民事訴訟法

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法学民事法民事訴訟法

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ウィキバーシティ民事訴訟法の学習教材があります。


目次[編集]

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情報収集制度[編集]

証拠保全と民事保全[編集]

民事訴訟法には、証拠の保全命令を出せる規定がある(234条など)。典型例としては、医療過誤訴訟におけるカルテの差し押さえが、法学教育での証拠保全の典型例であった[1][2][3]

しかし、(証拠でない)財産などを保全する命令の規定は現行の民事訴訟法には無い。

財産隠しや差押え逃れなどを防ぐために財産の保全も必要であるが、そのような財産保全の手続のことを民事保全手続ともいい、その規定は(民事訴訟法ではなく)民事保全法に規定がある。(元々、民事保全法は民事訴訟法から分離独立したものである。)

民事保全法による手続により、判決が出る前でも、被告などの財産を保全する事ができ、このような命令を「仮差押え」または「仮処分」という。 金銭債務なら「仮差押え」という。そうでない場合が「仮処分」である。

また、証拠保全にしろ民事保全にしろ、迅速性が要求されるので、原告主張の信憑性の程度は、裁判官が「一応は確からしい」と思える程度の疎明で良い(証拠保全については規153条)。

上記とは別の証拠収集制度として、平成15年の民訴法改正によって導入された提訴予告通知に基づく提訴前証拠収集(132条の2)という方法で、当事者からの申立により[4]裁判所に証拠収集をできる可能性のある制度がある[5]


弁護士会照会[編集]

弁護士は、弁護士会を仲介して、公務所または公私の団体から必要な情報の報告を受けることができ、この制度を弁護士会照会という(弁護23条の2)。

弁護士から申し出を受けた弁護士会が、照会が適切かの審査をし、照会が不適切と判断すれば、弁護士会は照会を拒絶する。[6] [7] [8]

当事者照会[編集]

※調査中

雑題[編集]

抗告[編集]

抗告とは、判決以外の決定または命令に対して不服を申し立てる独立の簡易な上訴である。 事件の本体についての訴訟とまとめてしまうと訴訟経済的に不経済なので、独立して抗告という制度が存在している[9]

通常抗告」には、抗告期間の定めがなく、いつでも抗告できるが、執行停止能が無い。

一方、「即時抗告」は、抗告期間が1週間以内であるが、執行停止能がある(332条)。

最高裁判所に対する抗告

最高裁判所に対する抗告として「特別抗告」が存在しており、これは憲法違反を理由とした抗告であり、高等裁判所の命令・決定に対して最高裁へ抗告できる。

許可抗告」とは、最高裁判所などの判例に反する決定・命令が高等裁判所から出された場合に、最高裁判所に抗告することで、最高裁判所による法令解釈の統一性を図る制度である(337条)。

平成8年に許可広告は制定され、比較的に新しい制度である。8年以前には最高裁への抗告は、特別抗告しかなかった。


簡易裁判所[編集]

簡易裁判所では、訴訟を簡易に行えるようにするため、下記のような特則がいくつかある。

口頭による訴えの提起ができる(271条)。
口頭弁論では[10]準備書面が要求されていない(276条)。
2002年以降、簡易裁判所では、弁護士でなくても、司法書士が訴訟代理をできる(司書3条1項6号)[11]
職業裁判官ではない司法委員が審理に立ち会いできる(279条)。

なお、地方裁判所以上の裁判所では訴訟代理人は弁護士でなければならない(54条)[12][13]

※ 未分類[編集]

離婚訴訟など家族間の訴訟のことを人事訴訟といい、人事訴訟法に定められている。

※ウィキバーシティ[編集]

下記はウィキバーシティからの引用が元になっています。

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当事者能力[編集]

当事者能力とは、民事訴訟において当事者となることのできる一般的な資格のことです。少なくとも民法上の権利能力を有する者に当事者能力が認められます(28条)。つまり、自然人または法人には当事者能力が認められます(民法3条)。また、後述する法人格でない団体でも、代表者や管理人の定めがある場合には当事者能力が認められます(29条)。

行政訴訟ですが、アマミノクロウサギを原告とした訴訟が、当事者能力が無いとして訴えが却下された判例〔民訴137 II〕があります[14][15]

当事者適格[編集]

当事者適格とは、訴訟物たる特定の権利または法律関係について、当事者として訴訟を追行し、本案判決を求めることのできる資格のことです[16][17]。当事者適格は、訴訟追行権といわれることもあります。当事者適格を有する者のことを正当な当事者という場合もあります[18][19]

第三者の訴訟担当[編集]

たとえば債務契約において、債務者あるいは債権者が破産宣告を受けると、破産宣告を受けた人物に代わり破産管財人が原告または被告になる(破80)[20]

この例のように、本来ならその訴訟物での権利義務の主体とされていない第三者が、当事者適格を獲得する事があり、このような事例のことを第三者の訴訟担当という。

第三者の訴訟担当には、本人(もとの原告・被告)の意志とは無関係に法令の定めによって与えられる法令訴訟担当と、権利義務の主体とされた本人の意志による任意的訴訟担当があります。

任意的訴訟担当の例は、たとえば共同訴訟において代表者を決める選定当事者です(30条1項)。

しかし、弁護士代理の原則(54条)がありますので、学説では、無闇やたらに任意的訴訟担当を実施することには批判があります[21][22]。このため、特に法律に規定がある場合には少なくとも任意的代表訴訟は可能だと考えられます。

株主代表訴訟なども、任意的訴訟担当の例だと考えられています[23]


主な参考文献[編集]

  • 安西明子ほか『民事訴訟法』、有斐閣、2020年11月10日 第2版 第6刷発行
  • 三木裕一ほか『民事訴訟法 第3版』、有斐閣、2021年1月15日 第3版 第8刷発行
  • 中野貞一郎『民事裁判入門 第3版』、有斐閣、2010年4月10日 第3版 第1刷発行
  • 山本弘ほか『民事訴訟法 第3版』、有斐閣、2018年4月10日 第3版 第1刷発行

各単元の脚注では、単に「安西、P○○(参照ページ)」、「三木、P○○」など略す場合もある。

脚注[編集]

  1. ^ 安西、P10
  2. ^ 山本、P61
  3. ^ 中野、P187
  4. ^ 安西、P127
  5. ^ 三木、P197
  6. ^ 安西、P128
  7. ^ 三木、P199
  8. ^ 山本、P62
  9. ^ 安西、P253
  10. ^ 安西、P263
  11. ^ 安西、P263
  12. ^ 三木、P116
  13. ^ 安西、P21
  14. ^ 中野、P126
  15. ^ 安西、P44
  16. ^ 安西、P46
  17. ^ 山本、P108
  18. ^ 安西、P46
  19. ^ 山本、P109
  20. ^ 中野、P131
  21. ^ 山本、P117
  22. ^ 安西、P48
  23. ^ 三木、P126

※ 以下、旧教科書[編集]

目次[編集]

民事訴訟法(狭義)[編集]

標準教科書[編集]

  • 民事訴訟法の目的
  • 民事訴訟法の法源
  • 管轄
  • 当事者
  • 訴訟要件
  • 訴訟行為
  • 送達
  • 弁論主義
  • 証拠
  • 争点整理手続
  • 判決効論
  • 多数当事者訴訟
  • 上訴
  • 再審
  • 各種の手続

逐条解説書[編集]

判例集[編集]

  • 昭和時代の判例
  • 平成時代の判例

参考文献[編集]

脚注[編集]