労働安全衛生法第17条

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コンメンタール労働安全衛生法)(

条文[編集]

(安全委員会)

第17条 
  1. 事業者は、政令で定める業種及び規模の事業場ごとに、次の事項を調査審議させ、事業者に対し意見を述べさせるため、安全委員会を設けなければならない。
    1. 労働者の危険を防止するための基本となるべき対策に関すること。
    2. 労働災害の原因及び再発防止対策で、安全に係るものに関すること。
    3. 前2号に掲げるもののほか、労働者の危険の防止に関する重要事項
  2. 安全委員会の委員は、次の者をもって構成する。ただし、第1号の者である委員(以下「第1号の委員」という。)は、1人とする。
    1. 総括安全衛生管理者又は総括安全衛生管理者以外の者で当該事業場においてその事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した者
    2. 安全管理者のうちから事業者が指名した者
    3. 当該事業場の労働者で、安全に関し経験を有するもののうちから事業者が指名した者
  3. 安全委員会の議長は、第1号の委員がなるものとする。
  4. 事業者は、第1号の委員以外の委員の半数については、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときにおいてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときにおいては労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければならない。
  5. 前2項の規定は、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合との間における労働協約に別段の定めがあるときは、その限度において適用しない。

解説[編集]

  • 安全衛生に関する調査審議機関として、安全委員会および衛生委員会ならびに安全衛生委員会があること。
  • 安全・衛生委員会は一定規模等の事業場に設置義務があり、事業者が講ずべき事業場の安全、衛生対策の推進について事業者が必要な意見を聴取し、その協力を得るために設置運営されるものであり、したがって、安全・衛生委員会の活動は労働時間内に行なうのを原則とすること。
  • 安全・衛生委員会は、労使が協力し合って、当該事業場における安全衛生問題を調査審議するための場であって、団体交渉を行なうところではないものであること。
    なお、安全・衛生委員会の設置の趣旨にかんがみ、同委員会において問題のある事項については、労使が納得の行くまで話し合い、労使の一致した意見に基づいて行動することが望ましいこと。

  1. 第17条第2項第1号、第18条第2項第1号または第19条第2項第1号の「総括安全衛生管理者以外の者で当該事業者においてその事業の実施を統括管理するもの」とは、第10条に基づく総括安全衛生管理者の選任を必要としない事業場について規定されたものであり、同号の「これに準ずる者」とは、当該事業場において事業の実施を統括管理する者以外の者で、その者に準じた地位にある者(たとえば副所長、副工場長など)をさすものであること。
  2. 第17条第2項第3号および第19条第2項第3号の「安全に関し経験を有する者」とは、狭義の安全に関する業務経験を有する者のみをいうものではなく、当該事業における作業の実施またはこれらの作業に関する管理の面において、安全確保のために関係した経験を有する者を広く総称したものであること。
  3. 安全・衛生委員会の運営について、従来の過半数決定の規定を削除したのは、安全、衛生問題の本来的性格から、労使の意見の合致を前提とすることが望ましいという見解に基づくものであること。
  4. 安全・衛生委員会の会議の開催に要する時間は労働時間と解されること。従って、当該会議が法定時間外に行なわれた場合には、それに参加した労働者に対し、当然、割増賃金が支払われなければならないものであること。
  5. 安全・衛生委員会の議長となる委員以外の委員の半数については、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときにおいては、その労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときにおいては、労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければならないこととされているが、種々の事情により労働者側の委員推薦が得られない場合には、事業者としては、委員推薦があるように誠意をもって話し合うべきものであり、その話し合いを続けている過程において、安全・衛生委員会の委員の推薦が労働者側から得られないために委員の指名もできず、委員会が設置されない場合があつたとしても、事業者に、安全・衛生委員会の未設置に係る刑事責任の問題は発生しないと解されるものであること。
  6. また、「推薦に基づき指名」するとは、第17条から第19条までに定めるところにより、適法な委員の推薦があった場合には、事業者は第1号の委員以外の委員の半数の限度において、その者を委員として指名しなければならない趣旨であること。

参照条文[編集]