ガリア戦記/用例集/第二変化名詞/tormentum
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tormentum, tormentī
[編集]中性名詞(-um型) tormentum, tormentī 「射出機、飛び道具」または「拷問」は、『ガリア戦記』や『内乱記』に頻出する単語である。
格 | 単 数 | 複 数 |
---|---|---|
主格 | tormentum | tormenta |
属格 | tormentī | tormentōrum |
対格 | tormentum | tormenta |
与格 | tormentō | tormentīs |
奪格 | tormentō | tormentīs |
語義
[編集]「射出機、弩砲、投石機」や「飛び道具、矢玉」、「巻揚げ機」あるいは「拷問」や「拷問の道具」などの意味で用いられている。現代ラテン語としては、「大砲」「銃砲」などの意味で用いられる。
射出機(弩砲・投石機)、飛び道具
[編集]カエサルは、『ガリア戦記』では tormentum についてどのようなものか詳しく記していないが、その続編部分に当たる『内乱記』第2巻2節での記述から、バリスタなどの射出機(弩砲・投石機)を指すと考えられている。tormentum という単語が動詞 torqueō「ねじる、曲げる、巻く、回す、射る」に由来することから、木製の砲台に固定したクロスボウの弦をねじで巻き上げた綱によって引き絞って射出する方式の投射兵器を指すと考えられる。
- 矢玉
tormenta は、巻揚げ式射出機(弩砲・投石機)から発射された矢や石などの飛び道具を指す場合もある。
- 『ガリア戦記』の用例
- 『内乱記』の用例
巻揚げ機
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- 『ガリア戦記』の用例
拷問(の道具)
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類義語
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脚注
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