商法第598条
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条文
[編集](場屋営業者の責任に係る債権の消滅時効)
- 第598条
- 前二条の場屋営業者の責任に係る債権は、場屋営業者が寄託を受けた物品を返還し、又は客が場屋の中に携帯した物品を持ち去った時(物品の全部滅失の場合にあっては、客が場屋を去った時)から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。
- 前項の規定は、場屋営業者が同項に規定する物品の滅失又は損傷につき悪意であった場合には、適用しない。
改正経緯
[編集]2018年改正にて以下の条項を継承。本条に定められていた、「寄託物の預証券及び質入証券の交付」は「倉荷証券の交付」として商法第600条に移動した。
第598条
- 前二条ノ責任ハ場屋ノ主人カ寄託物ヲ返還シ又ハ客カ携帯品ヲ持去リタル後一年ヲ経過シタルトキハ時効ニ因リテ消滅ス
- 前項ノ期間ハ物品ノ全部滅失ノ場合ニ於テハ客カ場屋ヲ去リタル時ヨリ之ヲ起算ス
- 前二項ノ規定ハ場屋ノ主人ニ悪意アリタル場合ニハ之ヲ適用セス
解説
[編集]- 商法第596条、商法第597条の責任は場屋の主人が寄託物を返還し又は客が携帯品を持ち去った後1年を経過したときは時効によって消滅する。
- この期間は物品の全部が滅失した場合においては、客が場屋を去った時からこれを起算する。
- 第1項の規定は、場屋の主人に悪意があった場合にはこれを適用しない。
- 損害賠償を求める客は1年が経過した後でも5年以内であれば、主人に悪意があったことを証明すれば主人に責任を問える。(ただし1年経過後の悪意の証明は難しい。)
参照条文
[編集]判例
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