一戦で指している。先手の応手は▲2五歩。

△4四角

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ななか流と呼ばれる振り飛車に持っていく作戦。w:角交換振り飛車参照。

△3二銀

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桜井昇が、1972-07-26 第1回早指し将棋選手権指してしまい...▲2二角成で投了。

脚注

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  1. ^ Google book 変幻自在!! 窪田流3三角戦法(窪田義行 著)
  2. ^ Google book 新手ポカ妙手選 振り飛車編(勝又清和 著)

参考文献

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外部リンク

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△4四歩

△8八角成

△4二飛

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